ホンダ S2000のメーカーオプション・限定アクセサリー・装備を一挙紹介(ABA-AP2型)

ホンダ S2000

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今回は、ホンダ S2000(ABA-AP2型)の装備やオプションなどについて詳しくご紹介します。

S2000は、1999年から2009年と10年間に渡って販売されてきたスポーツカー。一代限りで絶版となってしまったモデルですが、多くの愛好家に支持された名車だったのです。

そんな一代限りのスポーツカー、S2000の装備・オプション・アクセサリーにはどのようなものがあるのでしょうか。

※ 2021年8月 時点

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
ホンダ S2000とはそもそもどんなクルマ?
ホンダ S2000の主要装備をチェック
ホンダ S2000のメーカーオプションをチェック
ホンダ S2000の純正アクセサリーをチェック
ホンダ S2000の20周年記念アクセサリーをチェック
ホンダ S2000はアクセサリーを足して所有欲を満たせるクルマ

ホンダ S2000とはそもそもどんなクルマ?

発売されたのは、1999年の春です。フルオープンの2シーター・ピュアスポーツカーとしてデビューを果たしました。

2シーターの量産オープンスポーツカーは、たいてい生産台数が多いファミリーカーなどからパーツを上手く流用してコストカットをしつつ設計するという手法が一般的。

ところがS2000は、多くの部品がS2000のための専用パーツとして新しく設計されたものです。

特徴的なのは、ハイXボーンフレーム構造というもの。独自採用されたこの構造は、前後2本ずつのサイドメンバーを平断面フロアトンネルを介し、X字のように水平に連結するというものでした。これに大断面のサイドシルを合わせることで、オープンボディでありながらサスペンションからの大きな入力にもしっかり対応できるボディ剛性を確保したのです。

サスペンションも非常にこだわられており、ばね下重量の低減によってフットワークを軽くしなやかなものとし、フェンダーラインを低くすることで視界をクリアにしています。それでいて高剛性になるように工夫されており、軽量・コンパクトかつ剛性が高いというのを徹底したのです。

恐ろしいことに、上述のフレーム構造は独自採用。6速MTも当時は希少で、これもS2000のために専用で自社開発されたものです。ほとんどワンオフ機となっています。それが量産車種というのですから、とても大変なことです。

たとえるのであれば、ガンダムを量産するようなものでしょうか。これだけワンオフ機のようなつくりをして基本性能を上げたため、当然コストも高くなります。

これほど振り切った設計の量産スポーツカーが今後登場する可能性は高くないと考えられます。

ホンダ S2000の主要装備をチェック

ホンダ S2000の装備は、最新のクルマの装備を見ている人からすれば見劣りすると思うかもしれませんが、意外とそうでもありません。もちろん最新技術などは搭載されていないものの、基本的な装備面は手を抜いていないことがわかります。

まず、シフトノブは当たり前のようにアルミ製かつ本革巻です。ペダルとフットレストもアルミでスポーティなデザインとなっていると同時に、操作性も高めています。シートももちろん、スポーツタイプのバケットシートです。

背もたれからヘッドレストにかけての角度が、人間の首の角度に沿うようにつくられているところもハイクオリティ。背もたれも何段かに面が分かれているように見え、人間工学的な設計となっているのがわかります。

2シーターであるにもかかわらず運転席・助手席両方にシートバックポケットがあり、収納もしっかりと考えられているのも好印象です。

後に追加された「TYPE-S」専用でチューニングされたサスペンションが搭載されるところもこだわりを感じます。デフォルトのサスペンションの時点でとてもクオリティが高いのですが、これからさらに専用チューニングを施すというのは走りに対する執念が高くないとできないでしょう。

エンジンと走りにこだわるホンダらしいこだわりです。

他にも、1999年から2009年当時で考えられうる安全装備をスポーツカーとしての走りの邪魔にならない程度に数多く盛り込んでいたり、案外装備も充実しているのです。

ホンダ S2000のメーカーオプションをチェック

ホンダ S2000のメーカーオプションは、とてもスッキリとした設定になっています。

Honda DVDナビゲーションシステムと、本革シート&インテリア(内装)の2種類のみです。

ナビは当然現在の基準で考えると古いですが、データベースにDVD-ROMが採用されていて情報量が多かったり、ルート探索やスクロール時の通信が早かったりと当時の基準で考えると光るところがあります。他にも表示スケールを10m縮尺の市街地図に対応していたり、3Dシティマップ、ビル内テナント検索、レーン情報表示などにも対応しているのです。

