日本はセンチュリーで中国は?各国が代表するショーファードリブンカーを紹介!

【東京モーターショー2017】トヨタ センチュリー

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あまり耳慣れない「ショーファードリブンカー」という言葉。これは運転手「Chauffeur(ショーファー)」が運転する「Driven(ドリブン)」車のことで、いわば運転手がハンドルを握る高級車のこと。運転は専属のドライバーに任せ、自らは後席に乗ることになるため、ショーファードリブンカーで最も大切になるのがリアシートの快適性と豪華な装備内容です。そこで今回は、世界各国でつくられているショーファードリブンカーを豪華な装備内容とともにご紹介いたします。

 文・西山昭智

*2018年の情報になります
Chapter
ショーファードリブンカー日本代表:トヨタ センチュリー
ショーファードリブンカードイツ代表:メルセデス・マイバッハ
ショーファードリブンカーイギリス代表:ロールス・ロイス ファントム
ショーファードリブンカーアメリカ代表:キャデラックDTSリムジン
ショーファードリブンカー中国代表:紅旗L5

ショーファードリブンカー日本代表:トヨタ センチュリー

日本人なら誰しも一度は街中を走っているのを見たことがあるであろう、トヨタの誇るセンチュリー。官公庁が使用する公用車として使われているだけでなく、2005年からはセンチュリーをベースにしたセンチュリーロイヤルが御料車としても採用されています。

センチュリーは、1967年に製造を始めた息の長いモデルで、21年ぶりにフルモデルチェンジした現在の3代目では、V12エンジンが廃止されることでも話題を集めました。

ボディカラーの名前に「神威」「摩周」「瑞雲」「鸞鳳」という名称が使われ、標準装備のファブリックシートは「瑞響」と名付けられるなど、和語にこだわっているのもセンチュリーならでは。

車内の各スイッチパネルには「シートヒーター」「リフレッシング」「ドアガラス」、パワーウインドウスイッチにも「運転席」「助手席」「後席」など、アルファベットではなく日本語で表記されています。

助手席は秘書席と呼ばれ、ワンタッチでヘッドレストが前方に倒れるほか、背もたれ部分の真ん中が四角く倒れるので、リアシートに座った人が足をその四角い穴に通せばフットレストに変身。さらに助手席にはオプション装備でFAXを搭載することも可能です。

液晶ディスプレイはインストゥルメントパネルの中に埋め込まれているほか、リアシート向けの専用ディスプレイがセンターコンソールの中に用意されています。

ほかにも乗降をしやすくするよう足もとのフロアとサイドシルがフラットになっていたり、リアドアにイージークローズ機能を付けたりと、後席の居住性を徹底して追求しています。

ショーファードリブンカードイツ代表:メルセデス・マイバッハ

1930年代に燦然と輝いていたマイバッハの名を、21世紀に蘇らせたメルセデスの誇るショーファードリブンカー。2014年に登場したのが実質的な2代目モデルで、Sクラスをベースにホイールベースを20cm近くも延長することで室内空間を広くしています。

フットレストは座席の下から電動でせり上がってくるもので、バックレストを最大43.5度まで倒すことでファーストクラス並みの快適さを味わうことができます。

左右には大型液晶ディスプレイがそれぞれに用意され、センターコンソールにはシャンパンを冷やすための専用クーラーボックスだけでなく、マイバッハ専用のシャンパングラス(ROBBE&BERKING製)までが収められています。

ショーファードリブンカーイギリス代表:ロールス・ロイス ファントム

世界中の王家や貴族、富裕層から愛され続けてきたショーファードリブンカーの代名詞的なブランドがこのロールス・ロイス。かつて天皇家でも御料車としてロールス・ロイスを使用していました。

そんなロールス・ロイスの中でも不動の地位を獲得するモデルが、1907年に製作されたシルバーゴーストで、その後継モデルとなるのがファントムです。現在はBMW傘下のもとで、21世紀版のロールス・ロイス ファントムが2003年にデビューし、2017年にはフルモデルチェンジを受け、新型ファントムへと生まれ変わりました。

およそ130kgもの遮音材と二重ガラスの採用により圧倒的な静粛性を達成した新型ファントム。タイヤも静音性を重視したサイレントシール構造のものを採用し、ファントムの名に相応しい仕上がりとなっています。

インストゥルメントパネルにはガラスパネルを使用し、あえてアナログ時計にするなどロール・ロイスらしいこだわりも満載。アームレストに内蔵されたコントローラーには、スピリット・オブ・エクスタシーが描かれています。

リアシートにはせり上がり式フットレストが内蔵され、フロントシート裏面のテーブルを引き出すと巨大な液晶ディプレイが出現。後席のアームレストにはシャンパンクーラーとグラスが内蔵され、ドアにはおなじみの専用アンブレラも備わるなど、装備の充実ぶりには驚かされます。

ショーファードリブンカーアメリカ代表:キャデラックDTSリムジン

※画像は2009年モデル

リムジンのメッカといえばアメリカ。ゼネラルモーターズのキャデラックとフォードのリンカーンが有名ですが、その中でもやはりアメリカ代表の一台となるのがこのキャデラックDTSリムジン。オバマ前アメリカ大統領やブッシュ元大統領が使用していたことでも有名です。

ゼネラルモーターズ公認のコーチビルダーが製作したリムジンは、全長6.5mという圧倒的なボディサイズで、リアシートは3名ずつの対面仕様となっており、オールレザー張りのシートはフルフラットにすることも可能。

ストレッチされた箇所にはウォルナット材を用いたキャビネットが埋め込まれ、デカンタやショットグラスを入れることができるようになっています。レザー調のビニールトップやホワイトリボンタイヤとクロムメッキホイールの組み合わせは、いかにもアメリカらしい雰囲気。シフトレバーはもちろんコラムATになっています。

ショーファードリブンカー中国代表:紅旗L5

中国第一汽車集団公司のプレミアムブランドとして有名な紅旗(ホンチー)。中国では最も歴史のある自動車メーカーで、設立当初は中国共産党員のVIPが乗るための車を製作していました。

そんな紅旗が2013年の上海モーターショーでお披露目したのがショーファードリブンカーのL5です。アメリカでいえば大統領専用車(キャデラック・ワン)、日本でいえば御料車(センチュリーロイヤル)と同じ位置づけで、中国政府の要人が乗ることを想定した仕様になっています。

エンジンはV型12気筒を搭載し、駆動方式は4WD、ボディサイズは全長5,555mm×全幅2,018mm×全高1,578mm、ホイールベースは3,435mm(ロングホイールベース版のL7もあり)。内装はBOSEサウンドシステムや液晶ディスプレイなどを搭載し、専用クーラーボックスも備わっています。


王族や貴族、政治家や一流企業の社長など、世界にはたくさんのVIPが存在し、彼らを乗せるためのショーファードリブンカーが作られています。それぞれのお国柄を反映させつつ、後席に座るVIPにくつろいでもらうために趣向を凝らしたショーファードリブンカー。所有してみたいものですね…。

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