燃費でレクサスLXとメルセデスGLSクラスを比べてみる！実燃費でのレビューあり

現在、世界中で低燃費車が人気です。環境問題対策であったはずのハイブリッド車は、いまやそんな堅苦しいイメージから脱却しています。お財布をやりくりして、ついでに地球にも優しい賢くてデキる主婦を演出するためのマストアイテムと化しています。

しかし、ハイブリッドがなかなか採用されないジャンルのクルマがあります。それがSUVです。ハリアーやエクストレイルなどの軽量、小型な車種では採用されていますが、ヘビーデューティーなSUVとなると、ほぼ皆無です。

本格的オフロード走行を得意とする大型SUVは、車両重量2.5トン以上、5.0Lクラスの大排気量エンジン搭載は当たり前です。果たしてどんな燃費なのでしょう。そこで大型SUVで世界トップを狙うレクサスLXとすでに世界のトップに君臨する1台であるメルセデスGLSクラスの燃費を比較してみましょう。

レクサスLXはトヨタ ランドクルーザー200の姉妹車です。基本的にボディやサスペンションは共用しています。

最近のレクサス車はベース車のトヨタ車よりもボディ剛性を高めるべく溶接方法や接着剤などで工夫を行っていますが、そのような高剛性化は行われていません。

エンジンは5,662ccのV型8気筒DOHCを搭載、最高出力は377PS/5,600rpm、最大トルクは54.5kgf・m/3,200rpmもの大パワーを発揮します。カタログでの燃費は6.5km/Lです。

メルセデスのSUVには2シリーズあります。1つは本格的オフロード走行が可能なGクラス、もう1つはオンロード走行も得意とするクロスオーバーのGLシリーズです。GLシリーズは車格により末尾にセダン系と同じアルファベットが付きます。今回は最上級のGLSが燃費の比較対象です。

Sクラス相当の車格を与えられたクロスオーバーで、車両寸法はレクサスLXとほぼ同じ、ホイールベースがレクサスLXｙろいおよそ200mm長いので、3列シートが無理なく使用できます。搭載エンジンは3種類。ディーゼルが1種、ガソリンが2種です。今回は販売的に価格がほぼ同クラスの「GLS 350 d 4MATIC Sports」を対象とします。

エンジンはV6DOHCターボディーゼルで、排気量は2,986cc。最高出力は258PS/3,400rpm、最大トルクは 63.2kgf･m/1,600〜2,400rpmを発揮します。カタログでの燃費は12.4km/Lです。

カタログ燃費ではメルセデスGLSの圧勝ですが、あくまでカタログ燃費です。実際の燃費はどれくらいなのでしょう。

ネット上でユーザーさんが公開している情報ではレクサスLXは3.5～5.7km/L、メルセデスGLSは13.2km/Lとなっています。レクサスLXは予想通りに大幅なカタログ燃費割れ。一方メルセデスGLSの実燃費はカタログ燃費より良いという驚愕の結果です。カタログ燃費と実燃費は変わらなといえます。1ヵ月に1,000km走行する場合、レクサスLXは実燃費5km/Lとしたら200Lのガソリンが必要です。プレミアム仕様なので120円/Lとしたら、月に24,000円となります。

一方、メルセデスGLSの実燃費を12km/Lとしたら、83Lの軽油が必要です。90円/Lとすれば月に7,470円です。燃料費対決では圧倒的にメルセデスGLSの圧勝ですね。

購入価格はほぼ同じ、燃料費はメルセデスGLSの圧勝です。

車両重量はどちらも2.5トンを超えて3トン以下なので重量税額は同じです。自動車税はメルセデスGLSの圧勝。プレミアムクラスのヘビーSUVの製造もメルセデスに1日の長があります。

さらにメルセデスGLSに搭載されるディーゼルエンジンは、ほぼ全域でパワフルです。高回転まで気持ちよく吹き上がるようなことはありませんが、トルクに乗ったゆったりとした高級車らしい走りを堪能できます。

維持費が安く、高級車らしい走りと作り込みに長けたメルセデスGLS。余程熱烈なレクサスファンでなければオススメですね。