レクサス「RZ」の維持費は90万1740円！？納車から車検までは、いくらかかる？【プロ徹底解説】

更新日：2024.01.21

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レクサス初のBEV専用モデルとして誕生した「RZ」。2023年3月より販売が開始となりました。この「RZ」のオーナーになったら、その維持費はいくらになるのでしょうか？納車から最初の車検がやってくるまでの3年間の維持費を試算してみました。

文・鈴木ケンイチ／写真・PBKK

鈴木ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3～4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会（AJAJ）会員　自動車技術会会員　環境社会検定試験（ECO検定）

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Chapter: 新車の納車から最初の車検までの間の維持費とは; 自動車税は毎年1回ずつ; 保険会社の保険は1年ごとに; 年間1万㎞を走るのに必要な電力の費用; 絶対に必要となるメンテナンス費用; 総額はいくら

新車の納車から最初の車検までの間の維持費とは

車の維持には、いろいろな費用がかかります。その内訳は、税金、保険、メンテナンス費用、燃料費となります。

税金は複数あり、具体的には「環境性能割」「自動車重量税」「自動車税種別割(一般的に「自動車税」とよばれています)」が存在します。これとは別に、車を購入するときに消費税がかかります。これらのうち、新車購入時に課せられる税金は「環境性能割」「自動車重量税」「消費税」の３つ。このうち「自動車重量税」は、車検がやってくるたびに必要となります。

これらの税金のうち、新車が納車されてから、最初の車検がやってくるまでの3年の間に支払わなければならないものは１つのみ。毎年1回ずつ支払う「自動車税」です。

車の保険は2種類があります。ひとつは法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」で、別名「強制保険」と呼ばれることもあります。もうひとつが、民間の保険会社が用意する自動車保険です。「自賠責保険」に対して、こちらは「任意保険」とも呼ばれます。

任意と呼ばれるように、「任意保険」に法的な強制力はなく罰則もありません。では、加入しなくても大丈夫というわけではありません。実際の交通事故では、莫大な額の補償金が発生することがあります。そのときに「自賠責保険」だけでは賄えなくなってしまうのです。一瞬の油断で発生した交通事故で、一生ものの補償金の支払いの義務を負う可能性があるのです。それを避けるために、車のオーナーになったら、必ず「任意保険」にも加入するようにしてください。「自賠責保険」は新車購入時と車検時に掛けるため、購入後から車検までの3年間の間に支払うのは「任意保険」となります。

そして、メンテナンスは、安全・安心のカーライフに必須のもの。メンテナンスは、法定点検と言って、年に一度の点検することは法律で定められています。

そして燃料費です。車は燃料がないと走ることができません。燃料費は、走行距離が増えるほどに費用がかさみます。また、燃費性能が優れるほど、燃料費は安くなります。レクサス「RZ」は電気自動車(BEV)ですから、燃料費は充電にかかる電気代金となります。

自動車税は毎年1回ずつ

年に一度、4月1日に車を所有している人に、送付される税金が「自動車税」です。在住している自治体から春先に請求書が送られてきます。税額は、エンジンの排気量によって異なります。

BEVの場合は、BEVの税額が定められています。基本額が2万5000円。ただし、グリーン化などの優遇措置が用意されています。税額は、75％軽減されて年間6500円となっています。3年間で自動車税は3回払いますので、合計1万9500円となります。

保険会社の保険は1年ごとに

任意保険は、民間の保険会社が用意する「自動車保険」です。1年ごとに好きなタイミングで加入します。ただし、車を使用するときは、必ず保険に加入していることが重要です。

民間の自動車の保険ということで、任意保険の内容は、ユーザーが自由に決めることができます。また同じ補償内容でも、保険会社によって保険の掛け金は異なります。その上、保険加入者の過去の実績、車のモデルごとにも保険の掛け金が異なります。そのため、より厳密な保険額は、人それぞれ異なるため、ここでの数字はあくまでも目安と思ってください。

今回は、「RZ450e」を25歳の人が、初めての購入する車としてネット保険で見積もりをとってみました。

すると保険料金は年間5万3350円でした。車両保険は自損事故も含む、いわゆるフルカバーにすると20万3980円。合計で年間の保険料は25万7330円となります。事故なく過ごせば、2年目、3年目と保険料は割引となりますが、今回は目安ということで、割引なしで計算して3年分で77万1990円。これが3年間の任意保険の費用となります。

年間1万㎞を走るのに必要な電力の費用

充電にかかる費用は、走行距離と、自宅充電での電力会社との契約次第となります。年間1万㎞を走行し、電力会社との契約が1kWhあたり25円を前提に試算してみました。「RZ450e」の電費は147Wh/kmですから、1㎞走るのに必要な電力は147Wh(0.147kWh)。つまり、1万㎞を走るのには、1470kWhの電力が必要になります。それが1kWh＝25円であれば、1280kWh＝3万6750円となります。これが3年分となると、11万0250円が燃料費になります。

絶対に必要となるメンテナンス費用

車を安全に乗り続けるには、定期的な点検とメンテナンスが必須。毎年の点検は法律で定められたものですし、エンジンのオイル交換、タイヤのローテーションなども必要です。

ただし、レクサスには嬉しいサービスが存在します。それが「レクサスケアメンテナンスプログラム」。これは、レクサスの新車を購入すると、車検までの3年間のメンテンナンスが無料となるというもの。つまり、「RZ」を新車購入した場合、3年間のメンテナンス費用はゼロとなります。