最近のスポーツカーには2シーターが多い?2シータースポーツ考察

スポーツカー

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フェアレディZやRX-7(FD)など、昔のスポーツカーには定員4名だけれど後部座席が簡易シートの「2+2」シートというスタイルがそれなりにありました。
そんな「2+2」などの定員4名のスポーツカーが最近は少なく、なぜ2シーターばかりなのか?という質問が質問投稿サイトにありましたので、筆者も一緒に考えてみました。
Chapter
スポーツカーの定義
2シーターのスポーツカーは本当に増えている?
クーペでは2シーターが増えている?
2シータースポーツのすすめ

スポーツカーの定義

まず気になるのが、スポーツカーの定義って何?ということです。
一般的にはスポーツカーは自動車のカテゴリの1つで、車を運転する事自体を楽しむことが目的で、かつ、運動性能において高性能であるものという事になるかと思います。
さらにそのスポーツカー要素を追い求め、純粋に高めた車はピュアスポーツカーなどとも言われます。
本記事では、スポーツカーを上記のように「運転自体を楽しむ事が主目的」「運動性能が高い」車をスポーツカーとして考えたいと思います。

2シーターのスポーツカーは本当に増えている?

いきなりタイトルの内容に切り込んでしまいますが、先のスポーツカーの定義を前提とした時、本当に2シーターのスポーツカーは増えているのでしょうか?

オープンカーでは最近発売となったロードスターやS660は確かに2シーターですし、クーペスタイルでロー&ワイドな昔からのいわゆるスポーツカータイプも2シーターが多い気がします。昔のフェアレディZやRX-7(FD)のように半ば無理やり付けたような後部座席を有するスポーツカーも現行の国産車には見当たりません。
しかし、先の定義の「運転自体を楽しむ事が主目的」「運動性能が高い」という条件でスポーツカーを考えた時には、むしろ昔より2シーターでなくてもスポーツカーと呼べる車は多くなった気がします。

例えばGT-R。純粋な速さや走行性能だけで考えれば、世界レベルでもトップクラスのスポーツカーと言えると思います。実際、後部座席は快適と言える居住性ではないですが、昔の2+2に比べればかなりマシと言えるでしょう。
スバルのWRX STIや三菱のランエボもボディ形状で言ってしまうとセダンのカテゴリに入ってしまいますが、走行性能から言えばスポーツカーと言えます。この2車種も最初から2シーターではないですが。
他にもいきなり高級路線になってしまいますが、SUVでもポルシェ カイエンやBMW X6Mなどは下手なスポーツカー顔負けのサーキットラップタイムをたたき出します。

ということで、結論。
スポーツカーに2シーターが増えているとは言えないと思います。
むしろ、様々なボディタイプ、シート数のスポーツカーと呼べる車が増えているのではないでしょうか。SUVタイプの車などは「運転自体を楽しむ事が主目的」でないかもしれませんが、「実用性」と両立したい主目的が「走り」と考えれば、先のスポーツカーの定義からは外れないと思います。

と、これではここで記事が終了してしまうので、引き続き2シーターの車について考えてみたいと思います。

クーペでは2シーターが増えている?

前半でスポーツカーに2シーターが増えているということには「ノー」という結論を出しましたが、クーペタイプの見るからにスポーツカーという車ではどうなのでしょう。
実際、フェアレディZも2シーターのみになりましたし、輸入車も含めてクーペは2シーターが主流です。その理由はなんなのでしょうか?
以下に考えられる理由をあげてみます。

1.時代による車の価値観の変化
「2+2」のシートの車が売れたような時代は若者のスポーツカーに対する憧れも強く、若者が日常使いのメインカーとして購入するケースも多く見られました。したがって、わずかながらでも実用性をアップさせるための「2+2」を販売したのではないでしょうか。
それに対し、現在ではスポーツカー市場はすっかり冷え込み、スポーツカーを買うのは経済的に余裕のある人が複数所有で購入するようなケースがメインになってきました。そうなってくると、中途半端な実用性よりも高級でスペシャリティ感がある方が商品力はあるので、ピュアスポーツを目指す方向にシフトしたと考えます。
ただ、86やBRZなどは若者もターゲットとしていたため、スポーツカーとしてのスペシャリティさよりも実用性とのバランスをとったのだと勝手に推測します。

2.スポーツカーとしての運動性能、デザイン性実現
高い運動性能の実現方法としては、軽量化、適切な前後重量配分等があります。また、スポーツカーとして流麗で美しいスタイルを実現するには全高の低いクーペスタイルを選ぶのが恐らく一番です。それらを考えた時に、後部座席はデメリットにしかなりません。
4座あれば乗車パターンも様々になり、前後重量配分も変化しやすくなりますし、重量増にもつながります。エンジンをミッドシップにしようとした時に搭載スペースも確保しにくくなります。
デザイン面でも後部座席があると、車両後部の全高を高くしなければならなくなります。フェラーリFFがフェラーリらしさを感じさせない外観なのは、まさにそんな理由だと思います。

3.その他、国産車における理由
アメリカでは2シーターの車の税金が非常に高く、過去には輸出対策の為に「2+2」にしたという話もあるようです。

2シータースポーツのすすめ

確かに実用性では今時のミニバンや軽自動車にも劣る2シータースポーツですが、2シータースポーツならではのスペシャリティ感は間違いなくあると思います。
私自身も現在に至るまで2シーターオープンや2シータークーペを複数台所有してきていますが、購入した事を後悔した事は一度もありません。荷物を積めないのも意外と慣れてしまいますし、そういった不便さに変えがたいヨロコビがきっとあると思います。


2シータースポーツカーに乗った事のない方には、ぜひ一度そのヨロコビを体感してみていただきたいです。
ひょっとすると車に対する価値観が変わってしまうかもしれません!
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