懐かしのバブル時代…デートカーの定番といえば?

今は昔に比べてドライブデートをしなくなったためでしょうか…デートカーというジャンルは廃れてしまいましたね。今や懐かしいバブル時代は、ドライブデートでクルマが"主役"となることもありました。その主役を飾った懐かしの3台をピックアップしてみました。

Chapter
①女子大生ホイホイ?「トヨタ ソアラ」
②バブル期を駆け抜けた「S13シルビア」
③VTECエンジン搭載!走りに目覚めた「プレリュード」

①女子大生ホイホイ?「トヨタ ソアラ」

ソアラは本来「日本を豊かにしてきた日本の大人たち」に向けて作られたクルマでしたが、折からの好景気により、このクルマは若者人気が高まり、「女子大生ホイホイ」なる異名まで付けられてしまう始末。有名女子大学の校門前には「アッシー君」のソアラや高級乗用車が並び、彼女たちの「出待ち」をしていたものです。

二代目ソアラの魅力はなんといっても「美意識」の高さ。美しいスタイリングに洗練されたインテリア、またデジタル表示の「スペースビジョンメーター」や「エレクトロマルチビジョン」などの未来感覚あふれる装備軍が刺激的でもあり、そんな先端を行くソアラはデートカーとして絶大な地位を確立していくことになります。

ソアラといえば400万円を超えるような当時の国産最高峰。そんなクルマに若くして乗れてしまったあの頃の若者。もしかすると親から資金を出してもらったのかもしれないし、今よりも簡単にローンを組むことができたという事情もあったかもしれません。

あらゆる意味で、時代が人々の羽振りをよくさせていた、それを象徴付けるようなデートカー、ソアラでした。

②バブル期を駆け抜けた「S13シルビア」

S13シルビアはソアラよりもずっと安価で大衆的なクーペでしたが、その走行性能のポテンシャルの高さ、それでいてカジュアルでありながら美意識も同居した絶妙なバランスで、実は当時40歳代だった中学時代の友人の父がこのクルマを新車で下ろした、なんていうこともありました。それだけ層が厚かったということを物語る出来事だったと思います。

バイトでお金を貯めて、ある意味身の丈にあった堅実な学生や若者の良き「友達」のような存在だったS13シルビア。デートカー選びにも様々なカタチがあったのだと思いますが、このクルマは当時の若者(ということは筆者世代)にとって、もっとも身近で親しみのあるプライベートクーペであり、デートカーでもありました。

それ故に絶大なる人気を得て多くの新車が街を走り、買いやすい中古車も市場に大量に流れ込むという好循環でこのクルマの地位は確固たるものとなりました。

1991年、DREAMS COME TRUEが発表した「彼は友達」という曲に出てくる「やっと手に入れたグリーンのクーペ」とは、まさしくこのクルマのことだと思われます。(以下動画1分43秒〜)「彼は友達」というタイトルも、曲の背景も、なんだかあの頃やシルビアの居る風景を思い起こさせる、そんな気がするのも筆者だけでしょうか。
 
しかし、1991年はすでに前期型イメージ色の「ライムグリーン・ツートン」は落とされていたはずですから、ちょっとタイミング的にはズレていましたね…。

③VTECエンジン搭載!走りに目覚めた「プレリュード」

4代目 プレリュード Si VTEC

三代目までのプレリュードはどちらかというと控えめで上品、大人っぽい気品を漂わせていたクルマでしたが、四代目はDOHC、VTECエンジンの2.2リッター、200馬力エンジンを搭載、しかも初期のテレビCMには稀代の天才F1ドライバー、アイルトン・セナ氏を起用して一気に走りを意識したクルマに仕立てられました。

イメージカラーは赤。セナ氏もCM内で「さあ、走ろうか」と語りかけるこのクルマ、それまでのプレリュードのイメージを覆したその理由は、間違いなくS13シルビアのFRによる走りの良さへの評判を意識してのものでしょう。

とはいえ、そこはさるもの、雰囲気作りにかけては手練のホンダ。

良好な視界。またインテリアの特にダッシュボードは横長のゆったりとしたデザインを採用し、後期型では自発光式の、いわゆるオプティトロンメーターも備え、ドライブデートに程よいムードを加味してくれる演出には長けていました。

四代目プレリュードは、デートカーとしてはややエネルギッシュな印象もありましたが、折からのF1ブームやセナによる宣伝、また大人も満足できる個性的なカラーリングやインテリアなどで好評を博し、比較的高い年齢層にも多く売れて行ったクルマだといわれています。

当時は豊かな生活感、また個性的なクルマ選びがひとつの自己表現でしたから、そんな要望にも応えられる一台に仕上がっていたということがいえると思います。