ホンダ ステップワゴン モデューロXの乗り心地は?試乗してみた!
更新日:2024.09.09
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家族や友達と快適に移動したい、そんな貴方におすすめの1台が12月20日に販売開始された。ホンダのミニバン、ステップワゴン モデューロXのマイナーチェンジモデルだ。ハイブリッド車も追加され、より魅力を増したこのモデルを今回紹介しよう。
文/写真・栗原祥光
文/写真・栗原祥光
ホンダアクセスがステップワゴンをチューニング!より上質で楽しいクルマへ
街ではヴォクシーやノア、エスクァイアの3姉妹車や日産セレナ、ホンダのステップワゴンといったミニバンの姿を多く目にする。2L、全高1,800mmでありながら、車幅は5ナンバーサイズというミニバンは、メーカーにとって人気の商品だ。購入するのは主にファミリー層。家族でおでかけするには、このような広く大きな実用性のあるクルマがピッタリだ。
しかし主に運転するパパからすると、この手のクルマはちょっと物足りない。特に昔はスポーツカーを乗っていたけれど、家族が出来てミニバンにしなくてはならなくったというような人にとっては、もっと運転が楽しいクルマだったら……という願いが出るだろう。
そこでカーマットやエアロパーツといったホンダの純正カー用品を手がけるホンダアクセスが、ステップワゴンをチューニング。より上質で楽しいクルマへと仕上げた。
ステップワゴンは1996年に誕生。低床レイアウト、戦略的な価格が受けミニバン市場に一大ムーブメントを巻き起こした。その後フルモデルチェンジを重ね2015年に5代目をリリース。
2017年9月に5代目のマイナーチェンジ。安全運転支援システム「Honda SENSING」の機能をさらに充実させたほか、一部モデルに2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド) i-MMD」搭載仕様を設定。燃費とパワーの両立を図った。
しかし主に運転するパパからすると、この手のクルマはちょっと物足りない。特に昔はスポーツカーを乗っていたけれど、家族が出来てミニバンにしなくてはならなくったというような人にとっては、もっと運転が楽しいクルマだったら……という願いが出るだろう。
そこでカーマットやエアロパーツといったホンダの純正カー用品を手がけるホンダアクセスが、ステップワゴンをチューニング。より上質で楽しいクルマへと仕上げた。
ステップワゴンは1996年に誕生。低床レイアウト、戦略的な価格が受けミニバン市場に一大ムーブメントを巻き起こした。その後フルモデルチェンジを重ね2015年に5代目をリリース。
2017年9月に5代目のマイナーチェンジ。安全運転支援システム「Honda SENSING」の機能をさらに充実させたほか、一部モデルに2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID(スポーツ ハイブリッド) i-MMD」搭載仕様を設定。燃費とパワーの両立を図った。
ステップワゴンモデューロXの乗り心地について①|マイナーチェンジしたステップワゴン モデューロXはどんな車に?
