ランドクルーザーが通常の使用の他、僻地、軍用など幅広く愛されている理由

トヨタ ランドクルーザー 2018

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世界各地で大活躍している希代のワークホース「ランドクルーザー」。一般的な乗用車のライフサイクルが走行距離10万キロと言われる中で、ランドクルーザーはそれを軽く凌ぐ寿命を持っていると言われています。なぜ、ランドクルーザーは長きにわたって活躍できるのでしょうか?
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ランドクルーザーは人々の生活を支える長寿命車
ランドクルーザーは長期の部品供給が長持ちの秘訣

ランドクルーザーは人々の生活を支える長寿命車

1951年に誕生し(車名が付いたのは1954年から)、以来長きに渡って地球のあらゆる場所で活躍してきたランドクルーザー。「とにかく長持ちする」と、世界の人々から愛されている名車です。実際、1960年から84年まで生産されていた40系は、今でも日本、アメリカをはじめ、多くの国で現役で走っています。

ランドクルーザーはそもそも、軍用車として設計されていました。敗戦後、警察予備隊(自衛隊の前身)の公用車として納品するために試作され、このトライアルは成功せずに終わりましたが、その試作車「トヨタジープBJ型」は、ランドクルーザーとして民生用に発売されたのです。

その後、時代の流れに沿ってランドクルーザーは進化していき、いまではSUV的な内外装も纏っています。2018年3月現在、200系、150系プラド、そして70系(海外のみの販売)が世界で活躍。どんな地形でもこなす優れた悪路走破性はもちろんのこと、長きに渡って使うことのできる耐久性ゆえに、世界100か国以上で使われています。
特に70系は電子デバイスを使わないシンプルなメカニズムゆえに、十分な整備施設がないような地域で活躍しています。

ライバルのランドローバーが高級SUV路線に舵取りをした現在、世界の僻地での生活を支えているのは、ランドクルーザーと言っても過言ではありません。

そしてそうした信頼に応えるために、エンジニアたちは何周も地球を走り、極寒の地から酷暑の地まで、ランドクルーザーが壊れることなく走れるように、たゆまぬ努力を続けているのです。

ランドクルーザーは長期の部品供給が長持ちの秘訣

ランドクルーザーがいくら耐久性に優れているからと言っても、ノーメンテナンスというわけではありません。エンジンや駆動系の消耗品を、定期的に交換してこそ、優れた性能を発揮するのです。そして、この交換部品にもまた、ランドクルーザーの長寿命の要因があります。

自動車は様々な部品で構成されていますが、いつどんな箇所が壊れるとも限りません。もし重要な部品がなくなってしまったら、その車は走ることができなくなってしまいます。

そこで経済産業省は、生産終了後も8年間は部品供給ができなければならないというルールを決めています。ライフサイクルが10万kmの一般的な車ならそれでも問題はありませんが、耐用年数が長く造られたランドクルーザーはそれでは全然足りません。

そこでトヨタも、ランドクルーザーの部品は通常よりも大幅に長い期間、生産してストックしています。すでにメーカーがストックをやめてしまった車系でも、あまりに世界で活躍している個体が多いため、社外メーカーが製造したり、リビルトパーツがあったりするのです。

さらにメーカー側で世界中で整備することを考慮して、他の車種との部品共有化も考慮したため、ランドクルーザーは世界で活躍できるのです。
昨今では200系や150系プラドに電子制御のためのデバイスが多く採用されていますが、こうしたパーツもできるだけアッセンブリー化されています。もちろん、部品がすぐに手に入らないような地域のことを考慮して、電子デバイスを使っていないグレードも設定されています。

また、モノコックボディのSUVが市場のメインストリームとなっているのに対して、ランドクルーザーは頑丈さが身上のラダーフレーム構造を捨てることはありません。また搭載されるエンジンは10万kmからさらに調子が良くなる…と言われるほど、耐久性に優れています。

そして、ユーザーが安心して使える長期の部品供給。こうした要因が積み重なってこそ、ランドクルーザーは長きにわたって、世界中で活躍できるのです。

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