ライディングシューズの必要性

アヘッド エルフ  エヴォルツィオーネ

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残念ながら、オートバイには常に転倒のリスクがつきまとう。しかも、それは〝万が一〟というほど呑気に構えていられるものでもなく、それ以上の確率で、あの日突然、ライダーの身に降りかかってくるのだ。だからこそ、ライダーは自身の体を守るため、ヘルメットやグローブ、ジャケットといった安全装備にこだわる。

text:伊丹孝裕 photo:長谷川徹 [aheadアーカイブス vol.122 2013年1月号]
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ライディングシューズの必要性

ライディングシューズの必要性

キャリアを積めば積むほど、言い換えれば、実際に転倒を経験したり、冷や汗をかくような場面に何度も遭ったことのあるライダーほど、そこに投資を惜しまない。

そして、もうひとつ。ベテランライダーがそれらと等しく重要視しているのが、足もとを守るためのライディングシューズだ。

ヘルメットやグローブは、言わばライダーの必須アイテムのため、そこにはスキルもキャリアもなく、誰もが備えるものでもある。しかし一方、足もとのことになると、ビギナーは驚くほど無防備で無頓着になりがちなのだ。

頭や手の甲は、骨が極薄い皮膚で覆われているだけでなく、体から突起していることもあって痛みが想像しやすいが、同じような部位が足にもあることを忘れてはいけない。例えば、くるぶしだ。

あまり考えたくはないものの、転倒時には多かれ少なかれ、ライダーの体は路面を滑走する。その時になんのプロテクションもないくるぶしがアスファルトとの摩擦で削られていったなら…。まして、百キロ以上もあるオートバイに足が挟まったまま、引き擦られたなら…。

これはしかし、ビッグバイクで高速走行を楽しんでいる時でなくとも、スクーターで街中の交差点を走っている時でさえも往々にして起こり得るケースであり、場合によっては立ちゴケの時ですら、足を挟まれ、同様のダメージを負う可能性もあるのだ。そうしたリスクを防止、もしくは軽減するため、ぜひ用意しておきたいのがライディング専用のシューズなのである。

まず抑えておきたいポイントは、くるぶしを覆うハイカットであること。更には、その部分に衝撃吸収素材やガードするプロテクターがあればベターだろう。

ライディングのために開発されたこうしたシューズを一度体感すれば、それまでいかに足もとを軽視していたかを思い知らされるに違いない。衝撃に対する保険という意味もさることながら、スニーカーなどとは異なり、シフトチェンジやブレーキの操作性、ステップに対するホールド感、透湿性・防水性の高さなど、その差はあまりに歴然としているのだ。

もちろん、機能だけなら走りに特化したレーシングブーツという選択もある。しかし、ツーリング先でオートバイを降りた後も歩きやすく、街中でも違和感のないデザイン性も満たしてくれるなど、TPOを踏まえた選択肢があるのがライディングシューズのいいところである。

安全性と快適性とお洒落のため、これからは足もとにも気を配ってみて欲しい。

エルフ エヴォルツィオーネ01 [EVO-01]
くるぶしには、通常使用では柔らかく、急激な衝撃を受けると瞬時に硬くなり衝撃を吸収・分散するd3o(ディースリーオー)を内蔵。また、高い透湿防水性能を誇るOutDry(アウトドライ)製法を採用している。ラバーソールは優れたグリップ力と共に、耐油性、耐摩耗性能を誇る。サイズは23.0㎝〜28.0㎝(0.5㎝刻み)。カラーはブラック、レッド、ブルー、ブロンズの4色。¥22,050

■広島化成・シューズ事業本部
www.hiroshimakasei.co.jp/elf/

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text:伊丹孝裕/Takahiro Itami
1971年生まれ。二輪専門誌『クラブマン』の編集長を務めた後にフリーランスのモーターサイクルジャーナリストへ転向。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿八耐を始めとする国内外のレースに参戦してきた。国際A級ライダー。
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