最近よく聞く、Apple「CarPlay」とGoogle「Android Auto」の違いを解説!
更新日:2024.09.09

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皆さんは、「CarPlay」や「Android Auto」という言葉を聞いたことがありますか?日本ではまだそれほど浸透していないシステムですが、海外ではすでに認知が進んできているIT技術のひとつです。今回は、それぞれの違いに加え、メリットやデメリットをみていきます。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
スマートフォンはカーナビを超えるのか?
カーナビとスマートフォンは、地図や音楽プレーヤーといった機能が被っています。とはいえ、常にネットから最新版の地図をダウンロードしたり、音楽の記録も大容量のメモリーが必要ということを考えると、スマートフォンのほうが優れています。
そこで、もとからあるナビゲーションはディスプレイに徹して、機能はスマートフォンにまかせてしまおう、というのが、 Apple「CarPlay」やGoogle「Android Auto」の基本的な考え方です。
これまで、BluetoothやUSBケーブル経由で、スマートフォンに保存された音楽を聴いたり、電話をしたりなどは、従来のナビゲーションでも可能でしたが、利用できる機能に制限があったり、対応アプリが少ないといった課題がありました。そこに目をつけてたメジャーメーカーが、AppleとGoogleの2社というわけです。
そこで、もとからあるナビゲーションはディスプレイに徹して、機能はスマートフォンにまかせてしまおう、というのが、 Apple「CarPlay」やGoogle「Android Auto」の基本的な考え方です。
これまで、BluetoothやUSBケーブル経由で、スマートフォンに保存された音楽を聴いたり、電話をしたりなどは、従来のナビゲーションでも可能でしたが、利用できる機能に制限があったり、対応アプリが少ないといった課題がありました。そこに目をつけてたメジャーメーカーが、AppleとGoogleの2社というわけです。
「CarPlay」でカーナビ画面にiPhoneのアイコンが表示
「CarPlay」は、Appleが2014年に発表したiPhoneと車載モニターを繋ぐシステムです。
この機能に対応したカーナビ/モニターは、iPhoneと接続すると画面がCarPlayに代わり、iPhoneの地図や音楽を再生できるようになります。車載モニターには、iPhoneの印象的なアイコンが並び、隅には四角いホームボタンもありますので、iPhoneユーザーはすぐに親近感が湧くでしょう。
Appleによると「CarPlayは、運転中にあなたがiPhoneでやりたいことを、車載ディスプレイで操作できるようにし、さらに音声アシスタントのSiriを呼び出すことで、ハンズフリーにて操作することができます。例えば、行き方を調べる。電話をかける。メッセージを送受信する。音楽を聴く。運転に集中したまま、すべてをこなすことができます」と説明されています。
2018年3月現在、このCarPlayが使用できるのは、世界で販売されているクルマのうち約300モデルほどで、今後も増えていくと発表されていますが、現実は一部の高級車に限られています。
この機能に対応したカーナビ/モニターは、iPhoneと接続すると画面がCarPlayに代わり、iPhoneの地図や音楽を再生できるようになります。車載モニターには、iPhoneの印象的なアイコンが並び、隅には四角いホームボタンもありますので、iPhoneユーザーはすぐに親近感が湧くでしょう。
Appleによると「CarPlayは、運転中にあなたがiPhoneでやりたいことを、車載ディスプレイで操作できるようにし、さらに音声アシスタントのSiriを呼び出すことで、ハンズフリーにて操作することができます。例えば、行き方を調べる。電話をかける。メッセージを送受信する。音楽を聴く。運転に集中したまま、すべてをこなすことができます」と説明されています。
2018年3月現在、このCarPlayが使用できるのは、世界で販売されているクルマのうち約300モデルほどで、今後も増えていくと発表されていますが、現実は一部の高級車に限られています。
「Android Auto」でグーグルマップをカーナビ画面に表示
Appleに対してGoogleは、ほぼ同様の機能を揃えた「Android Auto」を発表しています。強みは、やはりGoogle Mapsにあります。常に最新の地図情報をわかりやすく表示してくれるのは、ユーザーにとって非常に心強い機能です。
現時点の採用は、世界中で約400モデル。現時点で、ナビとしての機能を持たせているメーカーは、スバル、スズキ、ルノー、日産、ホンダ、フォルクスワーゲン、ボルボ、フォード、フィアット、アウディ、JEEP、KIA、ランボルギーニ、マセラティ、ベンツ、三菱、また大手サプライヤーとしてはKENWOOD、パナソニック、パイオニア、SONY、アルパインなど。
さらにGoogleは、別の目的を持っているとのこと。それはAndroid Autoを使用したユーザーからのデータ収集と言われています。そのため自動車メーカーのなかには、Googleが顧客情報を取得する可能性を懸念し、Android Autoの採用を見送ったという例もありました。
しかしAndroidは、単体で利用することが可能であり、自動車メーカー側で制限することはできません。あなたが、何時頃に、どこからどこまで移動して、運転中にどこに寄って、さらにどんな項目を検索したのか。Google側が収集する可能性があるということです。
現時点の採用は、世界中で約400モデル。現時点で、ナビとしての機能を持たせているメーカーは、スバル、スズキ、ルノー、日産、ホンダ、フォルクスワーゲン、ボルボ、フォード、フィアット、アウディ、JEEP、KIA、ランボルギーニ、マセラティ、ベンツ、三菱、また大手サプライヤーとしてはKENWOOD、パナソニック、パイオニア、SONY、アルパインなど。
さらにGoogleは、別の目的を持っているとのこと。それはAndroid Autoを使用したユーザーからのデータ収集と言われています。そのため自動車メーカーのなかには、Googleが顧客情報を取得する可能性を懸念し、Android Autoの採用を見送ったという例もありました。
しかしAndroidは、単体で利用することが可能であり、自動車メーカー側で制限することはできません。あなたが、何時頃に、どこからどこまで移動して、運転中にどこに寄って、さらにどんな項目を検索したのか。Google側が収集する可能性があるということです。
メリットとデメリット
こういった情報を元にしたサービスは、私たちにとって多くのメリットがあります。たとえば、困ったときにすぐに必要な情報を提供してくれて、私たちを助けてくれる便利なクルマ、ありがたいですよね。
ただし、私たちは常に情報をコントロールする側だと考えていますが、コントロールされる側にもなりうるのです。
運転中にトイレを探しているときに、とあるレストランのトイレを紹介。カフェを探しているときに、ちょっと離れた場所のコーヒーショップを提案。どちらもGoogleへの広告出稿があるお店を紹介するというロジックで動いていたら、Android Autoが顧客をいかようにもコントロールできるのです。ユーザーは嬉しいかもしれませんが、ちょっと怖いですよね。
CarPlayやAndroid Autoの機能は整ってきており、今後、さらなる普及も期待できます。あとは私たちユーザー側が、目的に応じて使用するか否かを考えることが、求められるのではないでしょうか。
ただし、私たちは常に情報をコントロールする側だと考えていますが、コントロールされる側にもなりうるのです。
運転中にトイレを探しているときに、とあるレストランのトイレを紹介。カフェを探しているときに、ちょっと離れた場所のコーヒーショップを提案。どちらもGoogleへの広告出稿があるお店を紹介するというロジックで動いていたら、Android Autoが顧客をいかようにもコントロールできるのです。ユーザーは嬉しいかもしれませんが、ちょっと怖いですよね。
CarPlayやAndroid Autoの機能は整ってきており、今後、さらなる普及も期待できます。あとは私たちユーザー側が、目的に応じて使用するか否かを考えることが、求められるのではないでしょうか。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。
