ピックアップトラック アメリカ:代表モデル解説と日本での購入ガイド

シボレー シルバラード1500 2016

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アメリカで人気のピックアップトラックは、その力強いスタイルと実用性で多くの人々を魅了しています。日本では乗用車としては少数派ですが、アウトドア志向の高まりなどから「アメリカのピックアップトラックに乗ってみたい」と考える方も増えてきました。本記事では、アメリカ製ピックアップトラックの代表的モデルや特徴を丁寧に解説し、日本での購入方法、維持費やカスタム事情、メリット・デメリット、輸入車ならではの注意点についてご紹介します。

CARPRIME編集部

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Chapter
アメリカ製ピックアップトラックの魅力とは
代表的なアメリカのピックアップトラック(フルサイズ)
① フォード F-150
② シボレー シルバラード 1500
③ ラム 1500
④ トヨタ タンドラ
⑤ 日産 タイタン
日本でアメリカのピックアップトラックを購入する方法
専門の輸入代行業者・販売店から購入する方法
自分で個人輸入(並行輸入)する方法
維持費と日常での使い勝手
税金・車検など維持費の基礎
燃費と燃料コスト
駐車場事情と高速料金
カスタム事情:ピックアップトラックを自分好みに
リフトアップ & 大径タイヤ
ホイール & 外装カスタム
荷台の実用カスタム
アメリカ製ピックアップトラックを日本で乗るメリット・デメリット
メリット
デメリット
輸入車としての注意点と安心して購入するために
国内登録の手続き
定期メンテナンス体制
パーツ入手と故障対応
信頼できる販売店選び
左ハンドル車の心得
まとめ

アメリカ製ピックアップトラックの魅力とは

アメリカではピックアップトラックが桁違いの人気を誇り、フルサイズ(全長5~6m級)のモデルが各メーカーから販売されています。

広大な国土で生活する上で、荷物をたくさん積めて乗用車並みに快適なピックアップトラックは日常の足として理にかなった存在です。日本では現在トヨタ・ハイラックスのみが正規販売されていますが、それ以外のピックアップトラックは基本的に輸入する必要があります。

国内で見かける機会が少ないからこそ、人とは違う存在感を放つアメリカンサイズのピックアップトラックには特別な憧れがあります。

アメリカ製ピックアップトラックの魅力は、なんといってもその無骨でタフなスタイルパワフルさにあります。フルサイズの堂々たる車体と力強いエンジンサウンドは「これぞアメ車」といった迫力です。

さらに荷台(ベッド)が大きく実用的で、サーフィンやキャンプ道具、オフロードバイクなどアウトドア用品を気兼ねなく積み込めるのも大きなメリットです。4WD性能に優れたモデルが多く、砂浜や雪道といった悪路で抜群の走破性を発揮する点もアウトドア好きにはたまりません。

また、ピックアップトラックは日本の「貨物」扱いとなることで税金面で有利になる場合があり、維持費の安さも隠れた魅力といえるでしょう。

とはいえ、アメリカのピックアップトラックを日本で乗るにはサイズゆえの大変さもあります。全幅が2m超え、全長5~6mにもなる車両は、日本の狭い路地や駐車場では扱いに苦労する場面もあるのです。そのあたりのメリット・デメリットも踏まえつつ、まずは具体的な車種について見ていきましょう。

代表的なアメリカのピックアップトラック(フルサイズ)

① フォード F-150

フォード F-150 2018

フォード F-150

フォード F-150は、アメリカで最も売れているピックアップトラックです。初代が1948年に登場した長い歴史を持つモデルで、2015年時点での累計販売台数は3,000万台を超えています。

また、トラック部門の年間販売台数で全米1位を31年連続獲得するという偉業も達成しており、その人気と信頼性は群を抜いています。まさに「アメリカを代表するピックアップトラック」の名にふさわしい存在です。

