マツダ ボンゴの中古車価格と4代目ボンゴバン・ボンゴトラックの改良点を徹底解説!

マツダ ボンゴ

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2016年2月、マツダが4代目ボンゴのマイナーチェンジを実施しました。このマイナーチェンジが2020年内の販売終了が発表されたマツダ ボンゴバン・ボンゴトラックにとって最後となりました。今回はその改良点についてお話していきます。

また単純に考えれば商用車を商品改良しただけですが、その背景にはマツダのバンに関する企業戦略が見えてくるかもしれません。そこで、ボンゴシリーズを通して、今後のマツダのミニバンに対する戦略も予測してみるとしましょう。
Chapter
マツダ ボンゴとは?|超低床バン・トラック・フレンディなどのラインナップ
50年以上日本の働く人を支えたマツダ ボンゴバンとは?
マツダ ボンゴトラックの4代目はどんな性能をしている?
マツダ ボンゴバン・ボンゴトラックの4代目での改良点は?
マツダのミニバンと4代目ボンゴバンに類似点や関連性はあるの?
マツダの新車開発の傾向
マツダのミニバン戦略
マツダのボンゴ 4代目なら中古価格はどれくらい?
マツダ ボンゴフレンディのエンジンや燃費などの口コミ
エクステリア
インテリア
走行性能
乗り心地
燃費
総評

マツダ ボンゴとは?|超低床バン・トラック・フレンディなどのラインナップ

マツダ 初代ボンゴは1966年、水冷4気筒800ccのガソリンエンジンをリアに搭載する超低床式多用途車として発売。トラック・バン・コーチなど複数のタイプがラインアップされました。初代ボンゴの最大の特徴は超低床

床面地上高はトラックで450mm~460mmと発売当時はもちろん、現代の商用ワンボックスよりも150mm〜200mm低い数値でした。この傾向はずっと続いており、乗降がしやすく荷物の積み下ろしも負担を少なくできます。

さらに重心が低いことにより、操縦安定性が増すというメリットもあり、ボンゴは軽量クラスのキャブオーバー型バンとして人気を博しました。また、商用車以外のユニークなモデルとしては1995年に発売されたボンゴフレンディAFTがあります。

オートフリートップ(AFT)と呼ばれる機構を持ったモデルで、使用時は屋根が持ち上がってテントが出現。大人2名(実際には大人1名+子ども1名)が体を伸ばして寝ることが可能でした。

50年以上日本の働く人を支えたマツダ ボンゴバンとは?

マツダの商用車 ボンゴシリーズにおけるバンです。ボンゴトラックと共に、ボンゴシリーズの登場から54年間、4代のモデルにわたって     日本の働く人たちを支え続けてきました。抜群の動力性能と積載性能が魅力的で、さらにその良心的な価格から複数台まとめて導入している企業も多いようです。

ボンゴバンならではの使い方としては送迎車としての活用があります。小さなバスのようなボンゴバンを目にした方も多いのではないでしょうか。ボンゴバンの需要は企業だけで無く、趣味のアウトドアに利用している方も存在します。十分な広さがあり、フラットな荷室は車中泊にも適しているようですね。

よく並べられるクルマにトヨタ ハイエースや日産 キャラバンなどがありますが、マツダ ボンゴバンの強みは車幅が5ナンバーに収まっていて取り回しがよいこと、必要な装備のみ搭載されているのでカスタムが容易なこと、そして価格が安いので気兼ねなく手を加えられることなどが挙げられます。
ここからは最新モデルの4代目ボンゴバンを詳しく見ていきましょう。4代目ボンゴバンのグレードは、DXとGLの2種類が用意されています。またどちらのグレードにも標準ルーフとハイルーフ、4ドアと5ドア、2WDと4WDが用意されているので、細かく分けると種類は豊富と言えるでしょう。

DLとGXの大きな違いは乗車人数で、DLがフロントシート(前席)の2名のみに対し、GXは収納可能なリアシート(後部座席)があり、最大乗車人数は5人となっています。マツダが明言している通り、DXは機能性を重視したモデル、GLは快適性を重視したモデルといったイメージですね。

車両寸法は標準ルーフが全長4,285mm×全幅1,690mm×全高1,865mm、ハイルーフは全長と全幅が同じで全高が1,985mmと12cm高くなっています。それに合わせて荷室高も標準ルーフの1,225mmから12cm高い1,345mmです。

エンジンは1.8LのガソリンエンジンL8型を搭載しており、最高出力は75kW(102PS)/5,300rpm、最大トルクは147N・m(15.0kgf・m)/4,000rpmとなっています。

マツダ ボンゴトラックの4代目はどんな性能をしている?

