本当にスタッドレスタイヤ!?トータルパフォーマンスに驚愕した!ミシュランX-ICE XI3を徹底試乗【1/3】

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ミシュラン

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ミシュランX-ICE XI3の良し悪しを徹底的にテストすべく、東京〜新潟の長距離ドライブを敢行。都会、高速道路、雪道などあらゆる場面でスタッドレスタイヤ性能を検証してきた。
Chapter
スタッドレスタイヤへ本質的に求められるべき性能とは
ミシュランX-ICE XI3の実力を検証すべく、プリウスで新潟へ赴く
日本人が求めるスタッドレスタイヤへの性能
トータルパフォーマンスがミシュランの極意
刻々と変わる路面状況でも、変わらない信頼感

スタッドレスタイヤへ本質的に求められるべき性能とは

日本の道におけるスタッドレスタイヤへ対し、本質的に求められる性能とは何なのだろうか。「アイスバーン“では”止まる」「雪の上“では”効く」。

何か一芸へ秀でている事が重要なのではないはずだ。
なぜならば、都会で暮らす人ならスタッドレスタイヤを履いている期間の大半をドライやウェット路面で過ごすからだ。

ミシュランスタッドレスタイヤのカタログ背表紙にはデカデカとこう謳われている。「すべての性能を、妥協しない。」

ミシュランX-ICE XI3の実力を検証すべく、プリウスで新潟へ赴く

前回の記事では「履かなくてもわかる!ミシュランのスタッドレスタイヤを選ぶべき4つの理由」と書いたものの、スタッドレスタイヤの本質的な良し悪しは実際に履いてみなければ分からない……というわけで、東京〜新潟の長距離テストを敢行した。

より多くの人にタイヤの素性を伝えるべく、クルマは日本で一番人気の高いプリウスをセレクト。
さらに、スタッドレスタイヤのテストということで、雪道にふさわしい4WDグレードのE-FOURを旅のパートナーへ選んだ。

プリウスへ装着したミシュランX-ICE XI3には、ツーリングセレクション系の標準タイヤサイズとなる215/45R17を履かせたが、そのサイドウォールには「215/45R17 91H XL」の文字。
後半にある「H」は前回記事で説明したように「最高210km/h」を表す速度記号である。
テストコースは、東京都心を出発し、首都高速、そして関越自動車道を使って新潟県の苗場スキー場を往復するルートである。
この日の東京は、いかにも冬らしいカラッとした晴天だった。

日本人が求めるスタッドレスタイヤへの性能

ミシュランが近年行った消費者アンケートによると、「スタッドレスタイヤ選びで重視する点とは?」とアンケート調査すると、トップはもちろん「凍結路での制動力」だが、「省燃費性」や「高速走行時の乗り心地」という回答も見受けられた。

この結果に大きくうなずく人は多いだろう。日本のスタッドレスタイヤは「普段は雪が降らない都市部で生活するが、ウィンタースポーツやいざというときのためにスタッドレスタイヤを履いておく」といった、高速道路での移動を含む今回のような使われ方が多い。

また太平洋側に住んでいるなら、よほどのスキー/スノボ好きでも、冬を通しても90%以上はドライの舗装路を走っているはずである。

いや、今の日本は降雪地域でも除雪設備が行き届いているので、実は真冬でも、大半は雪のない舗装路を走るのが現実だ。 

Hという速度記号からも想像されるように、高速重視の欧州市場で鍛えられたミシュランのスタッドレスタイヤはドライの舗装路や高速性能にも昔から定評がある。

実際、首都高や関越道でのミシュランX-ICE XI3は快適そのものだ。
スタッドレスタイヤとして驚く程にロードノイズが静かで、下手なサマータイヤよりも静粛性は高いと感じる。

これはノイズ周波数をコントロールする様にパターン形状へ工夫が施され、さらに溝の形状をパターン中で変え、縦穴を配置した「サイレントアイ」が空気の流れから発生するノイズを低減していると言う。
事実プリウスに元々装着されていたエコタイヤと比べ、走行中のロードノイズは2/3程低減されていたと感じる。

加減速時のレスポンス、ステアリングの落ち着きも驚くほどで、スタッドレスだからといって、ドライビングに特別のコツはまったく不要である。ドライ路面においてこれ程までに「スタッドレスタイヤだから」という言い訳を感じさせないタイヤへ出会ったのは初めてだ。

トータルパフォーマンスがミシュランの極意

ミシュランがタイヤづくりへ対して掲げる理念は「トータルパフォーマンスに優れたタイヤ」である。
それが意味する姿勢は「あるひとつの性能に秀でたものをつくるのでなく、すべての性能を追求する」である。
 
ミシュランX-ICE XI3は日本で開発されたスタッドレスだから、もちろん氷上性能、雪上性能にも妥協はない。
あらゆる性能が調和したトータルパフォーマンスが、ミシュランの極意である。

刻々と変わる路面状況でも、変わらない信頼感

さて、旅はまだ始まったばかり。関越道も群馬県に入ると、いよいよ冷え込みを感じるようになってきた。

遠くに見える山々も、うっすらと白みがかり始める。
トンネルを抜ける度に景色は冬化粧へと近づいていく。

もしかすると、トンネルを抜けた先は白銀の世界かも知れない…こうした刻々と路面が変わっていく状況でも「このタイヤなら大丈夫だ」という信頼感が、ミシュランX-ICE XI3の大きな魅力でもある。
 
そしてプリウスは関越道の月夜野ICへ到着。ここからはいよいよ、ミシュランX-ICE XI3の本領を発揮する雪の山岳道へ入る。

…続く

Photo : Koichi Shinohara

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