現行のF-150は13代目以降アルミボディを採用し、軽量化と耐久性の両立を図っています。エンジンラインナップは非常に豊富で、V6からV8まで複数のガソリンエンジンを搭載するグレードがあり、近年ではターボチャージャー付きのエコブーストV6も主力となっています。

高性能版の「ラプター」では3.5LツインターボV6(450馬力級)などハイパワー仕様も用意され、オフロード走行もこなす本格派です。ボディサイズは代表的な仕様で全長約5.89m×全幅2.03m×全高1.92mにも達し、その堂々たる姿は街中でもひときわ目を引くでしょう。

② シボレー シルバラード 1500

シボレー シルバラード1500 2016

シボレー シルバラード 1500

シボレー シルバラード1500は、GM(ゼネラルモーターズ)がシボレーブランドで販売するフルサイズピックアップトラックです。シボレーの象徴的なモデルの一つで、同じGM傘下のGMCが販売する「シエラ」とは兄弟車の関係にあります。

ライバル車種を凌ぐ人気ぶりで、2008年には全米のトラック販売台数で1位を獲得した実績もあります。アメリカではフォードFシリーズとトップシェアを争う存在です。

現行モデル(シルバラード1500)のエンジンは、4.3L V6、5.3L V8、6.2L V8の3種類が設定されています。いずれもガソリンエンジンで、大排気量らしい力強いトルクを発揮します。

ボディサイズはクルーキャブ(4ドア)・ショートベッド仕様で全長約5.84m×全幅2.03m×全高1.88mとまさにアメリカンサイズです。

一部のボディタイプでは観音開きの後部ドアが採用されたり、6人乗り可能なベンチシートが選択できたりと、実用本位の作りも特徴と言えるでしょう。装備は必要十分なものが揃いながらも過度な豪華さを排した質実剛健さが持ち味で、「働くクルマ」としての個性が感じられます。

③ ラム 1500

ラム 1500

ラム 1500

ラム 1500(旧称ダッジ・ラム)は、ステランティス系のラム・トラックスが販売する大型ピックアップトラックです。かつては「ダッジ・ラム」の名前で親しまれ、威風堂々としたラム(牡羊)のエンブレムが印象的でした。

初代モデルは1981年にデビューし、その後長年にわたり改良・進化を続けています。現行モデルは2010年代に刷新され、伝統のV8エンジンに加え先進技術の導入などアップデートが図られています。

ラム1500のエンジンラインナップには、5.7LのHEMI(ヘミ)V8エンジンがあり、アメ車らしい豪快な走りの象徴となっています。さらに近年は環境対応として3.6L V6エンジンや3.0L V6ディーゼル「エコディーゼル」も用意され、計3種類から選べます。ディーゼルモデルは燃費に優れトルクも太く、重い車体をゆとりをもって引っ張る力があります。

ボディサイズはクルーキャブ・ショートベッド・2WD仕様で全長約5.82m×全幅2.02m×全高1.95mと公表されています。近年はサスペンションをリーフリジッドからマルチリンクに変更するなど乗り心地の向上も図られ、伝統のパワフルさに加えて洗練も増した一台です。

④ トヨタ タンドラ

トヨタ タンドラ

トヨタ タンドラ

トヨタ タンドラは、日本のトヨタが北米市場向けに展開しているフルサイズピックアップトラックです。日本メーカーが北米で成功させた大型ピックアップとして有名で、2000年に満を持して登場しました。

それ以前にトヨタ初のフルサイズピックアップとして投入された「T100」は排気量2.7Lと小さめでボディも一回り小さく、成功を収められませんでしたが、タンドラは本格的に米国ユーザーのニーズに合わせ大柄な設計となっています。北米トヨタが現地生産しており、アメリカ人好みの力強いデザインと性能で高い人気を獲得しました。

