走行中の急なシフトチェンジ、これってクルマに悪影響なの?

マニュアル車に乗り始めて間もない方やこれからマニュアル車を探そうと思っている方は、おそらく考えたことがあるでしょう。走行中の急なシフトチェンジは、車に悪影響なのだろうか?

Chapter
走行中のシフトチェンジは車が傷む?
ミッションを労わるとは?
走行中のシフトダウンのコツとは?

走行中のシフトチェンジは車が傷む?

スポーツ走行をしているときは、シフトチェンジも素早くなりがち。そんな急な動作でクルマは、傷むのだろうか?という疑問はクルマ好きにとっては命題のようなものでしょう。

結論から言えば、「やり方次第」です。

まず、そもそもシフトチェンジでクルマが傷むということは、ミッションなどの駆動系が傷むという言葉に置き換えられます。ミッション内には、低速~高速に対応したいくつかの歯車(ギア)が内包されており、シフトチェンジでは、その歯車を任意で選択していくことでスピードが増減するわけです。

そして、この歯車同士が噛み合うときに、クッション材のような役割を果たすのがシンクロ機構と呼ばれるもので、このシンクロが摩り減ることによって、ギアを入れるときに「ガリッ」と音がしたり(ギア同士が噛みあいにくくなっている状態)、ひどくなると回転が合わないとギアチェンジができなくなる重要な機構です。

ミッションを労わるとは?

そのため、このシンクロ機構を摩り減らさないようなシフトチェンジができていれば、ミッションが傷むこともないでしょう。では、具体的にシンクロ機構を労わるシフトチェンジとはどういったものなのでしょうか?

答えは、「エンジン回転数の合った状態」です。

シフトアップするとき、シフトダウンするとき、いずれもシフト前と後で回転差が大きいと、シンクロ機構を構成しているパーツがたくさんすり減ることになります。

ですので、シフトアップの際には素早く、なおかつ丁寧にシフトチェンジを行い、なるべく回転を合わせてクラッチを繋ぐのがポイントです。

走行中のシフトダウンのコツとは?

走行中のシフトダウンの際には、少しコツが必要なので簡単に説明します。

たとえば、走行中に4速から3速にシフトダウンしたとき、クラッチを繋いだら車体がガクガク揺れたなんていう経験ありませんか?これは低速側のギアと高速側のギアの回転数が違うために生じる問題なのです。

ギアの回転数と速度の関係性は今回割愛しますが、要はクルマを労わりギクシャクした動きをしないためには、受け側である低速ギアの回転数を上げてあげる必要があるということになります。手順は以下の通りです。(これをブリッピングと呼びます)

シフトダウンの手順(例:4速→3速)
・クラッチを切る
・アクセルを少し煽る(エンジンの回転数を上げる)
・ギアを4速→3速へ
・素早く丁寧にクラッチを繋ぐ

もっと丁寧な方法として、「ダブルクラッチ」という方法もありますが、まずは先述のブリッピングで、ギアの回転数を意識してみるようにしてください。素早さもそうですが、クルマを傷めないためには丁寧さも必要です。叩き込むようなシフトは絶対にNGです。

それは現代の86/BRZでも変わりなく、レース車両ではシンクロ機構のトラブルが結構あるようです。シフトチェンジの正しい仕方は、愛車をてなづけるために必要な知識です。丁寧なドライビングで、愉しいカーライフを送ってください。