シングルターボとツインターボの違いは?タービンの数・構造を解説!
更新日:2024.09.09
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ターボエンジンというのは、排気ガスのエネルギーを利用して実質的に吸気量を増やす「ターボチャージャー」と呼ばれるパーツを備えたエンジンのことです。吸気量を増やすことで、排気量に対して大きなパワーを出すこともできますし、排気(廃棄)エネルギーの再利用という部分をうまく活用すれば、省燃費に仕上げることもできます。いわゆる「ダウンサイジングターボ」と呼ばれているエンジンがそれです。
文・山本晋也
文・山本晋也
シングルとツインの違いは単純にタービンの数
さて、ターボエンジンの区別として、シングルターボ、ツインターボという言い方があります。文字通り、シングルターボというのはターボチャージャーが1つだけのエンジンのことです。
日本の軽自動車をはじめ多くのターボエンジンはシングルターボです。一方で、ツインターボというのはターボチャージャーを2つ備えたエンジンになります。そしてツインターボは、パラレル型とシーケンシャル型と2つに分類することができます。
日本の軽自動車をはじめ多くのターボエンジンはシングルターボです。一方で、ツインターボというのはターボチャージャーを2つ備えたエンジンになります。そしてツインターボは、パラレル型とシーケンシャル型と2つに分類することができます。
ツインターボの中にはパラレル式とシーケンシャル式がある
パラレル型というのは2つのターボチャージャーがそれぞれ独立しているレイアウトとなっているタイプを指します。具体的に、現行の日本車でいうとV6エンジンの左右バンクごとにターボチャージャーを独立して備えている日産GT-RやホンダNSXがパラレル型ツインターボです。
シーケンシャル型は、2つのターボチャージャーをつなげておいて、最初は1つだけを使ってエンジン回転が上昇してから2つ同時に過給するタイプや大小2つのターボチャージャーを切り替えて使うタイプがあります。
シーケンシャル型ツインターボの採用例としては、現行の日本車ではマツダCX-5などの2.2Lディーゼルエンジンが挙げられます。
いずれもターボエンジンの欠点であるターボラグ(過給がはじまるまでの時間)を短くすることがツインターボを採用する狙い。というのもターボチャージャーは小さいほど回りやすく、大きいほどパワーを高められるからです。大パワーと好レスポンスを両立するには、ツインターボというのは有効な手段です。
シーケンシャル型は、2つのターボチャージャーをつなげておいて、最初は1つだけを使ってエンジン回転が上昇してから2つ同時に過給するタイプや大小2つのターボチャージャーを切り替えて使うタイプがあります。
シーケンシャル型ツインターボの採用例としては、現行の日本車ではマツダCX-5などの2.2Lディーゼルエンジンが挙げられます。
いずれもターボエンジンの欠点であるターボラグ(過給がはじまるまでの時間)を短くすることがツインターボを採用する狙い。というのもターボチャージャーは小さいほど回りやすく、大きいほどパワーを高められるからです。大パワーと好レスポンスを両立するには、ツインターボというのは有効な手段です。
多気筒エンジンでは4個を備えたクワッドターボも存在する!
もちろん、ターボチャージャーの数が増えるぶんだけコストも上がっていくのでツインターボを採用できるのは、割合に高価なモデルとなるのは言うまでもありません。
さらに高価なモデルでは、シーケンシャル型を発展させたトリプルターボ(BMW)や、16気筒エンジンに4つのターボチャージャーを組み合わせたパラレル型クワッドターボ(ブガッティ)といった贅沢でハイパフォーマンスなターボエンジンも存在しています。
さらに高価なモデルでは、シーケンシャル型を発展させたトリプルターボ(BMW)や、16気筒エンジンに4つのターボチャージャーを組み合わせたパラレル型クワッドターボ(ブガッティ)といった贅沢でハイパフォーマンスなターボエンジンも存在しています。
山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。