高速道路がラクで楽しい!VTECターボエンジン搭載のヴェゼルに試乗してみた

ホンダ ヴェゼル(栗原祥光撮影)

昨年、ビッグマイナーチェンジを果たしたホンダのコンパクトSUV「VEZEL」(ヴェゼル)。2019年1月末、1.5リットル直列4気筒のVTECターボエンジンを搭載した「VEZEL TOURING・Honda SENSING」が新たに追加された。先に結論から申し上げると「運転がとても楽しい真のSUV」という印象を受けたこのモデルをリポートしたい。

文/写真・栗原祥光

Chapter
使い勝手がよいヴェゼル
新しく追加された「VEZEL TOURING・Honda SENSING」
「運転が楽しい」と心の底から思える走りの良さ
高速道路がラクで楽しい!TOURINGの名前に偽りナシ
「走りのステージ」でHYBIRD RSグレードとTOURINGが選べる
長く付き合える真のコンパクトSUV

使い勝手がよいヴェゼル

▶︎VEZEL TOURING・Honda SENSING(2,903,040円)

大人4〜5人が快適に乗車でき、かつ荷物も載せられる。それでいながら走りもよい。スポーツと使い勝手(ユーティリティ)が受けているSUVは、我が国では年間50万台近い新車登録され、全新車登録台数の約10%を占める人気のジャンルだ。

SUVが出始めた頃は、いわゆるクロスカントリー系の大型モデルが多かった。しかしそれでは取り回しが悪い。そこで近年登場したのが、Cセグメントのハッチバックをベースに車高が上がったような、コンパクトSUVというジャンル。さらにクーペタイプのスタイリングを採ったモデルも誕生。「都市型SUV」と呼ばれる言葉も生まれ、今では街で見ない日はない。

ヴェゼルが登場したのは2013年のこと。クーペのようなスタイリングとミニバンのような使い勝手の融合をテーマとして、ノンターボのガソリン仕様と経済性に優れるハイブリッド仕様をラインアップ。2014年度(2014年4月-2015年3月)における日本国内での販売台数が100,479台を達成し、SUV新車登録販売台数第1位を獲得した。

2016年に程よいスポーティーグレード「Road Sailing(ロード・セーリング)」と略したRS仕様と、安全装備Honda SENSINGを新採用したモデルが追加。2018年2月にフロントマスクを変更するなどのビッグマイナーチェンジがなされた。そして2019年1月末に、今回紹介するVTECターボモデルが追加されたというわけだ。

新しく追加された「VEZEL TOURING・Honda SENSING」

絶妙なボディサイズ

▶︎VEZEL TOURINGの側面

ヴェゼルの美点は、全長約4.3メートル、全幅約1.7メートルの絶妙なボディサイズにある。これが狭い路地があったりする日本の道にジャストフィット。最小回転半径も約5.5mと取り回しのよさも魅力だ。

そして後端をスラントさせたような視覚的デザインと、リアドアのノブがピラーと一体化したようなクーペスタイルを採るが、実際にはスラントしておらず、SUVで求められる荷室の容量も約400リットルと十二分に確保。

もちろんリアシートを倒せばフルフラットになりさらに容量が上がる。ポイントは開口部が大きく低いこと。これが使いやすいのだ。

▶︎リアゲートを空けたところ。荷室の容積は充分だ

エンジンは1.5リットル直列4気筒のVTECターボエンジン

▶︎フロントにマウントされた1.5リットル直列4気筒VTECターボエンジン

▶︎1直噴1.5L VTEC TURBOエンジン。小排気量エンジンの燃費の良さはそのままに、ターボチャージャーに直噴システムと可変動弁機構を組み合わせることで、2.4Lエンジンを凌ぐ低速トルクと高回転までリニアに伸びるパワーフィールを実現した

さて、気になるのはフロントにマウントされた1.5リットル直列4気筒のVTECターボエンジンだ。従来のNAガソリン仕様に比べ約40馬力アップの171馬力を発生するこのユニットは、シビックをはじめ、数多くの車種でも搭載されているもの。

他社2リットルNAエンジンと同等のパワーを有しながらも、自動車税が1リットル超~1.5リットル以下の34,500円なのも嬉しい。さらにターボ車でありながらレギュラーガソリンに対応しているのも嬉しいポイント。こういった経済性は自動車を所有していく上で、地味に効いてくるところ。

スポーティさが増したボディデザイン

▶︎リアビュー。左右出しのマフラーエンドがスポーティさを演出する

この「VEZEL TOURING・Honda SENSING」、単なるエンジン載せ替えモデルと思いきや、実はボディも専用品というこだわりよう。しかも従来のガソリン仕様車には無かったインタークーラーの配置などによる一部変更ではなく、ボディの各所を補強しているというから驚きだ。

さらにシャーシ変更により排気管も両サイドに配置することができたそうで、これによりスポーティさが増した。リアゲートに取り付けられたエンブレムと両サイドのエキゾーストエンド以外で既存モデルとTOURINGを区別することは難しい。

機能面としては、横滑り予防機能であるアジャイルハンドリングシステムを追加。コーナーリング中において適切に各車輪にブレーキをかけるもので、例えば雪解けの滑りやすい路面でのコーナーリングなどに威力を発揮する。通常の運転で制御の介入を感じることはまずないだろう。

ボディ色はTOURINGとRSにプレミアムクリスタル・ブルーメタリックを追加。また今回、全タイプにスーパープラチナグレー・メタリックが加わった。今回試乗したモデルは、このスーパープラチナ・グレーメタリックで、とても男性的な力強い印象を与えるモデルだ。

上質さを感じさせると共に使い勝手のよい室内

試乗車の車内は本皮のオプション仕様。室内に入ると「よいモノ」「素敵なクルマ」「居心地がよさそう」といったポジティブな印象を受ける。

▶︎黒で統一されたシックな室内

▶︎後部座席。大柄の大人が座っても足元もヘッドスペースも余裕がある

▶︎ナビゲーションやエアコンなどのセンターコンソールはわずかにドライバー側に寄っている

▶︎ドライバーズシート。座面にキルティング模様がなされ高級感がある

▶︎金属製ペダルを標準装備。スポーティーな雰囲気だ

▶︎センターコンソール下側にUSBポートを設ける。運転席側は車両とつながっており、音楽再生等が可能だ

センターコンソールの収納は必要にして充分。センターコンソールは二段になっており、下面に2ポートのUSB端子とHDMI、そしてシガーライターソケットを備える。シガーライターソケットは後席にも用意されており、変換アダプターを使えば全席でスマートフォンの充電が可能。

若い人が車に乗車した時には必ずと言ってもいいほど「スマホ充電」を希望するので、全席充電可能かどうかはとても重要だ。まして長距離ドライブするなら尚更だ。

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