スマホ「ながら運転」の罰則強化。2019年12月1日から違反点数や反則金が約3倍に?

7月19日(金)、警察庁は携帯電話等使用時の反則金をそれまでの約3倍に引き上げる道交法施行令の改正案を公表。8月20日までの期間で、パブリックコメントを求めています。この改正案は、2019年12月1日に施行予定の改正道交法についてのもので、運転中にスマートフォンなどを使用する「ながら運転」が厳罰化されたことに伴うもの。以下のような違反点数、反則金の引上げ案が盛り込まれています。

文・木谷宗義

Chapter
携帯電話使用等に関する違反点数・反則金の引上げ案
携帯電話使用等に関する罰則の強化
なぜ今(2019年8月)のタイミングなの?

携帯電話使用等に関する違反点数・反則金の引上げ案

スマホ ながら運転

<携帯電話使用等により交通の危険を生じた場合>

・違反点数 

改正前 2点 → 改正後6点 (即免許停止)

酒気帯びの場合:改正前14点 → 改正後16点 (即免許取消し)

・反則金

大型1万2千円、普通9千円、二輪7千円、小特等6千円 → 非反則行為となり、すべて罰則を適用

<携帯電話の使用等 (保持)>

・違反点数

改正前 1点 → 改正後3点

酒気帯びの場合:改正前14点 → 改正後15点 (即免許取消し)

・反則金

大型7千円、普通6千円、二輪6千円、小特等5千円 → 大型2万5千円、普通1万8千円、二輪1万5千円、小特等1万2千円

携帯電話使用等に関する罰則の強化

運転

<携帯電話使用等により交通の危険を生じた場合>

改正前:3月以下の懲役または5万円以下の罰金 → 改正後:1年以下の懲役または30万円以下の罰金

<携帯電話の使用等(保持)>

改正前:5万円以下の罰金 → 改正後:6月以下の懲役または 10万円以下の罰金

今回の改正は、スマートフォンや携帯電話などの「ながら運転」による重大事故が増えていることを鑑みてのもの。警視庁によると、2013年に2,038件だった「ながら運転」を原因とする人身事故は、2018年には2,790件と1.4倍に増えているそう。携帯電話等の使用中の死亡事故率を見てみると、使用していない場合の2.1倍となっており、「ながら運転」を減らすことが重要だと考えられたわけです。

なぜ今(2019年8月)のタイミングなの?

高速道路 渋滞 ブレーキランプ

今回の改正道交法は、2019年5月28日に衆議院で可決され、6月5日に公布されたものです。にもかかわらず、なぜこのタイミングでパブリックコメントを募集したのでしょうか?

実は、国会で可決された法案では、反則金や点数の具体的な数字は明記されていなかったのです。そこで、警察庁は具体的な数字を盛り込んだ改正案を公表するとともに、パブリックコメントを募集。12月の施工に向けて、さまざまな意見を集めて、必要に応じて調整していこうというわけです。

罰則の重さに関わらず「ながら運転をしない」が大原則ですから、普段からきちんと運転している人にとっては、今回の改正も大きな問題ではないかもしれません。しかし、自分や家族が「ながら運転」による事故に巻き込まれないためには、厳罰化は歓迎すべきものでしょう。2020年以降、「ながら運転」による重大事故が減ることを期待したいものです。

木谷 宗義|きたに むねよし

車メディアとSNSの編集者。編集者として企業メディアやSNSのコンテンツ制作を手がける、自身もライターとして年間約100本の記事を執筆する。自動車の歴史から機能解説、ドライブデートまでその幅は広いが、その主軸はひとりの自動車ユーザーとして「役に立つこと」。1981年、神奈川県生まれ。

木谷 宗義|きたに むねよし