今後のマツダはFR車種が増えるかも?マツダがFRレイアウトへの転換を検討中!

マツダのFR化の意図は? 

マツダが中型車(C/Dセグメント)の次世代プラットフォームをFR(フロントエンジン・後輪駆動)にする検討に入ったようです。現在の販売台数7割近くがFF(フロントエンジン・前輪駆動)を占めていますが、これをFRに刷新する、というものです。

これはメーカーにとって英断と言えますし、運動性能に有利になるFR方式に切り替えるのは「高級路線」にシフトする、というブランディングの意味合いもありそうです。

マツダは既に複数の部品メーカーに対して、2020年頃の発売を想定した車両のRFQ(Request for quotation:見積もり依頼書)を提出したとしています。この「見積もり」を確認検討したうえで、最終的に判断する模様。これを実行する、とした場合、2020年頃に全面改良が予想される「CX-5」「アテンザ」といった主力車種からFRプラットフォームを採用する可能性が高そうです。

FR化のメリットとは

クルマファンにはFR支持者が圧倒的に多いのが事実。「頭文字D」に登場するスポーツカーもほとんどがFRです。AE86も代表例でしょうね。また高級セダンもFRレイアウトをとる車種が極めて多く存在していました。何故これほどまでにFRは評価されているのでしょうか。

■FRのメリット
・操舵の向上
前輪が駆動輪でなくなるために、構造の自由度も上がり、操舵に特化した開発ができます。また左右に動くのは前輪である事から、慣性による荷重・加重を一番受ける部位でもあり、それだけ耐久性が必要です。FFの場合は駆動機能+操舵機能を兼任しなければならず、耐久性、という意味でどうしても難が出てきます。またフロント荷重を減らすと、FFの場合トラクションを失う(加速すると荷重は後方にかかる為)というジレンマもあります。この点でも後輪に駆動させて、フロントを操舵専任にするメリットがあるわけです。そうした前述の理由から、アライメントの設定にも有利に働き、直進性、コーナリング性で専用角度が設定できる利点があります。

・制動力の向上
ブレーキに関して、制動時に車両には前輪に荷重が多くかかります。しかしFFは前輪が駆動輪なので、仮に同じブレーキユニットを使用したとしても、FRの方がフロントの制動力が高くなるのはすぐに理解いただけると思います。

FRのメリット その2

・車重バランスの向上
クルマにとって理想の重量バランスは、50:50が理想、と言われています。FFの場合は当然フロントに加重が集約しますから、どうしてもバランスが悪くなりがちで、コーナーリングなどでは前輪が受ける重力と後輪が受ける重力に大きな差が出る為、いわゆる「アンダーステアー」になりやすい、というデメリットがあります。

FRでは後輪に駆動を伝達するのに「エンジン⇨クラッチ⇨ミッション⇨シャフト⇨ディファレンシャルギア⇨ドライブシャフト」といった機構を使用します。これらで重量を分散しやすく、エンジンマウントの工夫などで50:50の重量配分に近づければ、コーナリングにおいて重量配分を理想的にでき、結果良好なコーナリング性能を確保する事ができるというわけです。

・ボディ剛性の向上
エンジンを縦置きレイアウトで配置し、また後輪に繋げるドライブシャフトが必要な為、シャーシに縦状の溝を作り、その下にシャフトを通す事になります。そのため、正面方向からの衝撃にも有利、という評価があります。

このようにメリットが非常に多く、欧州の高級車等ではこうしたメリットを活かすべくFRレイアウトを採用しているものが多いですよね。(BMW・メルセデスベンツ等)

ではなぜ、FF車が圧倒的に多いのか。それはやはりFRにはデメリットもあるからです。

FRのデメリット

まず最初に挙げられるのが、FFより必要なパーツが増える為にコストが増加する、という事。FFであれば、フロントのみで操舵・駆動が集約されていますので、構造的には合理性があります。この点が、FF車が現在多いもっとも大きな理由ではないでしょうか。

また加えて指摘するのは、エンジンから後輪までドライブシャフトが通る為、室内に縦の突起が出来てしまう=室内空間が犠牲になる、という事です。

恐らくメーカーとしてもFRの方が走行性能が良い、というのは当然わかっていますが、技術の進化と共にコストダウンに適したFFレイアウトを多く採用するようになっている、というわけです。

こうした事情の中、敢えて「FR化を進める」というマツダの判断は、メーカーにとって大英断だというのがご理解いただけると思います。

気になる今後のマツダ ブランディング

マツダはFRに転換する最大の理由を、ブランド力の向上であると考えられます。前述のように、FRの方が運動性能が高くなる=大馬力のエンジンも搭載し易い、またドライビングプレジャーも大幅に向上します。

しかし気になるのは、一般のユーザーがどこまで「高級路線」に付いていくか、という所ではないでしょうか。トヨタは「レクサス」という別チャンネルを設けて高級路線を展開していますが、マツダはどのようなブランディング・マーケティングをしていくのか、非常に気になる所。

とはいえ、今まで通りデミオ等の小型車も作るでしょうし、こうした小排気量のクルマは後輪駆動にさせるメリットが薄いジャンルでもあるので、すべてをFR化、とはしないでしょう。

ラインナップの拡大と、やはり世界的にブランドを確立させたい、そんなマツダの思惑が見え隠れするこのFR化路線。ロータリーの復活と合わせて、マツダの動向をチェックしていきたいですね。

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