BMW 、待望のM2クーペ発表!M2 CSLのデビュー噂も

M2 クーペ

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BMW2シリーズは、BMWの中でもクーペモデルのエントリーカーとして、BMWがシリーズの番号を偶数はクーペ、奇数はセダンという住み分けを始めた2014年に登場しました。

これまで、2シリーズの頂点にはM235iクーペが存在していましたが、これはエンジンの一部とサスペンションなどを「BMW M」社(M GmbH)が専用チューニングしたもので、位置的には「M純正モデル」と「Mスポーツ」の中間となる「Mパフォーマンス・オートモービルズ」に属するモデルとなり、正真正銘のMモデルでは無くファンの間では正統なM2の登場が待ち焦がれていました。

そして、10月14日に正式にM2クーペが発表されました。Mモデルの中で一番手に届きやすいM2クーペの詳細をまとめてみましたのでご覧下さい。
Chapter
まずはM2のスペックから
ライバル車種は?
AMG A45
アウディRS3
M2に採用された技術は?
BMW 公式ローンチビデオ
カブリオレも登場か?
噂ではM2 CSL のデビューも囁かれています。
まとめ

まずはM2のスペックから

エンジン 
N55B30T0 
直列6気筒ツインスクロール・シングルターボエンジン

パワー 
370hp/6500rpm

トルク 
47.4kgm/1400-5560rpm  
Function Boost(オーバーブースト)使用時 51.0kgm/1450-4750rpm

レブリミット
7000rpm

変速機と車重 
6速MT(ベース):1495kg
7速DCT(オプション):1520kg
0-100km/h  
6速MT:4.5秒
7速DCT:4.7秒

最高速 
250km/m(リミッター作動)ドライバーズ・パッケージを選べばリミッターを270km/hに引き上げ可能 

駆動方式 
FR

乗車定員 
4名

タイヤ ホイールサイズ 
Fr 245/35 9.0J×19インチ、Rr 265/35 10.0J×19インチ
タイヤはミシュラン・パイロット・スーパー・スポーツ  

ボディサイズ 
M2 全長4468mm、全幅1854mm、全高1410mm
以下比較
M235i       全長4470mm、全幅1775mm、全高1410mm  車重 1550kg
1Mクーペ 全長4380mm、全幅1803mm、全高1420mm  車重 1495kg
E36 M3    全長4433mm、全幅1710mm、全高1365mm  車重1460kg
E46 M3  全長4492mm、全幅1780mm、全高1372mm  車重1570kg
E92 M3    全長4620mm、全幅1805mm、全高1425mm  車重1630kg
F82 M4  全長4685mm、全幅1870mm、全高1385mm  車重1610kg
ブレーキ   
Fr:グレー鋳鉄製ドリルドディスクローターφ380 4ピストン対向キャリパー
Rr:グレー鋳鉄製ドリルドディスクローターφ370 2ピストン対向キャリパー

デファレンシャルギヤ
電子制御LSD(アクティブMデファレンシャル0-100%Lock)

ニュルブルクリンクタイム
7:58

価格 
£44,070(約800万円)日本価格未発表

血筋的には先代1Mクーペの後継者にあたりますが、スペックを見るとE36やE46 M3からの正常進化のようにも思えます。重く大きくなりGTカー的な車になったM3、M4と違い、純粋に走りを楽しむ車を目指したようです。

しかし、パワーウェイトレシオは4.04と、相当な速さと共に楽しませてくれそうです。世間ではM235iはE46M3より速いということなので、M2クーペはE92M3に勝り、M4とも良い勝負かもしれません。

M4より約275万円安く、Mモデル最安値である価格もポイントです。

ライバル車種は?

BMWがM2のライバルと見ているのは、2015年6月に発表したメルセデスベンツのAMG A45(381ps)£39,995(約730万円 日本価格は640万円)と、2014年12月に発表したアウディRS3(367ps)£33,950(約730万円 日本価格は756万円)としています。

この2車種はどちらも、4WDを採用し、絶対的なトラクションはM2に勝るようですが、M2はMらしくリアホイール・ドライブを採用し、バランスの良さを追求することでドライバビリティを高めています。

AMG A45

AMG A45
2リッター4気筒ターボで381ps、4WD

アウディRS3

アウディRS3 
2.5リッター 直列5気筒DOHCターボ340ps、4WD

M2に採用された技術は?

