ホンダ 4代目インテグラ(DC5)とタイプ S(Si) とタイプRの違いって?
更新日:2024.09.09
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今回は、ホンダ インテグラの歴史と、最終モデルとなった4代目 インテグラ(ABA-DC5)のタイプ S(Si) とタイプ Rの違いについて紹介します。
2001年にデビューした4代目で、その歴史に幕を閉じたホンダ インテグラ。最終モデルのグレードは、標準のタイプ S(Si)と、ホットバージョンにあたるタイプ Rという2つのみで、その違いは非常に大きなものでした。インテグラの歴史とともにその違いを改めて確認しましょう。
2001年にデビューした4代目で、その歴史に幕を閉じたホンダ インテグラ。最終モデルのグレードは、標準のタイプ S(Si)と、ホットバージョンにあたるタイプ Rという2つのみで、その違いは非常に大きなものでした。インテグラの歴史とともにその違いを改めて確認しましょう。
インテグラはどんなクルマなのか
ホンダでは、インテグラが販売される前の1980年からクイントというクルマを販売していました。このクイントが1985年にモデルチェンジを行い、初代インテグラを指すクイントインテグラが誕生。歴代のインテグラの中でも最も多いバリエーションを誇り、2ドアクーペと4ドアクーペ、5ハッチバックの3モデルとなっており、当時としてはまだ少なかったDOHCエンジンが全車に搭載されていることも話題となりました。
1989年には、フルモデルチェンジが行われ、この時から車名はインテグラとなります。2代目インテグラでは、5ドアハッチバックがなくなり、2ドアクーペと4ドアクーペのみになりました。エンジンは、VTECエンジンが搭載されるようになり、排気量が1.6Lで160馬力を発揮、自然吸気ながらリッター100馬力を発生する高性能ユニットへと進化しました。
1989年には、フルモデルチェンジが行われ、この時から車名はインテグラとなります。2代目インテグラでは、5ドアハッチバックがなくなり、2ドアクーペと4ドアクーペのみになりました。エンジンは、VTECエンジンが搭載されるようになり、排気量が1.6Lで160馬力を発揮、自然吸気ながらリッター100馬力を発生する高性能ユニットへと進化しました。
1993年に行われたモデルチェンジにより、3代目となったインテグラは新たに4WDが設定、また2代目インテグラよりも燃費の向上も計られました。
3代目インテグラは販売が開始されてから1995年までのモデルを前期型、その後2001年まで販売されたモデルを後期型とされることが多く、1995年の改良ではフロントデザインが大きく変更されました。前期型は、4灯丸目ヘッドライトが特徴的なデザインとなっており、後期型ではヘッドライトが横長の形状へと変更されました。そしてこの時にインテグラのタイプ Rが誕生したのです。
3代目インテグラは販売が開始されてから1995年までのモデルを前期型、その後2001年まで販売されたモデルを後期型とされることが多く、1995年の改良ではフロントデザインが大きく変更されました。前期型は、4灯丸目ヘッドライトが特徴的なデザインとなっており、後期型ではヘッドライトが横長の形状へと変更されました。そしてこの時にインテグラのタイプ Rが誕生したのです。
インテグラ DC5型は最終モデル
そして2001年7月2日、インテグラは最終モデルとなる4代目(DC5型)にモデルチェンジしました。シビック(EU/EP)とシャシーを共用する4代目インテグラは、全幅が広がり3ナンバーサイズとなり、ボディ形状は3ドアクーペのみとなりました。
グレードは、タイプ S(前期はSi)と、サーキット走行を主眼に置いたスパルタンなタイプ Rという2つで、エンジンはいずれも2.0LのK20A型が搭載されました。
グレードは、タイプ S(前期はSi)と、サーキット走行を主眼に置いたスパルタンなタイプ Rという2つで、エンジンはいずれも2.0LのK20A型が搭載されました。
インテグラタイプS(前期Si)は標準グレードとして設定
初期に標準グレードとして設定されたSi(2004年のマイナーチェンジによりグレード名をタイプ Sに変更)の販売価格は、5速MTモデルが174万円(税抜)でした。
エンジンは、最高出力118kW(160PS)、最大トルク191Nm(19.5kgm)を発揮するレギュラーガソリン仕様。低回転域で1バルブをほぼ休止させるVTECと、吸気バルブタイミングの位相をエンジン負荷に応じて連続的に制御するVTCを組み合わせた燃費と性能を両立させる設計です。
このK20Aは、絶対的な馬力は控えめに見えますが、軽量な約1,200kgの軽量な車重により、スポーティなドライブを十分に楽しめるものとなっています。対するタイプ Rは、同じ型式のエンジンを積んでいるにも関わらず、その性能差は、まさに別物と呼べるものでした。
エンジンは、最高出力118kW(160PS)、最大トルク191Nm(19.5kgm)を発揮するレギュラーガソリン仕様。低回転域で1バルブをほぼ休止させるVTECと、吸気バルブタイミングの位相をエンジン負荷に応じて連続的に制御するVTCを組み合わせた燃費と性能を両立させる設計です。