今回、ホンダアクセスが開発した専用のカスタマイズパーツは、主にエアロと足回り、そして内装だ。フロントバンパーは最近のホンダ車らしいデザインで、LEDフォグライトを搭載。さらにシャーシ下面へ流す空気の整流効果のためか、ボルテックスジェネレーターのようなフィンがバンパー下に3個所取り付けられている。
リアに目を向けると大型ウイングの形状が既発売のステップワゴンとは異なる専用品。また下側にはディフューザーのような黒い部品が取り付けられており、いずれも高速走行時におけるダウンフォースに効果を発揮すると思われる。
外観では、細かいところになるが、左側の後端が標準仕様が黒であるのに対し、モデューロXはボディカラーとしている。
リアに目を向けると大型ウイングの形状が既発売のステップワゴンとは異なる専用品。また下側にはディフューザーのような黒い部品が取り付けられており、いずれも高速走行時におけるダウンフォースに効果を発揮すると思われる。
外観では、細かいところになるが、左側の後端が標準仕様が黒であるのに対し、モデューロXはボディカラーとしている。
サスペンションも「モデューロX」用のカスタマイズ品を搭載。しかも今回登場するガソリン車(3,510,000円)、ハイブリッド車(3,996,000円)それぞれ専用品で、ガソリン仕様車は15mmローダウンしているとのことだ。
その他、ホイールも専用品。こちらもガソリン車が17インチ、ハイブリッド車は16インチとサイズが異なる。
その他、ホイールも専用品。こちらもガソリン車が17インチ、ハイブリッド車は16インチとサイズが異なる。
内装も大幅にグレードアップ。専用のブラックコンビシートをはじめ、ハンドルやセレクトレバー、そして分かりづらいが、ドアの内張りも異なるとのこと。また内装の一部にピアノブラックの加飾が施され、高級感が上がっている。
ステップワゴンモデューロXの乗り心地について②|試乗して感じる、しっかりした剛性感
担当者によると「モデューロXは高速走行で違いが出てきますよ」とのこと。しかし今回は担当者の声を無視して、あえて街乗りを中心に試乗することにした。自信のある部分を良くなったと書くのは嫌だ。
まず乗り始めて車体感覚がつかみやすさに驚いた。普段とても小さな2シーターのスポーツカーを運転する筆者にとって、全高1,800mmを超える背の高さ、3列シートという車両は巨大で、毎回苦労する。
しかし、ステップワゴン モデューロXはなぜかボディサイズが他社ミニバンに比べてつかみやすいのだ。フロントの視界の広さも特筆すべきもので、左側面などの死角はとても少ない。さらに各種運転支援技術がドライバーをしっかりサポート。その動作もとてもわかりやすい。
さらに驚くのは、とてもしっかりした剛性を感じること。剛体という言葉がピッタリで、しっかり感が他社ミニバンに比べてはるかに高いように思える。しかし、これらはホンダ側の仕事で、ホンダアクセスの手が入った部分ではない。
ホンダアクセスの手が入っているのはサスペンション。すなわち「乗り心地」であり「ハンドリング」に関わるところだ。この部分についてリポートしよう。
まず乗り始めて車体感覚がつかみやすさに驚いた。普段とても小さな2シーターのスポーツカーを運転する筆者にとって、全高1,800mmを超える背の高さ、3列シートという車両は巨大で、毎回苦労する。
しかし、ステップワゴン モデューロXはなぜかボディサイズが他社ミニバンに比べてつかみやすいのだ。フロントの視界の広さも特筆すべきもので、左側面などの死角はとても少ない。さらに各種運転支援技術がドライバーをしっかりサポート。その動作もとてもわかりやすい。
さらに驚くのは、とてもしっかりした剛性を感じること。剛体という言葉がピッタリで、しっかり感が他社ミニバンに比べてはるかに高いように思える。しかし、これらはホンダ側の仕事で、ホンダアクセスの手が入った部分ではない。
ホンダアクセスの手が入っているのはサスペンション。すなわち「乗り心地」であり「ハンドリング」に関わるところだ。この部分についてリポートしよう。
ステップワゴンモデューロXの乗り心地について③|ミニバン史上もっとも乗り心地いい車?
