ランドクルーザーVSレンジローバーの違いを徹底比較!

トヨタ ランドクルーザー

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現代のSUVブームの礎とも言えるモデルが「ランドクルーザー」と「レンジローバー」です。共にハイエンドな四輪駆動車として、長き渡って君臨してきた双璧ですが、現在はどんなポジションニングなのかを考えてみました。
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ランドクルーザーとレンジローバーは良きライバル
レンジローバーは高級車のひとつ
レンジローバーとランドローバーは時代とともに姿を変える

ランドクルーザーとレンジローバーは良きライバル

共に優れた悪路走破性を持ち、快適な車内空間が身上のランドクルーザーとレンジローバー。常に良きライバルとして、世界で愛されてきた四輪駆動車です。

この2モデルの生い立ちは、随分異なっています。ランドクルーザーが生まれたのは、戦後間もない1951年のこと。当時は「トヨタジープBJ型」と呼ばれていました。日本で新たに設立される警察予備隊(自衛隊の前身)で採用される車両のトライアルに出すために、トヨタが開発しました。

ですが結果的には、アメリカ・ウイリス社のJeepを中日本重工業(現三菱重工業、三菱自動車)がライセンス生産していたCJ3A型三菱ジープが、制式採用となったのです。トヨタジープBJ型は敗れはしたものの、民生用、官庁用に舵を切り、1954年には「ロンドクルーザー」の名前が冠されました。

ランドクルーザーでもっとも成功したのは40系と言われるモデルで、このクルマはトヨタが初めて北米市場で受け入れられた金字塔的なモデルです。何と24年間も生産され続け、未だ現役で走っている車両が世界に多く存在します。

ランドクルーザーはその後、50型、60系、70系、80系、100系、200系と進化。さらに70系からはランドクルーザー・プラドという廉価モデルも登場し、こちらは90系、120系、150系と系譜が続いています。

2017年現在、ランドクルーザーは世界100か国以上の国に輸出。平和な国から紛争地域まで、その堅牢性を活かして存分に活躍しています。

レンジローバーは高級車のひとつ

レンジローバーと言えば、誰もが憧れる垂涎の的。一度は乗ってみたいと思っている方も多いことでしょう。レンジローバーの正確な名前は「ランドローバー・レンジローバー」。イギリス・ランドローバー社が製造しています。

ややこしいのですが、かつてはランドローバーというクルマがありました(途中からディフェンダーというモデル名になり、近々に復活の噂もありますが)。ランドローバーは1948年に誕生した軍用目的のクルマで、戦場を自在に駆け回るために設計されました。当時のイギリスは鉄材が少なかったため、ベースとなるラダーフレームは鉄、アッパーボディはアルミ合金で作られました。

これが、ランドローバー車のアイデンティティとして、現在まで受け継がれています。ちなみに、現在のレンジローバーはオールアルミのモノコックボディが使われています。

ランドローバーはシリーズ2で世界の国に一気に広がり、特にイギリスの統治国で多く愛用されました。ランドクルーザー40系とライバルになったのが、ランドローバーなのです。

レンジローバーは1970年に誕生しています。ランドローバーを越える悪路走破性を備え、それでいて高級車のような快適性を追求して生まれたのです。この目標を達成するために、レンジローバーは当時としては画期的なコイルスプリング式リジッドアクスルのサスペンションを、前後に採用していました。このサスペンションの考え方が、実は現在のSUVにも受け継がれているのです。

レンジローバーは英国王室の御用達にもなり、モデルが変わるごとに高級化を進めていきました。現在、レンジローバーには弟分とも言えるレンジローバー・イヴォーグがラインナップされており、幅広いユーザーニーズに応えています。

レンジローバーとランドローバーは時代とともに姿を変える

先祖は軍用を主眼としたレンジローバーとランドローバーですが、共にオンロードもオフロードも快適に走れるように進化し、現在の形になりました。特にレンジローバーは、2002年に登場した3代目から急速に「高級志向」「オンロード志向」を強めていきました。

2012年に登場した4代目ではそれがさらに顕著となり、現在では本流のレンジローバー以外に「レンジローバー・スポーツ」「レンジローバー・イヴォーグ」「レンジローバー・ヴェラール」という派生モデルをラインナップし、高級車市場に盤石な態勢で臨んでいます。

一方のランドクルーザーは、「ランドクルーザー(200)」と「ランドクルーザー・プラド」というシンプルな構成。数年前に海外モデルの70系を国内限定販売したものの、今は基本的には2モデルしか販売されていません。また世界からのニーズもあり、頑丈で悪路走破性に優れ、比較的安価で買えるという路線を取っています。

もちろんフラッグシップのランドクルーザー(200)は、トップグレードで約700万円ですが、それでもレンジローバーに比べれば安いと言えるのではないでしょうか。高級感という点ではレンジローバーにおよぶところではありませんが、快適に移動できるという面では、500万円以下のSUVとは比べものになりません。

ただレンジローバーが勝っているのは、高級感だけではありません。オンロードでの乗り心地や運動性能も、ランドクルーザーに勝っています。未だに僻地での実用を考慮してラダーフレームを使っているランドクルーザーに対して、レンジローバーは前述の通り、オールアルミのモノコックボディというイマドキのSUVのボディ構造にスイッチしました。さらにハイブリッドシステム搭載グレードを用意すると言った、先進性も忘れていません。

悪路走破性については、ほぼ互角と言えるでしょう。共に優れた電子デバイスを持ち、オフロードビギナーでも驚くほど簡単に難所を走ることができます。ただ、オフロードではボディを障害物にぶつけることが日常茶飯事。その時の修理を考えれば、アルミボディのレンジローバーは経済的に大きなダメージです。

高いブランド性とオンロードでの卓越した走りが欲しいなら、レンジローバー。タフなイメージとオン・オフの優れた走行バランスをリーズナブルに求めるならランドクルーザー、というところになるでしょうか。

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