本革シート&インテリアは、その名前の通りシートをメインとしてインテリアの各部を本革仕様にするオプションとなっています。

ただし、シート側面とシートバックポケット、ドアライニングは合成皮革です。ナビは後から好みのものを付ける人も多いでしょうし、オプションとしては本革シート&インテリアのほうがユーザー好みだと言えるでしょう。

こちらを搭載している中古車も、決して少なくはないのではないでしょうか。

ホンダ S2000の純正アクセサリーをチェック

ホンダ S2000はメーカーオプションが2種類しかなく、その分標準装備がしっかりと練られています。

それでも足りない人には、アクセサリーも用意されていました。S2000には20周年記念アクセサリーも用意されましたが、まずは通常のアクセサリーから見ていきましょう。

特徴的なのは、スポーツサスペンションスプリング+ダンパーセットです。15万7,500円で搭載することができました。

ローダウン量が標準仕様と異なる約10mmに設定されています。幅広いシーンで楽しめるサスペンションを目指して作られており、フロントサスペンションには減衰力調整式が採用されているのが特徴です。

足回りの仕様をセッティングできる装備がアクセサリーとして用意されているのは、ホンダらしいと言えるでしょう。

もちろん、アルミホイールなども用意されています。フロント用は17×7JJ、リア用は17×8 1/2JJです。

さらに、シフトノブをチタン製にしたりすることもできます。ラジオリモートスイッチやヒーターコントロール部、パワーウインドウ運転席側と助手席側をリアルチタンにすることも可能です。

素材を変更することができるので、より自分好みに仕上げることができます。

他にも、ランバーフィットサポートなど快適装備も少なからず用意されていました。

このランバーフィットサポートは、腰をしっかりと包み込んでサポートしてくれる体圧分散シートとなっています。しっかりと凹凸がついており、人間の腰の形状に沿ってサポートしてくれるので多くの人に合うのではないでしょうか。

インテリア・エクステリア(外装)に関するアクセサリーは少なめで、やはりメインはサスペンションの仕様変更でしょう。スポーツカーらしい設定です。

ホンダ S2000の20周年記念アクセサリーをチェック

ホンダ S2000には、発売20周年を記念するアクセサリーが後に用意されました。なんと、販売終了してから10年後に記念アイテムが用意されたのです

S2000がどれほど多くのユーザー、そしてホンダから愛されているのかということがわかります。

2021年2月19日をもって注文受付が終了していますが、ご紹介しましょう。

まず、フロントエアロバンパー。現代のスポーツカーに多く採用されている、背が低く幅広のグリルと、流線型のバンパーフェイスなど至るところに実効空力のノウハウが用いられています。このノウハウは、Modulo Xで培ったものです。

さらに、スポーツサスペンションまで用意されていました。20年で進化したタイヤのパフォーマンスに対応させるため、バネレートや減衰力を最適にチューニングしているのです。思うように曲がり、思うように走り、安定性の高い走りを実現しています。

タイヤの進化に伴いマッチしなくなってしまったサスペンションセッティングを、現代版にアップデートしたのです。

そして、高速走行時の揚力を極力抑えつつリフトバランスを高め、安定性を高めるトランクスポイラー(ダックテールタイプ)も用意されています。これは、復刻アイテムです。

空気抵抗を低減してくれるリアストレーキも用意されていますが、これも復刻となっています。新規で用意したアイテムと、過去に人気だったアイテムの復刻版とを両方設定するところが記念アイテムらしいユーザーファーストといったところでしょうか。

他にもLEDホワイトイルミネーションのフットライト、「S2000 20th Anniversary」のロゴが入ったオーディオリッドなど、所有欲を高めるアイテムも用意されていました。

ホンダ S2000はアクセサリーを足して所有欲を満たせるクルマ

ホンダ S2000は、標準装備がしっかりと固められています。

その分、メーカーオプションはナビと本革シート&インテリアのみ。それで足りない場合はアクセサリーということになりますが、チューニングされたサスペンションをアクセサリーにしていたりと尖った個性が光ります。

20周年の折には記念アイテムを販売するなど、2代目がつくられなくともメーカー側もユーザー側も大切にしているクルマだということがわかるでしょう。

同時に、アクセサリーを足したり自分で他のメーカー商品を買って取り付けたりして、自由に楽しみ所有欲を高めるクルマであったこともわかります。
今回は、ホンダ S2000のオプションについてご紹介しました。

S2000はメーカーオプションは少ないものの、標準装備が充実していることがわかりました。

残念ながら中古車だとアクセサリーが搭載されているクルマを探すしかないものの、気になった方は中古車ショップなどを覗いてみてはいかがでしょうか。
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