いきなり結論めいた事をいうと、筆者が知る中でミニバン史上もっとも乗り心地がよく、運転が楽しい。マンホールやスピードバンプなどのギャップでの振動収束が早く、クルマがゆっさゆっさと揺れたり、船酔いのような感じにはならない。
これはスポーツの脚だ。スポーツといってもガチガチでもない。その塩梅は見事で、しっとりという言葉がふさわしい。このしっとり感は、モデューロXに共通するもので、どこか欧州車の脚に似ている。
ここまで脚がいいと、もうちょっとパワー感が欲しくなるのも事実。そこで運転席右側にあるエコモードをオフにすると、束縛から解き放たれたかのような楽しい世界!エンジンやハイブリッドに関する制御はオリジナルのステップワゴンと変わらないとのことだが、脚の良さと相まって、多くの人がイメージするであろうホンダ車の世界が待っている。ホンダはこうでなくちゃ!やっぱりホンダは「日曜日よりの使者」だ。
無視するつもりだったのだが、気分がよくなったので、担当者自慢の高速走行も試してみた。一言でいえば、とても安定して不安感はない。クルマがピタリと地面に吸い付いている手応えがある。ハンドルを切ると当然クルマはロールするのだが、そのロールスピードがゆったり感じられるのも美質。想像以上に傾き慌てる、ということはない。
どこか「自分は運転が上手くなったのでは?」と錯覚するほど、コーナーをトレースしていくのだ。スムースかつしなやかで、しっかりした手応えと楽しさ。それがモデューロXの目指すところなのだろう。
剛体ボディとエアロの効果か、車内が静かなのもよい。でありながらアクセルを踏めば、適度にエンジン音などが車内に聞こえる。この塩梅もまた見事だ。乗り心地の良さ、静粛性と合わせて、運転手はもちろん家族の疲労度も少ないだろう。
これはスポーツの脚だ。スポーツといってもガチガチでもない。その塩梅は見事で、しっとりという言葉がふさわしい。このしっとり感は、モデューロXに共通するもので、どこか欧州車の脚に似ている。
ここまで脚がいいと、もうちょっとパワー感が欲しくなるのも事実。そこで運転席右側にあるエコモードをオフにすると、束縛から解き放たれたかのような楽しい世界!エンジンやハイブリッドに関する制御はオリジナルのステップワゴンと変わらないとのことだが、脚の良さと相まって、多くの人がイメージするであろうホンダ車の世界が待っている。ホンダはこうでなくちゃ!やっぱりホンダは「日曜日よりの使者」だ。
無視するつもりだったのだが、気分がよくなったので、担当者自慢の高速走行も試してみた。一言でいえば、とても安定して不安感はない。クルマがピタリと地面に吸い付いている手応えがある。ハンドルを切ると当然クルマはロールするのだが、そのロールスピードがゆったり感じられるのも美質。想像以上に傾き慌てる、ということはない。
どこか「自分は運転が上手くなったのでは?」と錯覚するほど、コーナーをトレースしていくのだ。スムースかつしなやかで、しっかりした手応えと楽しさ。それがモデューロXの目指すところなのだろう。
剛体ボディとエアロの効果か、車内が静かなのもよい。でありながらアクセルを踏めば、適度にエンジン音などが車内に聞こえる。この塩梅もまた見事だ。乗り心地の良さ、静粛性と合わせて、運転手はもちろん家族の疲労度も少ないだろう。
ステップワゴンモデューロXの乗り心地について④|純正カーナビにも注目!
ホンダアクセスのよい仕事ぶりは、純正カーナビ「10インチプレミアムインターナビ」にも表れている。工賃別の27万円という金額には驚くものの、タッチパネルディスプレイがめっぽう綺麗で、しかも使いやすいのだ。
さらに別売りになるが、ドライブレコーダーや、リアビューなどを表示し運転支援する「リアカメラ de あんしんプラス2」によって、その使いやすさと利便性がさらにアップしていく。これら全てを入れると35万円近くなってしまうが、家族を守り、クルマを守るためには絶対に入れたほうがいい。
さらに別売りになるが、ドライブレコーダーや、リアビューなどを表示し運転支援する「リアカメラ de あんしんプラス2」によって、その使いやすさと利便性がさらにアップしていく。これら全てを入れると35万円近くなってしまうが、家族を守り、クルマを守るためには絶対に入れたほうがいい。
400万円という金額は、ミニバンとしてはかなりの高額商品だ。しかし、それだけの価値はあると思う。願わくば……という部分がないわけではないが、満足度はかなり高い。
家族との思い出づくりを、もっと快適に、そして楽しくドライブするミニバン、それがステップワゴン モデューロXであると感じた。
家族との思い出づくりを、もっと快適に、そして楽しくドライブするミニバン、それがステップワゴン モデューロXであると感じた。
栗原祥光|くりはらよしみつ
中央大学理工学部卒。通信機器メーカーにて回路設計をした後、長年の趣味であったオーディオへの夢を追い求めて専門雑誌の編集者へと転職。その後、一般誌の編集を経て現在フリーランスのカメラマン&ライターとして主にWeb媒体で活動する。モータースポーツのレポートや新車試乗記のほか、グルメやエンタメ系など幅広い分野で執筆中。