このK20Aは、絶対的な馬力は控えめに見えますが、軽量な約1,200kgの軽量な車重により、スポーティなドライブを十分に楽しめるものとなっています。対するタイプ Rは、同じ型式のエンジンを積んでいるにも関わらず、その性能差は、まさに別物と呼べるものでした。
インテグラタイプRには多くの違いが存在
高強度材採用の高回転対応コンロッド、高剛性クランクシャフト、単管等長ショートインテークマニホールドなど、各パーツを専用品に変更するとともに、VTECは吸排気のバルブタイミングとリフト量を切り替えるタイプにするなど、専用チューニングが施されていました。
そんなタイプRに用意されたK20A型エンジンはハイオクガソリン仕様で、最高出力162kW(220PS)、最大トルク206Nm(21.0kgm)を発生。標準のタイプ S(Si)と比較すると、その差は歴然としており、タイプ R用K20A型のハイスペックぶりが際立ちます。
そんなタイプRに用意されたK20A型エンジンはハイオクガソリン仕様で、最高出力162kW(220PS)、最大トルク206Nm(21.0kgm)を発生。標準のタイプ S(Si)と比較すると、その差は歴然としており、タイプ R用K20A型のハイスペックぶりが際立ちます。
価格は259万円と70万円ほど高くなりますが、クロスレシオ6速マニュアルミッションにLSD標準装備、サスペンションの剛性アップやフロント上下アームのアルミ化、ブレンボ製ブレーキキャリパーの採用、レカロ製バケットシート、ボディ剛性アップ、専用スポイラー等々…、その変更はエンジンだけにとどまらず多岐に渡っています。
タイプ Rというグレードに対してホンダが込めた想いは、非常に大きなものでした。
タイプ Rというグレードに対してホンダが込めた想いは、非常に大きなものでした。
海外アキュラブランドではRSXという名称で販売
インテグラは、北米ではアキュラブランドからRSXという車名で販売され、日本仕様とは内容が異なりました。
RSXでは、タイプ Sがトップグレードという位置づけで、最高出力は154kW(約206PS)と、国内のタイプ Rよりも若干パワーダウンした仕様になっていました。国内・海外仕様を含めて考えると、意外にもモデル体系が複雑となっています。
RSXでは、タイプ Sがトップグレードという位置づけで、最高出力は154kW(約206PS)と、国内のタイプ Rよりも若干パワーダウンした仕様になっていました。国内・海外仕様を含めて考えると、意外にもモデル体系が複雑となっています。
インテグラの中古価格
そんな4代目 インテグラは、現在中古車市場でどのように取引されているのでしょうか。現在大手中古車情報サイトによると、中古車市場に流通している4代目インテグラのタイプ Sは20台以下となっており、タイプ Rでは50台ほどの台数を確認することができました。
タイプ Sの場合、最低価格が23万円、最高価格が110.1万円となっています。タイプSでは最高価格としては、100万円を超えているものの、流通している個体のほとんどが100万円をきる価格となっており、走行距離も10万kmを下回るものが多くそろっています。
タイプ Rの場合では最低価格が73.5万円、最高価格が209.4万円となっています。価格が低いものでは、走行距離が10万kmを超えているものが多く、最低価格のものでは23万kmを超えています。10万kmをきるものでは150万円前後のものが多く、タイプ Rの人気の高さが伺えます(2020年6月12日時点)
タイプ Sの場合、最低価格が23万円、最高価格が110.1万円となっています。タイプSでは最高価格としては、100万円を超えているものの、流通している個体のほとんどが100万円をきる価格となっており、走行距離も10万kmを下回るものが多くそろっています。
タイプ Rの場合では最低価格が73.5万円、最高価格が209.4万円となっています。価格が低いものでは、走行距離が10万kmを超えているものが多く、最低価格のものでは23万kmを超えています。10万kmをきるものでは150万円前後のものが多く、タイプ Rの人気の高さが伺えます(2020年6月12日時点)
ホンダ インテグラの歴史を振り返りつつ、4代目 インテグラ S(Si) とタイプ Rの違いについて紹介してきました。
かつてはマイケル・J・フォックスがCMに出演し、「カッコインテグラ」という印象的なキャッチコピーが生まれたり、また天皇陛下の愛車として知られたりと、何かと世間の注目を浴びてきたホンダ インテグラ。年代ごとのエクステリアデザイン(外装)の変化から見て分かるように、トレンドの変化に適応しつつ、80~90年代という激動の時代を生き抜いた戦士のようなモデルでした。
もちろん、その勇士を目にする機会は時代が進むにつれて減少してきていますが、もし気になった方は、中古市場をチェックしてみてはいかがでしょうか。
かつてはマイケル・J・フォックスがCMに出演し、「カッコインテグラ」という印象的なキャッチコピーが生まれたり、また天皇陛下の愛車として知られたりと、何かと世間の注目を浴びてきたホンダ インテグラ。年代ごとのエクステリアデザイン(外装)の変化から見て分かるように、トレンドの変化に適応しつつ、80~90年代という激動の時代を生き抜いた戦士のようなモデルでした。
もちろん、その勇士を目にする機会は時代が進むにつれて減少してきていますが、もし気になった方は、中古市場をチェックしてみてはいかがでしょうか。