初代~2代目タンドラには5.7L V8ガソリンエンジン(381馬力程度)が搭載され、フルサイズらしいパワーを発揮していました。2022年に登場した現行型(3代目)ではエンジンが一新され、3.5L V6ツインターボエンジン(389馬力)にダウンサイジングされています。排気量は小さくなりましたが2基のターボチャージャーで補い、先代V8を上回るトルクと十分な馬力を確保しています。

さらにハイブリッド仕様(V6ツインターボ+モーター)も設定され、性能と効率の両立を図っている点が最新モデルならではの特徴です。ボディサイズはダブルキャブ(4ドア)・ショートベッドで全長約5.81m×全幅2.03m×全高1.93mと公称され、最新プラットフォーム採用で居住性も向上しています。

⑤ 日産 タイタン

日産 タイタン 2015

日産 タイタン

日産 タイタンは、日産自動車が北米市場専用に投入したフルサイズピックアップトラックです。2003年に初代モデルがデビューし、日産にとって初の本格フルサイズピックアップとなりました。

兄弟車として同じプラットフォームを使うフルサイズSUV「アルマーダ」が存在し、北米の日産ラインナップにおけるフラッグシップ的な位置付けです。登場当初から米国の大型トラック市場に真正面から挑んだ意欲作で、2代目モデルは2017年に北米トラック・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど高い評価を得ました。

エンジンは初代から一貫して5.6L V8ガソリンを搭載しており、近年のモデルでも最高出力400馬力程度を発揮する「エンデュランスV8」が採用されています。力強い走行性能に加え、4WDシステムにより悪路走破性も確保しています。一時、上級モデル「タイタンXD」には5.0L V8ディーゼル(カミンズ社製)も設定されていましたが、現在はV8ガソリンに集約されました。

ボディサイズはダブルキャブ・ショートベッドで全長約5.79m×全幅2.02m×全高1.92mとされ、他のフルサイズ勢とほぼ同等です。タイタンは日産ブランドながら“メイド・イン・USA”の車両であり、北米の日産販売網で展開されている関係上、日本で乗るにはこちらも並行輸入に頼る形になります。
※上記サイズは代表的グレード・ボディ形状の参考値です(仕様により更に長大なモデルも存在します)。エンジンも年代やグレードで変更される場合があります。

日本でアメリカのピックアップトラックを購入する方法

専門の輸入代行業者・販売店から購入する方法

アメ車や逆輸入車を扱う専門ショップに希望車種の在庫や取り扱いがないか問い合わせる方法です。たとえばFLEXカルウイングジャッツなど、ピックアップトラックに強い販売店があります。

そうした業者はアメリカ現地での仕入れ・輸送、国内での登録手続きまでトータルで代行してくれるため、初心者でも比較的安心して購入できます。輸入手続きの際に必要な排出ガス試験(いわゆる「排ガスレポート」)取得や、国内保安基準に合わせた改造も業者側で対応してもらえるケースが多いです。

自分で個人輸入(並行輸入)する方法

現地の販売店やオークションで車両を直接購入し、日本へ輸送して登録する方法です。車両本体の安価なものを見つけられればコストダウンも期待できますが、輸送手配や税関、排ガス試験の申請、ナンバー取得まで自力で行う必要があります。

手続きは煩雑で専門知識も求められるため、よほど経験のある方以外にはあまりおすすめできません。結局のところ、実務は代行業者に委託することになるでしょう。

中古車の場合は走行距離の信頼性に注意が必要です。日本の中古車と違い、輸入車はオークション履歴や過去の車検証といった公的な走行記録が存在しません。そのため、海外から輸入されるタイミングでメーター改ざんされてしまっても、一般ユーザーには見抜きにくいのが実情です。対策として、アメリカのCarfax(カーファックス)AutoCheckなどのサービスで現地の走行記録を確認する方法があります。