エンジン
M2のエンジンには、Mモデルとしては珍しく、エンジン名にSが冠しない「N55B30T0」という名前が付けられました。すでに6年経つ新世代エンジンN55をベースにチューニングされ、M235iの「N55B30A」エンジンよりも更にM社によって手が入れられました。

元々、ダブルヴァノスやバルブトロニックが装着してあるN55に、M3/M4に搭載されているS55エンジンのクランクシャフト、メインベアリングシェル、ピストンリングを装着、シリンダーはライナーレスの溶射ボアとし、ブロックをオープンデッキからクローズドデッキにすることで高い燃焼圧に耐えうるシリンダー剛性を確保するなど、大幅な改造がなされています。

ターボチャージャーはS55エンジンに搭載されたツインターボではなく、ツインスクロールシングルターボを採用し、他にもインテークマニホールドとエギゾーストマニホールドを高出力化に最適な形状へ改造、高性能プラグや大型ラジエーターが装備され、潤滑系には急激な加速時にオイルがリアに片寄らないようにオイルパン形状を変更、通常供給に加え加速時に働く特別なオイル供給システムをターボチャージャーに採用、急減速時には、エンジンのリア側へ優先的にオイルを送るなど、オイル潤滑方式にもM独自の技術が採用されました。

エンジン自体の重量も、最後のNA直6エンジンだったE46 M3のS54エンジンから、ターボが追加されたのにも関わらず40キロ以上軽量化されています。また、ミッションがDCTの場合はDCTオイルクーラーが装備されます。もちろん、アイドリングストップ機能付きです。

素人目で見るとSの名が付いてもいいような内容ですが、なんとなくM社のプライドが伺えます。
剛性面では、タワーバーはZ4のようにバルクヘッドと結合されています。大型のラジエータコアサポートが目立ちますね。

トランスミッション

6速MTにはカーボン製のシンクロナイザーリングが使われ、オイル潤滑は確実性と低フリクションを実現したドライサンプ方式を採用しています。シフトチェンジの際には、日産のZ34のような自動でエンジン回転を合わせてくれる、レブマッチング機能が付いています。こちらはDSC OFFでキャンセルできます。MTに慣れてない方には嬉しいですね。

ボディ・サスペンション
フロントとリアのアクスルやサスペンションアームには、M3/M4同様にアルミニウムを使い、特にリアのアクスルサブフレームは、従来のゴムブッシュを介した固定をやめ、ダイレクトにボディにボルト留めしてあります。中空のスタビライザーも装備し、アライメントやジオメトリーをより確実な動きにするために、可動部にはボールジョイントを採用しています。もちろん、アンダーボディにはサブフレームとボディシルをしっかり繋ぐための補強がしっかり入っています。

乗り心地が心配になるほどのチューニング内容ですね。ここはMの腕の見せどころでしょうか。

BMW 公式ローンチビデオ

サーキット上で先代1Mクーペと戯れるM2クーペ。とても楽しそうです。

所々登場する初代E30M3は何を意味しているのでしょうか。手足のように扱え、俊敏で軽快だった初代M3を登場させることで、ライトウェイトのような操る楽しさを表現している事が伺えますね。

カブリオレも登場か?

このM2クーペの登場を受けて、E46M3で登場したオープンモデルM3のように、このM2にもカブリオレが出るのではないかと関係者の間では噂されています。スタイル的にはかっこよくなりそうですが、硬派なMモデルファンとしては、ミーハーな感じも否めませんね。

噂ではM2 CSL のデビューも囁かれています。

CSLとはCoupe(クーペ)、Sport(スポーツ)、Lightweight(ライトウェイト、軽量)の頭文字をとった名称で、まさにBMWが提案する駆け抜ける喜びの究極系です。玄人を笑顔と共に唸らせることができる、BMWが本気を出して作った市販車と言えるでしょう。

過去にこのCSLが実現した車種は、1971年の3.0CSLと、2003年のE46 M3 CSL2車種しかありません。そのCSLが、BMWが創業100周年を迎える2016年に発表されるという噂があるのです。ですが、M4にCSLが出るという話も浮上していることから、実際のところはまだわかりません。

しかし、ライトウェイトクーペを実現し、過去のCSLを再現するのであれば、グランドツーリングカーのサイズと重さになってしまったM4より、過去のM3CSLや3.0CSLに近いM2からCSLが誕生する可能性が高いのではないかと筆者は考えます。そちらの方がCSLらしさがあり、楽しそうです。

まとめ

とても元気で速くて、楽しいコンパクトクーペがMモデルに加わったという印象です。玄人も納得の一台であることが伺えますね。最近のMモデルは1000万円を超えるのが常でしたから、高額には変わりありませんが、約800万円というのは、少しは買いやすいMモデルではないでしょうか。

しかし、危惧されることがひとつあります。色々な事情により、先代の1Mクーペは日本では販売されませんでした。とても残念に思った方も多いのではないでしょうか。しかし、今回のM2クーペこそは是非、日本で販売して欲しいところです。日本価格も合わせてジャパン・リリースのアナウンスが待ち遠しいですね。
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