昔のM3と今のM2

BMW M2

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Mシリーズの中でも、最もコンパクトなボディサイズを持つM2。そのディメンションは全長4475mm、全幅1855mm、全高1410mmであり、まさに“ちょうどいい”手頃なサイズ。かつてはM3がこれくらいのサイズでしたが、最近の世界的なボディサイズの拡大傾向の中でM3(つまり3シリーズ)も大型化したため、現在のM2がかつてのM3と同サイズになっているというわけです。では、現在でも高い人気を誇るE36とE46のM3と、最新のM2をさまざまな角度から比較してみましょう。
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利便性が良いのはどちら?
コンパクトボディに直6ターボを

利便性が良いのはどちら?

まずボディサイズですが、全長はE36M3が4430mm、E46M3が4492mm。M2は4475mmですから、車名の数字は違うとはいえ実質的には完全に同クラス。幅はE36M3が1710mm、E46M3が1780mm、そしてM2が1855mmと、特にE36M3のナローさが際立ちますが、これはE36M3がオーバーフェンダーを与えられずに基本的なボディスタイルが通常の3シリーズと同じであることが大きいでしょう。

見た目の迫力はやや劣りますが、狭い道などの利便性では最強のM3かもしれません。

コンパクトボディに直6ターボを

エンジンは3モデルとも伝統の直6で、E36M3は3.0Lで286ps/7000rpm・32.7kgm/3600rpm。E46M3は3.2Lで343ps/7900rpm・37.2kgm/4900rpmです。

ちなみにE36M3は1995年のマイナーチェンジで排気量を3.2Lにし、吸気側と排気側の両方に連続可変バルタイのVANOSを搭載(それまでは吸気側のみ)して321ps、35.7kgmへと大きく性能アップを果たしています。そのためE36M3の中古車市場は、95年モデル以降の方が人気が高いようですね。

E46M3のエンジンはこのE36後期M3の改良版ですから、両モデルはエンジンにおいてはかなり共通点があるということになります。トランスミッションはE36前期M3は5速MT、E36M3後期からは6速MTに加えて6速セミATであるSMGも用意されています。
そしてM2は3.0Lの排気量にターボを装着し、370ps/6500rpm、47.4kgm/1400-5560rpmをマークしています。47.4kgmもの大トルクを1400rpmからフラットに発揮しているのが、さすが最新のターボエンジンですね。

他にもダブルVANOSはもちろんのこと、スロットルの役割をバルブによって行うバルブトロニックやダイレクトインジェクションなどの最先端テクノロジーを搭載しています。また減速エネルギーを回生して充電し、エンジンの負担を減らす技術などで、燃費が12.3km/Lと環境性能にも優れているのが特徴です。

先代E90M3が搭載していたV8も悪くないのですが、「やはりM3はコンパクトなボディに直6じゃなきゃ」という人にはE36とE46のM3の人気が高いようです。M2はまさにそんな人たちに向けて登場した1台だと言えるでしょう。あの2002ターボのように、将来は伝説的存在となるクルマかもしれませんね。

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