ボルボ V90が18年ぶりに復活!その理由は?
更新日:2024.09.09
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ボルボのフラッグシップワゴンV90が復活し、2017年春には日本上陸予定とのこと。昨年は、前年比7.8%増の販売となり、たたみ掛けるように攻勢をかけてきたボルボ。V90を復活させたワケとは…!?
ボルボ「90」シリーズの復活
V90に触れる前に、ボルボとステーションワゴンに触れなければなりません。
その歴史は、1940年代までさかのぼります。モデルは、1946年にデビューしたPV444をベースにしたPV445。1949年から1953年にかけて製造されたPV445は、小型貨物、バン、エステートなどのボディがありました。
このPV445を基本に生産された高級バージョンがPV445デュエットで、これが今日のボルボ製ステーションワゴンの原型になったモデルです。
その後、P120アマゾンとの兄弟車P210、同じくP220、アマゾンのシャシーに現代的なボディを架装した145、ロングセラーモデルの240シリーズ、ツーリングカーレースで活躍した700シリーズなど、ボルボのラインナップには常にステーションワゴンが用意されていました。
今回復活したV90の祖は、1990年に登場した960シリーズ。1996年から始まったボルボの名称変更によって、セダンにはS、エステート(ステーションワゴン)にはVの文字をおごることになりました。
搭載するエンジンは、最高出力200ps、最大トルク27.2kgmを発揮する3.0L直列6気筒。駆動方式はFR。そのアピアランスは、皆さんが想像するボルボそのもので、見るからに頑丈そうな角ばった車、といった風情でした。
ちなみに、このFRのS90/V90は生産期間が1997〜1998年と短く、希少性の高いモデルとなっています。
さて、時を経て2017年に姿を現したS90/V90は、ボルボのフラッグシップモデル…という点を除いては、当然ながらまったくの別物。かつてのそれとは大きく姿を変え、欧州車の色気を備えたモデルへと変貌を遂げています。
その歴史は、1940年代までさかのぼります。モデルは、1946年にデビューしたPV444をベースにしたPV445。1949年から1953年にかけて製造されたPV445は、小型貨物、バン、エステートなどのボディがありました。
このPV445を基本に生産された高級バージョンがPV445デュエットで、これが今日のボルボ製ステーションワゴンの原型になったモデルです。
その後、P120アマゾンとの兄弟車P210、同じくP220、アマゾンのシャシーに現代的なボディを架装した145、ロングセラーモデルの240シリーズ、ツーリングカーレースで活躍した700シリーズなど、ボルボのラインナップには常にステーションワゴンが用意されていました。
今回復活したV90の祖は、1990年に登場した960シリーズ。1996年から始まったボルボの名称変更によって、セダンにはS、エステート(ステーションワゴン)にはVの文字をおごることになりました。
搭載するエンジンは、最高出力200ps、最大トルク27.2kgmを発揮する3.0L直列6気筒。駆動方式はFR。そのアピアランスは、皆さんが想像するボルボそのもので、見るからに頑丈そうな角ばった車、といった風情でした。
ちなみに、このFRのS90/V90は生産期間が1997〜1998年と短く、希少性の高いモデルとなっています。
さて、時を経て2017年に姿を現したS90/V90は、ボルボのフラッグシップモデル…という点を除いては、当然ながらまったくの別物。かつてのそれとは大きく姿を変え、欧州車の色気を備えたモデルへと変貌を遂げています。
ボルボ V90は魅力的な内外装とパワーユニットを得た
シンプルかつ理知的なところが魅力の北欧デザイン。かつてのボルボのデザインは、鋭角的かつ頑丈なボディ(土地柄、ヘラジカなど動物との接触に耐える事を前提に設計されていた)で、まさに合理的な北欧デザインというべきものがありました。
しかし、近年の北欧デザインがそうであるように、V90は非常に欧州的な色気を放つエクステリアとなっています。それでいて屈強なボルボのイメージも感じさせるところが非常に奥ゆかしいところ。いずれにせよ、上質なフラッグシップモデルに相応しいものとなっています。
特筆すべきはそのパワーユニット。セダンであるS90同様のエンジンは、エントリーグレードのT5にはターボ仕様の2.0L直列4気筒(254ps)、AWDを備える上級グレードのT6は、同じエンジンながらターボに加えスーパーチャージャーを備えるツインチャージャー仕様で、最高出力320psと最大トルク40.8kgmの出力を発揮します。
