高級車を中心に普及してきたエンジンカバー…何のために付いているのか?

高級車を中心に、最近よく見かけるエンジンカバー。エンジン自体にまるごとカバーをして、見た目はすっきりとした高級感があります。しかし、エンジンを覆ってしまうことで熱がこもることはないのでしょうか?そもそもこのカバーは何のためについているのでしょう?

歩行者保護

歩行者が車と衝突すると、人は足元をすくわれるような形で回転し、頭からボンネットに落ちてエンジンルームの中にあるエンジンブロックなどの硬い金属にぶつかって、その衝撃で亡くなってしまうことが多いといわれています。

その衝撃をやわらげるためには、ボンネットとエンジンルームの間に空間が必要ということで、国土交通省は平成15年度(2003年)から自動車の安全性を評価する項目に「歩行者頭部保護性能」を加えました。それにより近年、発売されるクルマはボンネットが高く、厚くなっているのです。

そして2014年には、歩行者頭部保護性能を付与したエンジンカバーが登場しました。

これまでのエンジンカバーは、ポリアミド系樹脂を使って成形し、その裏側(下側)に防音のためにウレタン部材を貼り付ける製法でした。しかし、こちらのエンジンカバーは柔らかくクッション性があるウレタンだけで成形しているため、衝突した際の衝撃を吸収してくれます。

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熱はこもらないのか?