トヨタ プリウスPHVの走りはどのようなものなのか? 試乗して感じたこと【プロ徹底解説】

プリウスPHV

トヨタのPHVであるプリウスPHV。大容量バッテリーを搭載することで、EV走行距離を先代よりも大幅に伸ばしています。

環境性能をさらに研ぎ澄ました先進モデルのひとつという存在です。

では、そのプリウスPHVの走りは、いかがなものなのでしょうか? 試乗した感想をレポートします。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
ベースモデルとなったプリウスから受け継いだ優れた資質
魅力的なEV走行と洗練されたハイブリッド走行
デビューから5年の歳月を感じるところ

ベースモデルとなったプリウスから受け継いだ優れた資質

プリウスPHVは、ハイブリッド車の代名詞的存在であるプリウスをベースに生み出された車です。ベースとなったプリウスは2015年に登場した3代目モデルで、2016年、2017年、2019年の登録車の年間新車販売ナンバー1になったほどのベストセラーです。

燃費性能に優れているだけでなく、車のパッケージングにも優れています。端的に言えば、室内が広く、使いやすいのです。

また、低重心を特徴とする新しいTNGAプラットフォームの採用も、3代目プリウスの優れた点。

乗り心地がよく、操安性能にも優れています。縦型の大きなディスプレイは見やすく、操作性の良さも感じました。

そうしたベースのプリウスの優れた基本性能がそのまま受け継がれているのがプリウスPHVです。また、ふたつの大きな膨らみを持ったバックドア越しの後方視界は良好そのもの。

複雑な曲面のガラスでも視界が歪むことはありませんでした。

魅力的なEV走行と洗練されたハイブリッド走行

プリウスPHVをEVモードで走らせてみます。エンジンが稼働していませんから、当然のように、エンジンの音や振動がなく、静かで快適です。

夜のうちに満充電にしておけば、最大で60㎞も走れるのですから、買い物や送迎など、近所で使っているうちは、ほとんどEVのように使うことができます。

モーター駆動ならではの、力強く、ダイレクトで静かな走りは、やはり格別なもの。何度乗っても、EVの走りには、大きな魅力を感じます。

EV走行を一旦終えて、ハイブリッド走行を試してみます。モードの切り替えは、シフトノブの横にあるボタンを押すだけの簡単操作です。

ハイブリッド走行になっても、加速の滑らかさは変わりません。確かにエンジンが稼働したときに、音と振動が伝わってきますが、エンジンとモーターの動力をミックスさせて生まれる加速感は滑らかで一定。力強さも十分。まった不満はありません。

何世代にもわたって進化してきたトヨタのTHSⅡハイブリッドシステムの完成度の高さには感心するばかりです。

デビューから5年の歳月を感じるところ

素質の良さを感じることのできるプリウスPHVですが、さすがにデビューから5年。ベースとなったプリウスから言えば、すでに7年が過ぎています。

その歳月を感じる部分もあります。たとえば、足踏み式のパーキングブレーキは、最近では、少数派になっています。ACCなどの運転支援の操作系も、ひと昔前の印象が否めません。

ハイブリッド走行の滑らかさは素晴らしいのですが、車全体としての静粛性は、最新モデルと比べると、ちょっと不満に思う瞬間もありました。

プリウスPHVの走りは、ベースとなったプリウスの良さをそのまま引き継いでいることが特徴と言えるでしょう。

その上で、より長く遠くまでEV走行ができるのが、最大の魅力となります。

ただ、さすがにデビューから5年が過ぎています。

悪くはないけれど、そろそろ次のモデルが気になる。そんな感想を抱く試乗となりました。

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