スズキ 3代目MRワゴン(MF33S型)の欠点は

MRワゴン

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今回は、スズキ 3代目MRワゴン(MF33S型)の欠点について紹介します。

3代目MRワゴンはスズキから発売されていたトールワゴンタイプの軽乗用車で、車名のMRはマジカル・リラックスを意味すると言われています。

その名にふさわしく様々な長所をもつのが3代目MRワゴンですが、コスト面の問題などにより他のモデルと同様欠点もあります。

3代目MRワゴンならではの欠点は具体的にどのようなものがあるのかをいくつか取り上げて、詳しく見ていくことにしましょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
スズキ 3代目MRワゴンの乗り手を選ぶデザイン
スズキ 3代目MRワゴンのエンジンは力不足を感じることも
スズキ 3代目MRワゴンの残念な安全装備
スズキ 3代目MRワゴンの車内スペースは狭い?

スズキ 3代目MRワゴンの乗り手を選ぶデザイン

スズキ 3代目MRワゴンのもつ特徴のひとつに、目を引くデザインの内外装があります。

3代目MRワゴンは若い男女を顧客ターゲットに設定し、個性的なフロントマスクや随所に用いられる半円のモチーフなど、外観上のアクセントがちりばめられています。このアクセントが3代目 MRワゴンの高いアイデンティティを示し、遠くからでも認識できるという特徴につながっています。

インテリア(内装)もターゲットとする若年層を意識して仕上げられており、すっきりとしたインパネと ピアノブラック調に仕上げられたセンターパネルとのコントラストが、3代目MRワゴンに機能的な 印象を与えています。

3代目MRワゴンの個性的な内外装は見る人に強烈なインパクトを与え、高い魅力を感じるファン も数多くいました。一方ターゲット層からはずれるユーザー、クルマの見た目に高級感を臨む ユーザーにとって、3代目MRワゴンのデザインには物足りなさを感じるかもしれません。

3代目MRワゴンのデザインは、その高い個性が故に好き嫌いがはっきりしており、メリットにもデメリットにもなり得るものだったのです。

スズキ 3代目MRワゴンのエンジンは力不足を感じることも

スズキ 3代目MRワゴンの欠点としては、いざというときに不足を感じるエンジンパワーもあります。

3代目MRワゴンは軽自動車として、658cc直列3気筒のR06A型エンジンを搭載しています。かつては最大出力47kW(64PS)/6,000rpmを発生するターボエンジンモデルもラインアップされていましたが、2013年の一部改良時にグレードが整理され、ターボ車が姿を消しました。

NA(自然吸気)エンジンも最大出力38kW(52PS)/6,000rpmと充分なパワーを発揮し、特に従来の K6A型エンジンより低回転域での使いやすさが増しています。しかし追い越しをかけるときや高速道路を走行するときなど、ここぞというときのパンチ力はターボ車には適いません。

もちろんNAエンジンでも普段使いに不自由を感じる場面はありませんが、地方部では軽自動車 をファーストカーとして使うことも多いです。そのためあらゆるシーンで万能に使いたいユーザー にとっては、エンジンパワーの不足という点をデメリットに感じることがあるかもしれません。

スズキ 3代目MRワゴンの残念な安全装備

スズキ 3代目MRワゴンの残念な点としては、安全装備が充分ではない点もあります。

3代目MRワゴンにはSRSエアバッグやABS・衝突安全ボディなど、最低限の安全装備は備わっているものの、スズキの予防安全技術であるSuzuki Safety Supportは採用されていません。

Suzuki Safety Supportはレーザーレーダーやカメラ・あるいはその両方などのセンサーで車両を 感知し、クルマがぶつからない・飛び出さない・はみださないなど、安全運転をサポートする機能です。

中でも衝突被害軽減ブレーキであるレーダーブレーキサポートは、同時期に発売されていたワゴンRやハスラーには搭載されていただけに、メーカーオプションででも選べなかった点は欠点といえるかもしれません。

スズキ 3代目MRワゴンの車内スペースは狭い?

スズキ 3代目MRワゴンは軽トールワゴンとして、限られた軽自動車規格の中でより広い車内スペースを確保するため全高が高く設定されています。

スズキ車にはこのジャンルにおける先駆者としてワゴンRがあり、2001年にMRワゴンの初代が 誕生したときはワゴンRと異なるコンセプトを打ち出すことで、両者の住み分けはうまく行われていました。

しかし3代目MRワゴンが発売開始された2011年は、スペース効率がより優れたスーパートールワゴンが市民権を獲得しつつある頃でした。スズキからはこのジャンルの軽乗用車として初代パレットが発売されており、頭上の高い開放感は3代目MRワゴンを大きく上回るものでした。

その後、パレットの後継としてスペーシアの初代・2代目が発売されますが、スーパートールワゴ ンのシェアはいっそう高まり、トールワゴンタイプいずれのモデルも、販売台数が頭打ちになってきました。

そのため新たな市場開拓も困難となり、3代目MRワゴンが2016年で発売を終了することにつながったのです。
スズキ 3代目MRワゴンの欠点をいくつか紹介してきましたが、敢えて欠点として挙げるならといえるものばかりで、クルマとして決定的な欠点があるわけではありません。

それだけ現代の軽自動車開発技術が進歩している証拠でもありますが、明確な方向性をもって 開発されたモデルの場合好き嫌いがはっきりするため、あるユーザーは魅力に感じる点も欠点 になる部分も多いのです。

またクルマ選びをする上で、長所や欠点といったモデル特有の特徴をあらかじめ知っておくことは非常に重要です。特に欠点は、説明文だけでは伝わりきれないところもあるため、3代目MRワゴンの購入を検討している人は、この機会に販売店に足を運び実車確認をしてみてはいかがでしょうか。

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