国産EVスーパーカーが誕生!京大発のベンチャー企業GLMとは

GLM G4

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2017年4月18日、京都に本社を置くGLM社は世界初のEVスーパーカー「GLM G4」を発表。2019年の量産化を目指し、開発ピッチをあげているとのこと。最高速度250km/h、航続距離400kmを誇る電気自動車を開発したGLM社とは、どのような会社なのでしょうか?
Chapter
GLM社は京都大学が生んだベンチャー企業
GLM社の主な事業は?
GLM社は電気自動車市場への異業種参入の先駆け

GLM社は京都大学が生んだベンチャー企業

Green Lord Motors株式会社(GLM社)は、2010年4月に設立された日本唯一のピュアスポーツカー専門メーカーです。その母体は、1996年、京都大学のベンチャービジネスラボラトリーで元京都大学教授(現名誉教授)の松重和美氏らが進めていた「京都電気自動車プロジェクト」でした。

京都には、車載部品のオムロン、電池のGSユアサ、急速充電器のニチコン、モーターの日本電産といった、EVの基幹部品を手掛ける企業が集まっており、各社の技術を持ち寄れば電気自動車の開発ができると言われてきました。

それを実現したのがGLM社です。各技術を持つ企業群と連携を取り(GLMエコシステム)、2014年には、トミーカイラZZをEVとして復活。そして2016年、完全EVのスーパーカーとなるコンセプトモデル、GLM G4をパリモーターショーで発表しました。

GLM社の沿革

京都大学の「京都電気自動車プロジェクト」を事業化したのは2010年4月と、まだ発足して7年目の若い会社です。

かつて京都で発足したトミタ夢工場の「トミーカイラ」ブランドを正式に継承し、2年後の2012年10月には、トミーカイラZZ EVで国内認証を取得。2014年から出荷を開始しています。いくら母体があったとはいえ、設立から3年でEVを完成し、4年で納車にこぎつけたスピードは異例の速さです。

今回、日本で公開されたG4は、2016年のパリモーターショーで発表されたもの同じもので、スーパーカーを想起させるクーペスタイルの4ドア4シーターモデルです。

出資者は?

このGLM社へは、有名人では政財界からソニー元会長の出井伸之氏、芸能界からX JAPANのYOSHIKI氏が出資しています。

他にも取引先であり電機メーカーのニチコン、VCからはグロービス・キャピタル・パートナーズ、日本ベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、池田泉州キャピタルなど。お金の専門家集団が出資するあたり、相当、将来が見込まれているようです。

GLM社の主な事業は?

2017年4月現在、GMLが掲げるおもな事業は、「完成車事業」と「プラットフォーム事業」です。

すでに販売が行われているトミーカイラZZ EVは、2014年の販売開始直後より大反響で、第1期受付分の99台は即売。第3期分までがすでに完売となっています。この頃は手作業での組み上げで納期も2年と長期でしたが、2015年10月に京都府舞鶴市の小阪金属工業株式会社と共同で、量産体制を構築しています。

2016年からはスーパーオートバックス東京ベイ東雲で試乗が可能で、かつ東京都の販売総代理店としても契約し、量販体制も整えつつあります。

2017年4月現在、トミーカイラZZ EVのバックオーダーは残っているものの、納期はおよそ半年にまで短縮しています。舞鶴工場の効果が早くもあらわれてきているようです。今後は生産能力の向上に伴い、多車種展開も期待できます。

GLM社は電気自動車市場への異業種参入の先駆け

最近のトヨタは、Appleなどさまざまな業界と提携し、世界生産台数1,800万台を目指して躍起になっています。その原因のひとつが、異業種からの電気自動車市場参入といわれてきました。

すでに日本でも、GLM社が具体的な動きを起こしています。現在、GLMエコシステムに参入しているのは自動車製造関連会社が多いようですが、同社の業績次第では自動車製造に縁もゆかりもなかった業種も加わるかもしれません。

その暁には電気自動車は爆発的な進歩を遂げ、名実ともに次世代の移動手段になるのかもしれません。トヨタが急ピッチで、トヨタ流エコシステムを構築しているのも納得ですね。
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