信頼できる輸入業者であれば納車前にこうしたチェックを行い、不正のない車両を選定しているので、購入先選びは慎重に行いましょう。

維持費と日常での使い勝手

税金・車検など維持費の基礎

日本でピックアップトラックを登録する場合、多くはナンバープレートが「1ナンバー(普通貨物)」となります。そのため、自動車税(種別割)は乗用車ではなく貨物車両の区分課税され、排気量ではなく積載量に応じた低い税額が適用されます。例えば排気量によって年間約3万~11万円課税される乗用車に対し、ピックアップトラック(1ナンバー)は年間8千~1万6千円程度と大幅に安くなるケースが一般的です。

一方で車検(継続検査)の頻度は乗用の普通車と異なり、1ナンバー車は毎年の車検が必要です。新車登録時も初回車検が2年後、その後は1年毎と定められています(普通乗用車は初回3年・以降2年毎)。毎年の車検費用がかかるのはデメリットですが、自動車税の安さと合わせて考えると「2年間の自動車税+毎年車検費用の総額は、排気量1,000ccクラスの乗用車程度に収まる」場合も多く、トータル維持費は意外と高くないことがわかります。

実際、ハイラックス(2.4Lディーゼル)の例では1年あたりの税額1.6万円と排気量2L超の普通車の約4.5万円を比べると大きな差があり、車検頻度を加味しても維持費は割安です。

加えて、ピックアップトラックは元来商用車ベースで頑丈に作られており故障しにくい傾向があります。適切にオイル交換などメンテナンスをしていれば大きな修理は少なく、10万km以上走っても問題なく動き続ける車種も珍しくありません。このように壊れにくく、税金が安いという点で、見た目ほど維持費は極端に重くならないのがピックアップトラックの魅力です。

ただし任意保険料については、1ナンバー区分の車は保険会社によっては割増になるケースがあり、普通乗用車に比べ保険料がやや高めになる傾向があります。契約する保険の内容や等級にもよりますが、見積もり時に確認しておきましょう。

燃費と燃料コスト

ピックアップトラックの燃費は、一般的に日本の乗用車よりかなり劣ります。大排気量エンジン+大柄・重量級ボディですから、市街地走行ではリッターあたり5~6km程度、良くても一桁台後半(7~8km/L)に収まる車種が多いでしょう。高速道路中心の長距離走行をすればもう少し伸びますが、それでも最新ディーゼルSUVなどと比べると燃費負担は大きめです。

もっとも、燃料種別が軽油のモデルは燃料代を抑えやすいメリットがあります。現行ハイラックスが2.4Lディーゼルを搭載しているため、軽油価格だとガソリンより安価で済むケースがあります。ただ昨今は軽油価格も上昇傾向にあり、近距離メインでは恩恵が小さいという指摘もあります。

アメリカ製のフルサイズ勢は基本ガソリン車が多く、レギュラーガソリン仕様がほとんどですが排気量5~6L級ともなると燃料タンクも大容量のため満タン給油時の支払いは痛く感じられるでしょう。

駐車場事情と高速料金

日本で全長5m超・全幅2m超のピックアップトラックを維持する上で大きな壁となるのが駐車場の確保です。自宅駐車場が広々していれば問題ありませんが、都市部では月極駐車場に空きがあっても車両制限サイズに引っかかることが少なくありません。

特に全長5m超を収容できるスペースは限られます。仮に見つかってもトラック用区画で料金が割高になるケースもあり得ます。実際、先述のハイラックスオーナーの例では東京都内で駐車場探しに難航し、泣く泣く手放したというエピソードもあります。郊外や地方では比較的余裕がありますが、ご自宅近くの駐車環境は事前によく確認しておきましょう。

また、立体駐車場やコインパーキングでの制約も頭に入れておく必要があります。全高が2m近い車両の場合、機械式駐車場には入庫不可のことが多いですし、全幅もミラーを畳んでギリギリという場面もあります。ショッピングセンターの屋内駐車場など、高さ制限2.1m程度ならタンドラやF-150でもかろうじて入れるでしょうが、心配な場合は屋外平面の駐車スペースを選ぶなど工夫が必要です。

