ハイエースがステッキ式パーキングブレーキを採用し続ける理由とは?【トヨタ広報部に聞いた!】

ステッキ式サイドブレーキ

※この記事には広告が含まれます

ハイエースといえば、そろそろ次期型も気になるところで、フィリピンで発表された新興国向けの新型が日本にも導入されるか注目を集めている。まだ絶大な人気を誇る現行ハイエースは、2004年8月にデビューしてからロングセラーモデルになっている。お馴染みのハイエースだが、なぜステッキ式パーキングブレーキを採用しているのだろうか? トヨタ広報部に聞いてみた。

文・塚田勝弘
Chapter
昔は珍しくなかったステッキ式パーキングブレーキ
日産NV350キャラバン(MT)もステッキ式パーキングブレーキを採用

昔は珍しくなかったステッキ式パーキングブレーキ

トヨタ ハイエースは、「はたらくクルマ」の代表格としてはもちろん、ワゴン仕様をミニバンとして使ったり、キャンピングカーのベース車として重宝されたりと、多様なニーズに応えている。

初めてハイエースを運転する際に、戸惑うのはキャブオーバーならではのシート位置(床面)の高さ、アイポイントの高さだろう。いざ、出発する際に操作の壁になりそうなのがステッキ式パーキングブレーキ(ステッキ式パーキングブレーキ)だろう。

T字型のレバーを手前に引く際は直感的にできるものの、解除する際は解除ボタンを押しながらレバーを引き、左側に回すことでロックが解除され、後はレバーがワイヤーの力で自然に戻るようになっている。慣れるまでは少しコツが必要かもしれない。 

ステッキ式パーキングブレーキは、内部がラチェット機構になっていて、歯車と爪を組み合わせてラックに取り付けられている。作動時には爪がラチェットレバーに噛み、解除する時は左側に回してラチェットの引っかかり(噛み)が解除されることになる。

日産NV350キャラバン(MT)もステッキ式パーキングブレーキを採用

さて、ハイエースだけでなく、MT仕様の日産NV350キャラバンにも採用されているステッキ式パーキングブレーキ。

コラム式シフト(コラムシフト)が一般的だった頃は、ステッキ式パーキングブレーキの組み合わせが多かった。トヨタの広報部も「2004年8月に登場したハイエース、その頃まではステッキ式パーキングブレーキは珍しくなかった」と回答している。 

そのほかの理由として、「前席が3人乗り(3人掛け)仕様の場合、シート横に配置される手引き式だと中央席の人が邪魔になる、MT仕様だと足踏み式パーキングブレーキを配置しにくい」という事情もあるようだ。

こうした商用車にもいつかストップ&ゴー付きのアダプティブクルーズコントロールACC)が普及すれば、スイッチひとつでロック、解除できる電動パーキングブレーキ(EPB)になる時代が来るかもしれないが、まだ先になるはず。引っ越しやレジャーなどでレンタカーなどを借りる際は、ステッキ式パーキングブレーキもスムーズに操作できれば周囲からの株も上がるかもしれない!?

【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細