テスラ モデルXは、“オトナの”エンタテイメント【吉田由美のYou & Me】

テスラモーターズ モデルX 75D

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2003年に設立された「テスラモーターズ」。今やアメリカを代表するベンチャー企業のひとつですが、電気自動車のスポーツカー「ロードスター」を皮切りに、2008年にはセダンタイプの「モデルS」、SUVの「モデルX」と続き、この後は「モデル3」で一気に販売台数を増やす予定です。

文・吉田由美/Yoshida Yumi

吉田 由美|よしだ ゆみ

短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクター経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で、自動車雑誌を中心にテレビ、ラジオ、web、女性誌、一般誌、講演会やトークショー、イベントなど広く活動中。いくつかのブログを展開し、中でも「なんちゃってセレブなカーライフ」は1日約20万アクセスの人気を誇る。 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員・日本ボート・オブ・ザ・イヤー選考委員

吉田 由美
Chapter
テスラは電気自動車以外にも、幅広く事業展開
遊び心いっぱいのテスラ
ほかにも注目したい、テスラの面白い機能

テスラは電気自動車以外にも、幅広く事業展開

テスラは、電気自動車以外にも太陽光パネルや住宅用ソーラールーフ、家庭用蓄電池「パワーウォール」や企業や電力会社向け蓄電池の「パワーパック」、そしてテスラ車用の急速充電設備「スーパーチャージャー」などの電池関連事業を行っています。

それと同時にテスラのCEOイーロン・マスク氏は宇宙事業を手掛ける「スペースX」社を立ち上げ、2018年2月には「ファルコン・ヘビー」というロケットの打ち上げに成功。その中にはイーロン・マスクの愛車でテスラの初代ロードスターが積み込まれ、現在は宇宙旅行中とのこと。その模様はYouTubeで配信され、話題となっています。

そしてイーロン・マスク氏といえば、タイの少年洞窟救出作戦の時にミニ潜水艦で救出を試みたものの実現には至らず、しかも救出したダイバーにTwitter上で暴言を吐いたことでもネットをざわつかせていますが、その後も世界最速の長距離高速輸送システム「ハイパーループ」への取り組みなど、次々と話題を提供してくれています。

遊び心いっぱいのテスラ

そんなイーロン・マスク氏がCEOを務める「テスラ」車には当然、遊び心がいっぱい。自動車メーカーでは考えつかないようなアイデアがテスラに盛り込まれています。

その一つが自動運転支援技術「オートパイロット」。…正確に言うと現状では運転席にドライバーが座り、いつでも運転できる状態でいなければならないので、私たちがイメージする全自動の「自動運転」とは少し違います。

自動運転の定義でいうと5段階のうちの特定の場所でシステムがすべてを操作し、緊急時はドライバーが運転する「レベル2」です。それでも私たちが思い描く「自動運転」に近づけるため、2016年にバージョン8.0、2017年にバージョン8.1と進化し、そのたびに自動運転支援の機能をアップデート。そして今年の夏にはテスラが「完全自動運転」となるアップデートをするとかしないとか。

そして、今回はテスラのSUV「モデルX」のお話。5人乗り~3列シートで最大7人乗りまでライフスタイルに合わせてシートインテリアを選ぶことができます。もちろん「オートパイロット」もモデルXにも搭載されています。
「モデルX」の中でも最も特徴的なのが後席のドア。こういうドアを見ると「ガルウイング」と言いたくなりますが、このドアは少し開き方が違います。ドアが上に持ち上がるときに場所を取らないように内側に入り込みながら上がるため「ファルコンウイングドア」と呼ばれています。

しかもドアの開き方と、ロケットの名前にはどちらにも「ファルコン(はやぶさ)」という名前が付けられていて、これは単なる偶然なのでしょうか?私が思うところ、イーロン・マスク氏は映画『ネバーエンディングストーリー』のファンだったのかも⁉

ほかにも注目したい、テスラの面白い機能

ほかにも「モデルX」の面白い機能は、音楽に合わせてクルマがダンスする機能。

テスラのクルマは「プレミアムアップデートパッケージ」によって、ソフトウェアのアップデートが約3ヶ月に1回ぐらいのぺースで更新されます。そうすると機能が追加されたりバージョンアップされたり。主にマップグラフィックの変更や表示速度の向上やオートステアリングのスピード制限の変更などが行われるようですが、時には「Tesla Holiday Show」のようなユニークな機能も追加されます。

こちらは車内にある大きな液晶パネル内で操作し、そこに表示される卵のアイコン「イースターエッグ」をクリックしてクルマを降ります。するとオリジナルの音楽に合わせてファルコンドアやライトが連動して点いたり消えたり。まさにクルマがダンスしているような、ゴキゲンな機能です。

ほかにも「サンタモード」などもあり、クリスマスの時にはサンタクロースのディスプレイが登場したりと、遊び心たっぷりです。
そしてこの時期、嬉しいのは「キャビンオーバーヒートプロテクション」機能。クルマがスイッチオフの状態でもお子様やペットが乗っている場合には車内の温度を安全に保ってくれるので、車内での熱中症などが予防できそう。こちらは業界初の機能で、暑い夏にはあると嬉しいですね。

そして極めつけは空調システム。「対生物兵器モード(BIOWEPON DEFENCE MODE)」、日本語では「生物兵器防衛モード」とも呼ばれ、何やら物騒なネーミングですが、病院や宇宙産業などで使用している空気濾過システム「HEPAフィルター」によって車内に花粉やウイルスが入る前に空気洗浄されて99.7%以上のアレルギー物質が除去できるとか。移動するシェルターとしても使えそう。

この後も「テスラ」がどんなアップデートをしてくるのか興味深いです。

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