【ライバル比較】ダイハツ ムーヴキャンバスとライバルであるスズキ ワゴンRスマイルとの違いとは!?【プロ徹底解説】

ムーヴキャンバス

ハイトワゴンにスライドドアを備えた、可愛らしいデザインの軽自動車という新路線を生み出したのがムーヴキャンバスです。そして、そのライバルとなるのがスズキのワゴンRスマイル。今回は、この2台を比較して、どのような違いがあるのかを解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
ライバルとなるのは2021年9月誕生のワゴンRスマイル
デザイン面から受ける印象の違い
パワートレインの違い
両側スライドアとシートアレンジの違い

ライバルとなるのは2021年9月誕生のワゴンRスマイル

ダイハツのムーヴキャンバスは、2016年にムーヴの派生モデルとして誕生します。ムーヴは、背の高いワゴン型ということで、スタイル的にはハイトワゴンと呼ばれるモデルです。そんなムーヴをベースに、両側スライドドアを備えたのがムーヴキャンバスの特徴です。ちなみに、両側スライドドアは、ハイトワゴンのムーヴよりも、さらに背の高いスーパーハイトワゴンと呼ばれるタントなどのクラスに採用されるのが、それまでの常識でした。つまり、ムーヴキャンバスは、ハイトワゴン×両側スライドドアという新ジャンルを切り開いたモデルとなります。

また、ムーヴキャンバスは、最初からターゲット女性に絞っていたことも特徴のひとつです。丸みを帯びた、こだわりのデザインもムーヴキャンバスの特徴となります。

そんなムーヴキャンバスの競合車として2021年9月に登場したのが、スズキのワゴンRスマイルです。名前の通り、こちらもワゴンRというハイトワゴンをベースにしており、やはり両側スライドドアを装備していました。しかも、「マイスタイル マイワゴン」をテーマに、丸みを帯びた、シンプルで可愛らしいデザインとなっています。

ここにハイトワゴン×両側スライドドア×可愛らしいデザインという、新ジャンルのライバル関係がスタートしたのです。

そのライバルの登場の翌年となる2022年7月に、ムーヴキャンバスはフルモデルチェンジを実施して、第2世代が登場します。

デザイン面から受ける印象の違い

新型となったムーヴキャンバスは「ストライプス」と「セオリー」という2種類のデザインを用意しました。どちらも丸みを帯びたデザインは同じですが、「ストライプス」は初代に近い、女性を意識したモデルで、「セオリー」が男性を含む、より大人を意識したモデルとなります。「ストライプス」のボディカラーは全8色すべてがホワイトとの2トーンで、ルーフだけでなく、ボディ下側など、ホワイト部分が多いのが特徴です。一方、「セオリー」は全7色すべてがモノトーンとなります。

ライバルとなるワゴンRスマイルは、やはり丸みを帯びたデザインを採用していますが。メッキ調の大きなグリルがあるなど、女性らしさはあまり強くアピールしていません。ボディカラーは2トーンを8色、モノトーンを4色、用意しています。ただし、ホワイトだけでなく、ブラックやブラウン系などを使った2トーンです。

言ってみれば、ムーヴキャンバスの「ストライプス」は女性向けで、ワゴンRスマイルとムーヴキャンバスの「セオリー」は、男女の区別なく使えるユニセックスという印象です。ワゴンRスマイルと「セオリー」では、若干、ワゴンRスマイルの方が可愛らしさは勝っているかもしれません。

パワートレインの違い

パワートレインを見ると、ムーヴキャンバスには2つのエンジンが搭載されています。最高出力38kW(52PS)のノンターボ・エンジンと、最高出力47kW(64PS)のターボ・エンジンです。ミッションは、ノンターボがCVT、ターボがギヤを併用する新型のD-CVT。全グレードに2WDと4WDが用意されています。燃費性能は、ノンターボの2WDが22.9km/l(WLTCモード)で、4WDが21.6㎞/l(WLTCモード)。ターボが、2WDで22.4㎞/l(WLTCモード)、4WDが20.9㎞/l(WLTCモード)となります。

ワゴンRスマイルのパワートレインも、通常エンジンとマイルドハイブリッドの2つが存在します。どちらもエンジンは最高出力36kW(49PS)のノンターボ・エンジンですが、マイルドハイブリッドには減速エネルギー回収と加速のアシストを行う1.6kW(2.6馬力)のモーター、リチウムイオン電池が追加されています。燃費性能は通常エンジン車の2WDで23.9km/l(WLTCモード)、4WDで22.5km/l(WLTCモード)。ハイブリッドの2WDで25.1㎞/l(WLTCモード)、4WDで23.6㎞/l(WLTCモード)を達成しています。

パワートレインを比較すれば、パワフルさでいえばムーヴキャンバスが勝り、燃費性能ではワゴンRスマイルが勝る結果となります。

両側スライドアとシートアレンジの違い

機能面で言えば、どちらも両側スライドドアを備えています。また、パワースライドドアや、閉じる前にロックを予約できる機能、半ドアを自動で閉める機能が、ムーヴキャンバスとワゴンRスマイルの両方に装備されています。

荷物を両手に持った状態で車に近づいたときに便利な機能が、ワゴンRスマイルのワンアクションパワースライドドアです。リモコンキーをポケットに入れている状態で、ドアのボタンを押すだけで、ロックが解除されて、ドアもそのまま自動で開きます。

その便利さをさらに高めるのがムーヴキャンバスのウェルカムオープン機能です。降車時に予約しておけば、リモコンキーを所持しているだけで、車に近づくと、なにもせずにドアが開くというもの。

パワードアの機能でいえば、登場の時期の新しいムーヴキャンバスが多くの機能を備えていることになります。

室内のシートアレンジに目を向ければ、どちらのモデルも後席に前後スライドとリクライニング機能が備わっています。座席下の収納は、ムーヴキャンバスが後席の下、ワゴンRスマイルは前席の下に用意されています。

シートアレンジでは、どちらのモデルも前席シートバックを後ろに倒し切って、後席と平らにつなげることが可能となります。ワゴンRスマイルでは前席の座面を引き上げて、シートバックを前に倒すこともできます。より長いモノを積もうというのであれば、ワゴンRスマイルの方がおすすめです。

2021年9月に登場したスズキのワゴンRスマイルと、2022年7月登場のムーヴキャンバスの2台は、どちらも新型車ならではの充実した装備や高い基本性能が備わっています。性能や使い勝手などを比較してみれば、確かに違いはありましたが、その差は、正直、ほんのわずかなもの。どちらも、さすが新型モデルといった充実した内容と言えます。

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