自動運転の国際基準制定、国土交通省も発表

2018年3月、国土交通省は、自動で車線変更を行う自動ハンドル操作に関する国際基準が新たに成立したことを発表しました。この基準は、今後の自動運転に関して、重要な内容を含んでいます。私たちには、どういった影響があるのでしょうか。

文・吉川賢一

責任はドライバー?自動車メーカー?

交通事故

自動運転が採用されると、問題になるのは、事故を起こしたときの責任の所在です。今回の基準成立の発表のなかで国土交通省は「自動運転中に車が事故を起こした場合の責任の所在」を検討した研究会の報告書も以下のように公開しています。

・自動運転車両と手動運転車両が混在する過渡期に事故が起きた場合には、被害者を迅速に救済するため、現行の自賠法で定められているように「自動車所有者に責任がある」とすること。ただし、システムの欠陥や障害がある場合には、製造者に責任がある可能性があるため、保険会社が自動車メーカーに賠償請求をできるよう、ドライブレコーダーなど、事故原因を解析できる装置の活用や、事故原因を調査する体制の整備といった、仕組みづくりを検討すること。

・ハッキングによって引き起こされた事故の損害は、自動車所有者が必要なセキュリティ対策をとっていれば、盗難車と同様に「政府保障事業で対応する」こと。

・自動運転中の自損事故は、従来の自動車と同様に「自賠責の対象とはならない」こと。

「ハッキングによる事故に対する責任」に関するコメントが登場したのは、ついにレベル4の自動運転社会を予期させてくれる出来事でした。

これから数年の間、自動運転車とドライバーが運転する車が混在する過渡期において、私たちが理解しておかねばならないのは、自動運転操作中に事故が起きた場合、私たちドライバー側に責任があるということです。