また欧州で人気のディーゼル仕様も用意。D4、D5という出力の異なるエンジンを搭載する2グレードが用意されます。
中でも注目は、PHV仕様のT8でしょう。エンジンはツインチャージャー320psに加え、最高出力87ps、最大トルク24.5kgmのモーターを追加することにより約400psもの出力になっているとのこと。サーキットで暴れた850エステートを彷彿させるモデルですね。
内装もウッドパネルがアクセントになったまさに北欧家具を思わせる美しいものです。このあたりもボルボの真骨頂、といえそうです。
こうした目に見える進化だけでなく、ボルボが古くから掲げるセーフティ技術は、最新の衝突回避システムを搭載するなど、「2020年までに死亡事故ゼロ」の本気度を感じます。
しかし、近年の北欧デザインがそうであるように、V90は非常に欧州的な色気を放つエクステリアとなっています。それでいて屈強なボルボのイメージも感じさせるところが非常に奥ゆかしいところ。いずれにせよ、上質なフラッグシップモデルに相応しいものとなっています。
特筆すべきはそのパワーユニット。セダンであるS90同様のエンジンは、エントリーグレードのT5にはターボ仕様の2.0L直列4気筒(254ps)、AWDを備える上級グレードのT6は、同じエンジンながらターボに加えスーパーチャージャーを備えるツインチャージャー仕様で、最高出力320psと最大トルク40.8kgmの出力を発揮します。
また欧州で人気のディーゼル仕様も用意。D4、D5という出力の異なるエンジンを搭載する2グレードが用意されます。
中でも注目は、PHV仕様のT8でしょう。エンジンはツインチャージャー320psに加え、最高出力87ps、最大トルク24.5kgmのモーターを追加することにより約400psもの出力になっているとのこと。サーキットで暴れた850エステートを彷彿させるモデルですね。
内装もウッドパネルがアクセントになったまさに北欧家具を思わせる美しいものです。このあたりもボルボの真骨頂、といえそうです。
こうした目に見える進化だけでなく、ボルボが古くから掲げるセーフティ技術は、最新の衝突回避システムを搭載するなど、「2020年までに死亡事故ゼロ」の本気度を感じます。
ボルボ V90復活の理由
2017年現在、世界ではドイツ車が高いブランド力・競争力を持っており、高級セダンやステーションワゴンでも秀でた存在になっているのは周知の事実です。
ボルボは、その安全思想から、かつては高いブランド力を誇ったメーカーでした。ところがお家の事情により、ここ数年は厳しい状況が続いていました。
しかし、2010年に親会社がフォードから中国の浙江吉利控股集団となったことで、完全自社開発のパワーユニット、プラットフォームを用意できるようになったわけです。
このV90に搭載された2.0LのダウンサイジングターボやSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)と呼ばれるプラットフォームは、その象徴。だからこそ、フラッグシップモデルの名前をボルボは復活させたのではないでしょうか。
さて、日本導入のV90は、どんな仕様で、価格設定はどうなるのか。はたまたどのような評価が下されるのか、興味の尽きないところです。
高級セダン・ステーションワゴン市場のドイツ勢独走にストップをかける存在となるのか、これからのボルボは非常に面白い存在となっているのではないでしょうか。
ボルボは、その安全思想から、かつては高いブランド力を誇ったメーカーでした。ところがお家の事情により、ここ数年は厳しい状況が続いていました。
しかし、2010年に親会社がフォードから中国の浙江吉利控股集団となったことで、完全自社開発のパワーユニット、プラットフォームを用意できるようになったわけです。
このV90に搭載された2.0LのダウンサイジングターボやSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)と呼ばれるプラットフォームは、その象徴。だからこそ、フラッグシップモデルの名前をボルボは復活させたのではないでしょうか。
さて、日本導入のV90は、どんな仕様で、価格設定はどうなるのか。はたまたどのような評価が下されるのか、興味の尽きないところです。
高級セダン・ステーションワゴン市場のドイツ勢独走にストップをかける存在となるのか、これからのボルボは非常に面白い存在となっているのではないでしょうか。