ボンゴトラックもボンゴバン同様にボンゴシリーズの一員として長年働いてきたクルマです。4代目ボンゴトラックのスペックはどうでしょうか。グレードはこちらもDXとGLが用意されており、経済性求めコストを削減したモデルがDX、装備を充実させたモデルがGLと分かれています。

4代目ボンゴトラックはグレードに関係なく標準ボディとロングボディがあり、車両寸法は標準ボディが4,335mm×全幅1,690mm×全高1,910mm、ロングボディは全福と全高が同じで全長は27cm伸びて4,605mmとなっています。同様に荷台長も2,470mmから2,375mmに伸びていますね。

エンジンはボンゴバンと同じL8型を積んでおり、性能も同様になっています。

マツダ ボンゴバン・ボンゴトラックの4代目での改良点は?

2016年2月のマイナーチェンジによる改良点として、まずは4輪ABSを全車に標準装備が挙げられます。更に燃費性能を高めた事により、全車で平成27年(2015年)度に定められた燃費基準を達成。平成17年基準排出ガス75%低減レベルの認定も新たに獲得し、エコカー減税の対象車となりました。

実用面では最大積載量が増加しています。マイナーチェンジ前では750kgから1,000kgでしたが、マイナーチェンジ後は2名乗車時で1,000kgから1,150kg、ボンゴバンの5名乗車時では750kgから900kgに増加しました。     

その他にも、インテリア(内装)とエクステリア(外装)も変更して質感が向上しています。新しい機能としては電波式のキーレスエントリーシステムを全車に標準装備しました。気になる価格はボンゴバンが188万円から239万円に、ボンゴトラックは175万円から220万円へと変動しています。

マツダのミニバンと4代目ボンゴバンに類似点や関連性はあるの?

近年のマツダと言えば何と言ってもSKYACTIVです。マツダはこの技術を元に躍進を遂げたと言っても過言ではありません。しかし、今回改良が加えられた4代目ボンゴトラック・ボンゴバンには、SKYACTIV技術は搭載されていません。

商用ベースになる車両なだけに、SKYACTIV技術が搭載されていないのか、はたまたマツダにとって「ミニバン」というジャンルそのものが成長戦略の対象外となっているのか。ミニバンは近年ではワンボックスタイプが主流となっていますが、MPV・プレマシー・ビアンテ、これらはCX-9やCX-8と実質的な統合となりました。

マツダの新車開発の傾向

自動車産業とて採算を考慮しなければならないのですから、「面白い車」ではなく「売れる車」を作らなければなりません。その答えが、現在の主流とも言える低燃費のハイブリッドカーやコンパクトカー、ハイト系と呼ばれるタントやN-BOXなどの軽自動車。そしてワンボックスタイプのミニバンです。

一方、近年のマツダは「面白い車」がヒットしています。先の条件でいえば、当てはまっているのはかろうじてコンパクトカーのMAZDA2でしょうか。現在のマツダの「主力」とも言えるMAZDA6・MAZDA3・CX-3・CX-5・ロードスター…どれも時代のニーズとは微妙に異なりますが、それでも好調を記録しています。

この事実を考えると、ミニバン以外の路線、特に大型車はSUVに絞ると考えてもおかしくはないでしょう。しかも世界的に見ればSUVの方が主流なのです。CX-3とCX-5共に海外での評価も高く、CX-9の注目度も高いです。

ましてやマツダはトヨタのようにタフな経営体力があるとは言い難いです。それらを考えると、ミニバンにあまり力を入れないと捉えても不思議ではありません。

マツダのミニバン戦略

一方で、国内市場を見ればやはりミニバンは持っておいた方が良いラインアップです。いくら自動車産業全体が、海外輸出基調になりつつあるとはいえ、国内を捨てる訳にはいきません。これらの事実を並べていくと、マツダとしてもまだまだミニバン戦略に関しての明確な答えが出ていないのかもしれません。

今回の4代目ボンゴバンとボンゴトラックの一部改良は、「このままフェードアウト」とも言えますし、「ここから力を入れるためのステップ」にも捉えられます。SKYACTIVという、いわば「独自路線」で活路を切り開いてきたマツダです。ミニバン戦略に関しても他を追随するのではなく、あっと驚くような「何か」を用意しているかもしれませんね。

マツダのボンゴ 4代目なら中古価格はどれくらい?

