元ディーラーマン解説!輸入車のカーナビの性能とよくある不具合とは?

ナビゲーションシステム

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今回は元輸入車ディーラーの筆者が、輸入車を検討する際に気になるナビゲーションシステムの性能について解説いたします。

特に国内における輸入車売上台数6年連続No.1のメルセデス・ベンツのナビゲーションシステムは、ぶっちゃけ性能は良いのでしょうか?

すべてのモデルが標準装備となっている、メルセデス・ベンツのナビゲーションシステムの性能について確認していきましょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
メルセデス・ベンツのナビゲーションシステム
輸入車のナビゲーションの優れているところはカーコネクティッドシステム
輸入車のナビゲーションの欠点とは?

メルセデス・ベンツのナビゲーションシステム

メルセデス・ベンツには2018年12月に発売されたAクラスを皮切りにMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)付きのナビゲーションシステムが次々と搭載されています。

MBUXには「ハイ、メルセデス」とクルマに話しかけるだけで起動し、エアコンの調整や目的地設定、さらには車内のイルミネーションカラーまで変更することができます。

MBUXナビゲーションシステムの基本操作は、従来コントローラー式が多かった輸入車においてタッチパネルでの操作を採用しました。タッチパネルの操作は非常にスムーズでストレスなく行えます。

また、最大のハイライトは音声認識による目的地設定の正確性です。例えば、住所を読み上げれば一発で目的地設定がされますし、「東京ディズニーランド」と話せば目的地設定がされます。

スマホアプリでケータイとクルマを連動させるMercedes me connect(メルセデスミーコネクト)をほとんどのモデルで搭載しています。メルセデスミーコネクトは、事故や走行不能時の万が一の際に、車内のボタンを押すだけで専用のコールセンターへ繋ぐことができます。

また、万が一意識がなくなって反応できない場合でも、自動でコールセンターに繋がるため、大きな事故にも迅速に対処することができます。

他にも、スマホアプリで鍵の施錠やウインドウの開閉など車両の情報を確認することができます。さらに追加料金を支払ってシステムを購入することで、乗車前に家からアプリを操作してエアコンを始動させておくことも可能です。

輸入車のナビゲーションの優れているところはカーコネクティッドシステム

メルセデスベンツのみならず輸入車ナビゲーションシステムにおいて優れている部分は、やはりカーコネクティッドシステム(クルマとスマホをつなぐシステム)といえるでしょう。

国産車においても、トヨタ自動車が自動車メーカーから脱却して、モビリティ・カンパニーへと変革することを発表しています。

しかしながら輸入車業界では、ほとんどのグレードにメルセデスミーコネクトのようなコネクティッドシステムが標準装備されています。その点においては、輸入車のナビゲーションの方が優れているといえるでしょう。

輸入車のナビゲーションの欠点とは?

輸入車のナビゲーション、特にメルセデス・ベンツにおいて欠点とされているのが、目的地設定の道案内の正確性に欠けることや、システム自体のフリーズが起こる頻度が高いことです。

まず、メルセデス・ベンツのナビゲーションにおいて一番苦情が多いのが、目的地設定の道案内の正確性についてです。

従来、目的地を設定すると渋滞情報などの道路環境を考慮して一番早いルートで案内してくれるのが、ナビゲーションシステムの利点であるといえます。しかしながらメルセデス・ベンツの目的地設定では、考えられないような遠回りをさせられたり、高速道路を走行中に一般道へ降りる案内をされ、降りたらまたすぐ次のインターで乗るように指示されるなんていうことも聞きます。

また、渋滞予測をオンにしていると過度に渋滞に反応してしまい、予め渋滞予測はオフにするようにディーラーで案内されることもしばしばです。しかしながら、これはソフトウェアのデータの問題であり、ディーラーへ持ち込んでも改善がされないということが一番の問題です。

次は、ナビゲーションのフリーズについて。フリーズやブラックアウトにより画面が固まってしまうことです。

上述したように、メルセデス・ベンツのナビゲーションには様々な最新装備が搭載されています。しかし高度なシステム故に、コンピューターの処理速度が追い付かずにフリーズをしてしまうこともしばしば見かけられます。

電源をリセットして復旧すればまだいいものの、1日固まったままなんて言うこともありその時は非常に不便です。こちらもディーラーに持ち込んでも、バージョンアップ作業がメインで根本的な改善はこれからの急務となっています。
今回は、メルセデス・ベンツのナビゲーションを例に、輸入車のナビゲーションシステムの性能について確認してきました。

優れている部分は、先進技術が搭載され人とクルマを繋ぐ近未来を感じられるところではないでしょうか。

反対に、目的地設定やシステム環境などの基本となる機能は、国産車の方が安定感があり優れているといえます。

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