高速道路の料金区分にも注意が必要です。1ナンバー登録のピックアップトラックは高速料金で「中型車」扱いとなり、普通車よりもやや高い料金体系になります。ETC車載器などでも中型車区分で課金されるため、長距離ドライブが多いと普通車より出費は増えます。ただし車両が大きく積載量に余裕がある分、人も荷物もまとめて一台で運べると考えれば納得の範囲かもしれません。

カスタム事情:ピックアップトラックを自分好みに

リフトアップ & 大径タイヤ

背の高いサスペンションに交換して車高を上げ、オフロード用の大径タイヤを履かせる定番カスタムです。見た目の迫力が増すだけでなく、悪路走破性もさらにアップします。ただし極端なリフトアップは車検に通らなくなる可能性もあるため、リフト量を抑えるか構造変更申請を行う必要があります。専門店では「車検に通るカスタム」のノウハウを持って対応している場合もあるので安心です。

ホイール & 外装カスタム

メッキ加工が映える社外ホイールオーバーフェンダーの装着、グリルガード(フロントバンパーガード)やLEDライトバーの追加など、見た目と実用を兼ねたカスタムも盛んです。ピックアップは車体が大きいぶんキャンバスも大きく、オリジナルペイントで個性的なカラーに仕上げるオーナーもいます。社外マフラーに交換してアメ車らしいV8サウンドを楽しむ人も多いですが、排気音量が規制値を超えないよう注意が必要です。

荷台の実用カスタム

日本では購入者のほとんどが荷台にトノカバー(ベッドカバー)を取り付けると言われるほど、荷台カバーの装着率が高いです。雨天時の荷物保護や防犯のため、ハードタイプのロック付きカバーが人気です。折りたたみ式で着脱簡単なものからダンパー付きの一体型まで種類も様々あります。さらに荷台内部を傷から守るベッドライナー(樹脂製インナー)を敷けば、泥や水濡れした荷物も気兼ねなく積載でき、お手入れも容易です。アウトドアをとことん楽しむなら是非装備しておきたいアイテムでしょう。

アメリカ製ピックアップトラックを日本で乗るメリット・デメリット

メリット

  • 圧倒的な存在感とスタイル
大柄で無骨なスタイリングは唯一無二。街中でも注目を集め、所有する満足感は抜群です。流行のSUVとは一味違う個性を演出できます。

  • 高い実用性と頑丈さ
広い荷台でアウトドアギアや大きな荷物も楽々積載。 また商用車由来のタフな作りで耐久性が高く、長期間・長距離でも大きな故障が起きにくい傾向があります。

  • 優れた悪路走破性
多くのモデルが本格4WDを備え、深雪や砂利道などでも走破力を発揮します。キャンプや雪山へのドライブなど遊びのシーンで頼もしい相棒となってくれるでしょう。

  • 税金面の優遇
前述のとおり1ナンバー登録で自動車税が安く、排気量の割に維持費負担が軽いです。大排気量車にもかかわらず毎年が税金はコンパクトカー並みというのは嬉しいポイントです。

  • カスタムの楽しみ
オーナーの好みに応じてカスタムできる幅が広く、世界に一台の“オンリーワン”に仕上げる楽しみがあります。専門ショップも多く、情報交換のコミュニティも活発です。

デメリット

  • 車体サイズによる取り回しの悪さ
日本の道路環境では全長・全幅が大きいほど運転に気を遣います。狭い路地で曲がる際は何度も切り返しが必要になるなど、都心部の移動や駐車で苦労しがちです。

  • 駐車場の確保が大変
前述の通り、適合する駐車スペース探しが課題です。自宅以外でも立体駐車場には入れない、高さ制限に引っかかる等、駐車できる場所が限られる不便さがあります。

  • 燃費・燃料費が悪い
排気量ゆえに燃費は総じてリッター一桁台と悪く、こまめな給油が必要です。ガソリン代・軽油代と環境負荷の面で乗用車より不利な点は否めません。長距離を走ると燃料コストが嵩みます。

