走行中、落ち葉に要注意!? GT-R NISMOが大炎上!

日産 GT-R NISMO 2015

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2017年11月3日〜5日、アメリカ・ノースカロライナ州の国道129号線の峠道を使って開催されたTouge Fest(峠フェス)で、日産 GT-R NISMOが炎上。

廃車になってしまいました。原因はブレーキに挟まった落ち葉とのことですが、はたして真相は?
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GT-R NISMO、炎上事故のあらまし
日本でも同じような事故は起こる?
ワインディングを走る際には、ブレーキ温度に注意しましょう。

GT-R NISMO、炎上事故のあらまし

※画像はイメージです

2017年11月3日から5日に掛け、アメリカ・ノースカロライナ州、ブルーリッジ山脈に位置する国道129号線のテネシー州とノースカロライナ州をまたぐ通称テール・オブ・ザ・ドラゴンと呼ばれるワインディングロードで、第4回Touge Fest(峠フェス)が開催されました。

そのイベントで、1台のGT-R NISMOが炎上。ちょっとした話題になっています。炎上したGT-R NISMOのオーナーは、GT-R専門ショップを経営している男性です。

第1発見者のバイカーによれば「後輪のブレーキローターに落ち葉が挟まっているのが見えた。強大なエンジントルクが原因では?」とのこと。また、オーナーも自身のフェイスブックで、落ち葉が原因とする見解を主張していますが、SNSでは彼のショップが行ったチューニングによって、燃料気化ガスの浄化機能を担当するキャニスターの不適切な削除を疑う声も上がっています。

いずれにしてもネットで配信された画像をみると、右後輪周辺から発火し、最終的にはほぼ全焼しています。

よく知られるように、自動車のブレーキは、連続して使用すると温度が上がってブレーキの能力を低下させるフェードが起こります。その温度は一般的なブレーキパッドでは、350度前後、スポーツパッドでは400〜700度ぐらいといわれます。一方、ローターは800度以上でフェードを起こします。

つまり、炎上したGT-Rがスポーツパッドを装着していたと仮定すれば、それまで安全に走れていたとしても、ブレーキまわりは400度近い温度になっていたと想像できるわけです。

さらに、サーキットのような長い直線のないワインディングでは、走行風によってブレーキを冷却することができませんから、温度は蓄積されるばかり。濡れ落ち葉程度なら乾かし、発火させたとしても不思議ではありません。それがさらに燃料タンクに火を付けたとなると、もう手の施しようはないですね。

日本でも同じような事故は起こる?

大西洋に面するノースカロライナ州の年間平均降水量は1,020mm。2017年11月の湿度は軒並み80~90%です。またノースカロライナ州の11月3~5日の天気は快晴で、降水確率0%、3日間を通しての最低気温は10℃、最高気温は27.8℃でした。この時期にしては暑かったようです。

かなり多湿ではあるものの、天候面では日本と大きく変わりありません。ということは、同じように重量級ハイパワー車のブレーキに落ち葉が挟まった状態で、ブレーキ周辺の温度を下げることなく車両を停車させると、挟まった落ち葉が発火する可能はゼロではないと考えられます。

サーキットの練習走行を見ていると、全開走行を行った後、クールダウンのためにラップする車両を見かけますが、それにはブレーキやエンジンの冷却という目的があったのですね。

ワインディングを走る際には、ブレーキ温度に注意しましょう。

ハイパワー車にはディスクブレーキ装備が常識です。さらにハイパワー車は強大なエンジン出力に対抗するためボディ剛性も高くなり、車両車重も増加傾向にあります。

そうなれば、ブレーキに掛かる負担も増加しますから、ワインディングなどを走行する際にはブレーキ温度の上昇に気をつけたいですね。
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