絶滅危惧種?「FR」方式を採用する車が少なくなった理由とは?

マークX“GRMN” 2015

フロント部分にエンジンを置き、ドライブシャフトを通してその力を後輪へと伝える構造のFR。

以前に比べて採用している車が少なくなったと言われるFRですが、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

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「スポーツカーはFR!」という人も…その理由は?

「スポーツカーはFR!」という人も…その理由は?

現在街で見かける車は、フロントにエンジンを置き、フロントのタイヤを駆動するFF車、もしくはFF車をベースとした4WD車が主流です。FRを採用した車はかつてに比べて少なくなりました。

FRの大きなメリットは、車の中でも重量物であるエンジンと駆動輪を分けることで、前後の重量配分を均等にしやすいという点です。前後重量配分が均等に近ければ近いほど、直進安定性やコーナリング性能は高くなりますが、かといって車の中心部にエンジンを配置すると乗員の乗るスペースが確保できなくなってしまいます。FRを採用すれば、乗員スペースを確保した上で、前後重量配分を均等化しやすいというわけです。

また、操舵輪と駆動輪をわけることで、タイヤのグリップを最大限活用できるという特性もあります。

これは、端的に言えば、スポーツ走行に適しているということでもあります。

そのため、スポーツカーではFRを採用する車も少なくありません。そこから転じて、「スポーツカーはFRであるべき」という意見を持っているファンも多いようです。

一方、FRにはデメリットもあります。FFに比べて、ドライブシャフトなどのパーツが増える分、コストが高くなってしまうことや、重量が増え燃費性能が悪化してしまう点などが、FRの大きなデメリットとして挙げられます。

また、FFに比べてボディサイズも大型化しやすく、その結果さらにコストが増え、燃費性能も悪化…という循環を招いてしまいます。

そのため、現在FRが採用されている車の多くは、高級セダンやスポーツカーなど、燃費性能やコストがそれほど優先されない車となっています。

FRにせよFFにせよ、それぞれ長所と短所があります。自分に適しているものを見極めるためにも、一度試乗をしてみるとよいかもしれません。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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