4気筒314馬力からV型8気筒750馬力オーバーまで!懐の深いマスタングのグレードを徹底解説

マスタング 2015年式 西川撮影

アメリカ本国では現在も販売されている7代目マスタング。しかし、日本市場では2015年春に日本導入されましたが、2016年にフォードが日本市場から撤退したため、僅か1年半ほどしか販売されませんでした。今回は2021年の現地でのラインアップを中心にマスタングのグレードを見ていきましょう。

写真/文・西川昇吾 車両協力・BUBU横浜

Chapter
日本に正規輸入されたのはエコブーストのみ
2021年現在のアメリカでのグレード展開
エコブースト
GT
Mach1
Shelby GT500

日本に正規輸入されたのはエコブーストのみ

マスタングと言えばアメリカンマッスルカーらしくV8を搭載したモデルというイメージが強いかもしれませんが、この7代目には2.3L 4気筒ターボエンジンであるエコブーストエンジンを搭載するグレードがあります。

と言うよりは、日本に正規輸入されたのはこのエコブーストエンジン搭載グレードのみ。

当初はV8搭載グレードやコンバーチブル、さらには右ハンドルの導入も予定されていましたが、フォードの日本市場撤退によりそれは幻となってしまいました。

日本市場に正規輸入されたグレードは上記エンジンを搭載した、マスタング生誕50周年を記念するグレード「50 YEARS EDITION」でした。

このグレードは7代目マスタングの日本市場導入に先立ち350台限定で先行販売された言わば旗揚げグレードでした。用意された仕様は左ハンドルの6速ATのみ、その後のラインアップを考えると最も大人しい仕様とも言えますが、販売は好調で200台の追加輸入が行われたほどです。

もしもフォードが日本市場から撤退していなければ、よりパワフルなグレードも導入されたものと思われます。マスタングで2.3Lと聞くと非力なイメージがあるかもしれませんが、最高出力231kW(314PS)最大トルク434Nm(44.3kgm)という十分なスペックを誇っていました。

2021年現在のアメリカでのグレード展開

2021年現在、マスタングを購入しようとしたら中古車か取り扱いを行っているショップに頼んで並行輸入をする、という方法しか基本的には残されていません。ここからは並行輸入や中古車市場で購入を検討できるグレードをパワートレインのラインアップを中心に紹介していきます。

2021年現在アメリカ本国でラインアップされているグレードは基本的に以下の4つ

エコブースト
GT
Mach 1
Shelby GT500

それぞれの詳細を見ていきましょう。

エコブースト

先に紹介したエコブーストエンジンを搭載したグレード。なおアメリカ仕様では228kW(310PS)となっています。ベースグレードと上級グレードのプレミアムがラインアップされていて、タービンや排気系が変更され244kW(332PS)にパワーアップした「ハイパフォーマンスパッケージ」も選択可能となっています。

トランスミッションは6速マニュアルもしくはオプションの10速オートマという設定。また、通常のファストバック(クーペボディ)とは別にコンバーチブルも選択可能です。なおコンバーチブルにもプレミアムがラインアップされています。

GT

GTは最高出力338kW(460PS)を発生する5.0L V8エンジンを搭載したグレード。ポニーカーという性質とアメリカンスポーツという2つの性質を持つマスタングですが、このグレードが最もマスタングらしいグレードとも言えるでしょう。

トランスミッションは6速マニュアルもしくはオプションの10速オートマという設定。なお、GTの6速マニュアルはエコブーストと異なり、回転数を合わせるレブコントロール機能が備わっています。

こちらもエコブースト同様にプレミアムとコンバーチブルがラインアップされています。なお、ハイパフォーマンスパッケージは用意されていません。

Mach1

GTのライトチューニング版とも言えるMach1。353kW(480PS)にパワーアップしたエンジンや、強化されたブレーキやラジエーター、専用のエアロパーツやサスペンションなどが装備されます。トランスミッションは6速マニュアルが標準で、10速オートマがオプション設定。 

なお、上級グレードプレミアムは用意されていますが、コンバーチブルは用意されていません。

Shelby GT500

トップグレードとなるShelby GT500はスーパースポーツとも渡り合える性能が与えられたグレード。5.2Lに排気量アップされたV8エンジンはスーパーチャージャーで過給され、559kW(760PS)というビックパワーを誇ります。またトランスミッションは7速DCTのみの設定。純粋に速さを求めたマスタングなのです。

ポニーカーにふさわしいエントリーグレードから、スーパースポーツと肩を並べる世界トップレベルの性能を持つスポーツグレードまでラインアップされているマスタングのグレード。豊富なバリエーションは基本設計の懐の深さを感じさせます。

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