ボンゴは商用車ということもあり、乗用車とは異なり1世代のモデルチェンジがかなり長くなっています。

したがって、発売されてから50年間でフルモデルチェンジはわずか3回。現行モデルは1999年発売の4代目となります。こちらは2016年2月にマイナーチェンジを受け、エンジンの改良によって燃費性能を向上したほか、AT車は5速に多段化し、静粛性の向上や登坂・追い抜き加速性能を向上させています。

ロングセラーのボンゴですが、中古価格はいかがなものでしょうか。ボンゴは新車価格自体が同クラスのライバル車に比べると比較的安価ということもあり、中古価格もかなりこなれています。

ワゴンモデルも含めて「ボンゴ」の名前がつく車すべてを対象にカーセンサーで検索しますと約580     台ほどヒット。このうち、     4代目ボンゴバン、ボンゴトラックについて調べてみました。
4代目ボンゴトラック
在庫数は258台程度。平均本体価格は99.6万円、平均走行距離は 69831.5km、平均年式は2010年式となっています。年式は指定せずにボンゴトラックと検索してもヒットしたものはすべて4代目でした。4代目以前のボンゴトラックはとても希少であることがわかります。

4代目ボンゴバン
在庫数は214台程度。平均本体価格は67.4万円、平均走行距離は84991.4km、平均年式は2012年式となっています。全体のほとんどが4代目でしたが、わずか一台だけ3代目の取り扱いがありました。

また、ワゴンモデルになりますが一般ユーザーに最も近いボンゴフレンディの中古相場はどうでしょうか。

同じくカーセンサーで検索すると30台程度ヒットし、うち半分以上の約20台がオートフリートップでした。その中で、通常のフレンディの価格帯は本体価格で13万円~28万円程度、フレンディAFTは29万円~195万円程度となっており、AFTの価格は通常のボンゴフレンディの約2~3倍、高いものだと6     倍以上となっています。

ボンゴフレンディはマツダが販売していた1代限りのミニバン。フレンディは2005年に販売終了となりましたが、車中泊ブームもあってか、販売終了から10年以上を経た現在もAFTの人気は高いようです。

※ 大手中古車サイト調べ
※ 2020年6月現在

マツダ ボンゴフレンディのエンジンや燃費などの口コミ

エクステリア

無骨なところがいい、といった声もあります。みてわかる通り、シンプルなデザインになっているため、こだわりがない方にはいいかもしれません。

インテリア

・実用的で使いやすい
・シートは硬めで疲れない
・オートフリートップは最高!

といった高評価の声が上がっています。しかし…

・あっさりしてそっけない。
・エンジンが座席の下にあるせいか、シートが座りにくい。

といった声もあります。自分はどちらの感覚の方が近しいかを中古車を購入する時は確かめてみてください。

走行性能

・V6 2.5Lは余裕の走り
・加速は当時のミニバンでは一番いい

V6DOHCの2,500㏄でアイドリングも安定していて、案外静かという声が上がっています。

・経年劣化?足回りがへたっているのか横揺れが怖いです
・高速道路では風にあおられて怖い

といったような意見もあります。

乗り心地

横揺れ以外の不満はない、また、しっかりした硬めの乗り心地がいいという声がほとんどでした。

燃費

実測燃費は市街地で5キロ程度だそうです。しかし、古い車種ということを考えると仕方ないのかもしれません。

総評

まとめると、5ナンバーサイズで荷室が広い。オートフリートップは何にもかえられない素晴らしい機能。と、いったような感じになるでしょうか。
エンジンを床下に置くキャブオーバー型車として一世を風靡し、ワンボックスカーの代名詞ともなったボンゴ。マツダは開発をストップすることを決めているので、現在のボンゴで自社開発最後のモデルとなります。
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