最上位ミニバンならではの高い実用性と快適性を持つトヨタ「アルファード」のユーティリティはを紹介!【プロ徹底解説】

トヨタ アルファード

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2023年6月に発売となった最新の「アルファード」。トヨタの最上位ミニバンとして2002年に初代が誕生してから、4代目となります。この新しい「アルファード」のパッケージング、実用性などを解説します。

  文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
「快適な移動の幸せ」をコンセプトに
室内は広々でも、車の大きさは実用的
おもてなしの思想に基づいた装備類
快適さを追求したシート
多彩なシートアレンジ
広くて使いやすいラゲージとバックドア
充実の収納スペース
外部充電機能

「快適な移動の幸せ」をコンセプトに

新型「アルファード」のコンセプトは、利用するすべての人が「快適な移動の幸せ」を感じることができるというもの。そのためには、運転手が満足するだけでは足りません。助手席や後席を使う人にも、快適であることが重要です。

そのために必要となるのが、ミニバンならではの広々とした室内空間、そして優れた機能性と収納性でしょう。

 

室内は広々でも、車の大きさは実用的

室内を広くするために車の外寸も際限なく大きくしてしまっては、街中の取り回しで不便を感じることが多くなってしまいます。そのため新型「アルファード」は、「体脂肪率0パッケージ」をキーワードに、徹底的に無駄なスペースが排除されています。

車両の寸法は、国内で多い駐車場の制限(全長5m以下、全幅1.85m以下)を守って、全長4995×全幅1850×全高1935mmとなっています。前席と後席の乗員の距離は、先代よりも5mmアップ。前席と3列目席との距離は10mmアップ。より広い室内空間を実現しています。
また、スライドドアの開口部が先代よりも40mm拡大。センターピラーにあるグリップも、135mmも長くなりました。さらに、スライドドアの開閉にあわせて展開するステップも装備。左側だけでなく、右側ドアにも採用するのはトヨタ車初となります。これらの装備により、新型「アルファード」の乗降性は、先代よりもより高まっています。

運転手に関しては、ステアリングの取り付け角度を従来の3.4度から25.9度に変更。よりステアリングが立ったことで、乗用車に近いドライビングポジションとなっています。

おもてなしの思想に基づいた装備類

新型「アルファード」の実用性と利便性の良さを最も体現している装備がスーパーロングオーバーヘッドコンソールでしょう。これは室内の天井に前席から3列目にまで伸びており、その中に照明やドア/ウインドウ/シェードのスイッチ、そして収納などが備えられています。LEDの照明は、最大で60ルクスの明るさを実現。LEDルーフカラーイルミネーションは合計64色のバリエーションを誇ります。
機能を天井の中央に集約したことで、すっきりとした頭上空間を生み出しました。また、コンソールの横には、左右独立式のムーンルーフを用意。最上位グレードでは標準、他グレードではオプションとなります。

ムーンルーフと、後席の窓には電動のサンシェードを設置。後席窓のシェードは、上から降りてくる下降式となっています。

快適さを追求したシート

ゴージャスな2列目シートの存在も新型「アルファード」の大きな魅力です。全車にオットマン付きのシートを採用。標準グレードは電動のエグゼクティブパワーシートを採用。折りたたみサイドテーブルと快適温熱+ベンチレーション機能を装備。最上位グレードには、より豪華なエグゼクティブラウンジシートを採用。膨張する16個のエアブラダー(空気袋)によるマッサージ機能、回転格納式テーブル、リヤマルチオペレーションパネル(脱着式)が備えられています。リヤマルチオペレーションパネル(脱着式)は、まるでスマートフォンのような後席用機能のコントローラーです。

また、エグゼクティブラウンジシートは、最大480mmもの前後パワースライド量を実現しています。移動スピードは、空席時になると着席時の1.5倍の速度で動くようになります。

多彩なシートアレンジ

シートアレンジの多彩さも新型「アルファード」の美点のひとつ。前席、2列目、3列目のすべてのシートがシートバックを、ほぼフラットな状態にまで倒すことが可能。また、2列目シートは前後に大きなスライド量を持ち、3列目シートは跳ね上げ式で格納することができます。

これらの機能を組み合わせることで、多様なアレンジが可能となります。1列目と2列目をフラットにして、3列目の座面までを繋げると、広いフラットな空間が生まれます。2列目と3列目だけをフラットにすることも可能。2列目を目いっぱい下げて、2列目乗員の空間を最大に。3列目を畳み、2列目を一番前まで移動させれば、大きな荷室を生み出すことができます。

最上位グレードでは、バックドアを開けた開口部に、2列目シートのコントロールスイッチを配置。車の外から、2列目シートを動かすことができます。

広くて使いやすいラゲージとバックドア

バックドアの開閉は電動式。停止位置メモリー機能があるので、ドアの開閉の途中で止めておくことも可能です。パワーバックドアの操作は、車両側面のストップランプの下に配置されています。ドアの開閉にあわせて、人が移動することなく操作ができ、自由な位置でドアの開閉を止めることができます。

ラゲッジスペースは、3列目シートを使っている状態で、シートを一番後ろにした状態で110リットル、一番前にしたときでシートバック上端までで575リットル、ルーフまでで813リットル。3列目シートを格納した状態で、2列目シートを一番後ろにすると、最上位グレードのエグゼクティブラウンジシートでは、シートバック上端までで864リットル、ルーフまで1198リットル。エグゼクティブパワーシートでは、シートバック上端までで860リットル、ルーフまでで1191リットルとなります。

3列目シート下には、スペアタイヤまでを収納可能なラゲージ床下収納スペースが用意されています。

充実の収納スペース

大型のミニバンということで、新型「アルファード」の収納スペースは非常に充実したものとなっています。

前席まわりでは、運転席・助手席カップホルダー、センターコンソールカップホルダー(2個)、助手席コンソールサイドトレイ、グローブボックス、フロントドアポケット&ボトルホルダー、センターコンソールボックス(両側オープン/照明付き)が用意されます。センターコンソールにはQi対応の、おくだけ充電/コンソールアッパートレイと2個のTYPE-Cの充電用USB端子が設置されています。

後席まわりでは、フロントシート後方のスライドトレイ式足元収納、センターコンソールリヤボックス、スライドドアボトルホルダー、リヤクォータートリムボトルホルダー&トレイ、シートバックポケット(運転席・助手席)、エコバックフック(運転席・助手席シートバック)が用意されます。充電用USB端子は、2列目シートに左右各1個ずつ、3列目シートのリヤクォータートリムトレイに左右各1個が配置されています。すべてがTYPE-Cです。

外部充電機能

ハイブリッド車には、センターコンソール後部とラゲッジルーム右側に、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付き)が備わっています。非常時給電システムを使うと、車両の走行機能を停止して最大1500Wの交流コンセントが利用できます。

ガソリンを満タンにした場合、400W時の消費電力を、最大5日間も供給することができます。
広い室内空間に、ゴージャスなシート、そして利便性に優れた装備類が揃った新型「アルファード」。実用性の高さも、トヨタミニバンの最上級クラスと呼べるでしょう。非常に充実したユーティリティを備えています。
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