  • メンテナンスに工夫が必要
正規輸入でないモデルはディーラーで点検整備を受けられないため、対応できる工場を自分で確保する必要があります。部品取り寄せに時間がかかる場合もあり、故障時のリスクは国産車より高めです。

  • 左ハンドル車である
アメリカ仕様のため基本は左ハンドルです。右側通行用に作られているので、左ハンドル運転に不慣れなうちは感覚を掴むまで注意が必要です(特に駐車券を取る、高速の料金所で支払う、対向車とのすれ違い等で戸惑うことがあります)。

輸入車としての注意点と安心して購入するために

国内登録の手続き

並行輸入車を日本でナンバー取得するには、前述の排出ガス試験成績表(いわゆる排ガスレポート)を用意する必要があります。アメリカの基準はクリアしていても日本の環境基準に適合している証明が求められるためです。

専門業者はまとめて同型車の試験を行い費用を抑える工夫をしていますが、個人で輸入する場合は1台ごとに試験費用がかかる点に注意しましょう。また、灯火類の交換や補助ミラー装着など日本の保安基準に合わせた改造が必要になることも少なくありません。購入時にはこれら法定対応をクリアした状態で引き渡してもらえるか、確認しておくと安心です。

定期メンテナンス体制

購入前に、逆輸入車の整備実績がある工場やメカニックを確保しておきましょう。最近のクルマは診断機(スキャンツール)で故障箇所をチェックしますが、海外専売モデルの場合、整備工場が診断ソフトに車両データを登録していないとエラー解析ができないことがあります。

幸いエンジンや主要コンポーネントは国産のSUV・トラックと共通部分も多いとはいえ、細かな構成部品が異なる場合もあるため、逆輸入車のノウハウを持つ工場に見てもらうのがベストです。購入店に併設の工場や提携先があれば理想的ですね。

パーツ入手と故障対応

並行輸入車の場合、消耗品や補修部品の取り寄せに時間がかかったり費用が高めになったりすることがあります。とはいえ、アメ車専門店ネットワークや独自ルートで純正部品・交換部品を調達している業者も多く、事前に相談すればストック状況など教えてもらえるでしょう。

輸入車ゆえのリスクはゼロにはできませんが、普段から点検を怠らず早め早めの部品交換を心がけることでトラブルを減らせます。定期的なオイル交換や消耗品管理は忘れずに行いましょう。

信頼できる販売店選び

前項でも触れましたが、メーター改ざんの有無や購入後のアフターケアなど、信頼性の高い業者から購入することが大切です。実績豊富で評判の良いショップは、納車前整備から輸入車特有のケアまでしっかり対応してくれるので安心感が違います。

逆に、安さだけで飛びついてアフターサービスが不十分な店で買ってしまうと、後々困るケースもあります。価格とサービス内容のバランスを見極め、総合的に信頼できるところを選びましょう。

左ハンドル車の心得

基本的に輸入されてくるピックアップトラックは左ハンドルです。日本の道路は左側通行なので、追い越しや右折時の視界、駐車券の受け渡しなど勝手が違います。慣れるまでは運転に緊張するかもしれませんが、慎重なハンドル操作と確認を心がければ次第に感覚は掴めます。

むしろ左ハンドルであることが特別感となり、運転そのものが楽しく感じられるようになるでしょう。どうしても不安な場合は、LHD運転のコツを教えてくれるスクールや練習会に参加してみるのも一つの方法です。

まとめ

以上、ポイントを挙げましたが、適切な準備と心構えがあればアメリカ製ピックアップトラックのある生活は決して難しくありません。アメリカのピックアップトラックは、そのスケールの大きさ実用性スタイルで日本のクルマ好きにも強い魅力を放っています。本記事では代表的モデルの特徴から、日本での購入・維持のポイントまで幅広く解説しました。あなたにとってベストな一台と出会い、素敵なピックアップトラックライフを実現してください!
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