なぜ最近の車のブレーキランプは外側しか点かないのか?LED化の影響は?

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以前、トランクゲート側にストップ(ブレーキ)ランプがついているクルマは、これが点灯しました。しかし現在では車両の端側の2灯のみがブレーキ時に点灯するようになっています。この理由とは…。
Chapter
尾灯のレギュレーション
義務化となっているハイマウントストップランプ
LED化が進むテールランプ事情…
印象的なテールランプの一台…

尾灯のレギュレーション

非常に重要な保安部品であるのがテールランプ、そしてストップランプです。こうした保安部品は、事故防止、そして何より命を守るパーツであります。ですので基本的には「カスタマイズ」すべき性質のものではありません。

まずテールランプは、夜間や悪天候時に後続車両に存在を知らせる為の部品。ヘッドライトと連動する事が義務づけられています。またストップランプとの兼用になっているケースが多いですよね。この場合、ブレーキをかけたとき5倍の光量で点灯するようにされております。テールランプ廻りには反射板(リフレクター)が組み込まれており、駐停車中であっても、後方車両のヘッドライトに照らされると反射して存在をしらせる役目をもたされています。
さて、現在の法令では、道路運送車両法に基づく保安基準により「後面の2か所に赤色の灯火をつけること」と決められている。つまりストップランプは「左に右ひとつずつ」必要という事になります。またGT-Rのように、「2灯を両側に配置する場合」においては、車体中心より「対称の位置」とする必要があると定められています。

ちなみに光量については「電球は15W以上」「100m離れたところから確認できるもの」などの基準がありますが、トランクゲート側にあるテールランプユニットに関する規定はないのです。

そのため、規定の光量や設置位置をクリアしていれば、トランクゲート側にあるテールランプユニットはブレーキ時に点灯しなくてもよい形となります。


義務化となっているハイマウントストップランプ

古いクルマを乗り継いでいる方は、リアガラス中央上部に取り付ける「ハイマウントストップランプ」はそもそもありませんし、「オプション装備」という感覚かもしれません。

これはアメリカで1985年、欧州で1998年に義務化となりました。そして日本では2006年から義務化、となっています。ですから現在販売されている車両には必ず装備されているハズ。「ああ、そういえば」と思う方も多いと思います。

こちらのレギュレーションは、車両中心に取り付けられていること、取り付け数は「1個」取り付け位置が「0.85m」以上、制動灯(ストップランプ)より高い取り付け位置であること、尾灯(スモールランプ)と兼用ではないこと、制動灯(ストップランプ)と連動して点灯すること、となっています。

LED化が進むテールランプ事情…

ストップランプのLED化が現在進んでいます。省電力にもなるLED照明が安価になり、また光量を確保できるようになった為、普及していると考えます。またアフターマーケットパーツでも、手軽に交換できる電球型LEDが発売しています。しかし車検に通らない品もある為、交換する際は注意してくださいね。

また前述のハイマウントストップランプもLEDタイプのものが多いですが、光量を確保するために数十個のLEDが使用されています。しかしこれの一つでも切れていると、車検を通す事ができなくなるので、注意が必要(これは義務化以前にオプションで装備したものも対象になります)。

印象的なテールランプの一台…

現在LEDの普及により、テールランプのデザイン(配列)も自由度が高まりました。テールひとつ取っても個性的なモデルも多くなってきたと言えます。

しかし印象的なのは、LEDテールランプ黎明期の「マセラティ・3200GT」ではないでしょうか。1998年に発表されたこのモデル、デザインしたジウジアーロ自身はメーカーからのオーダーだった為、「気に入らない」としていた「ブーメラン」テールランプですが、結果的に3200GTの代名詞ともなっており、LEDを使用したからこそインパクトあるデザインとなったのは間違いありません。

しかし当時のLEDでは光量不足でアメリカ市場に投入できなかったとされています。

テールランプ事情について今回は記しましたが、重要な保安部品。また切れていても気付きにくいパーツでありますから、きっちりチェック、また車検対応品の使用でどうかご安全に。
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