メディア対抗ロードスター4時間耐久レース出場!

アヘッド メディア対抗ロードスター4時間耐久レース出場! レース

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「若林さん、SUGOサーキットで開催される耐久レースに出てみませんか?」

先生である加藤彰彬さんから、そう提案されたのは7月も終わろうとする頃。「マツダファン・エンデュランス(マツ耐)宮城ラウンド」というのがそれで、マツダ車で2時間半を走る耐久レース。

text:若林葉子  [aheadアーカイブス vol.130 2013年9月号]

Chapter
vol.3 レースでSUGOを走る

vol.3 レースでSUGOを走る

「いきなり耐久レースなんて」と躊躇したが、ひとつには出走台数が少ないこと、ひとつにはSUGOサーキットは直線が長く、スピードに慣れるには最適、ということで強く薦められた。それじゃぁと、メディア対抗ロードスター4時間耐久レースのチームメンバーにも声を掛けてみて、当日スケジュールが空いているという篠原佑二さんとチームを組んで出場することにした。

レース前日の土曜の夜、自走で宮城入りし一泊。レース当日の日曜日、空はきれいに晴れ渡った。私とは別のチームで出走する加藤さんや篠原さんに手伝ってもらいながら準備して、車検も無事通過。さすがにみんな慣れていて、やるべきことをてきぱきとこなしていく。

加藤さんはロードスターのパーティレースで常勝していることで有名だが、一方の篠原さんはロータスカップでは同じく常勝者なのだ。都内で「ウィザムカーズ」というロータスのショップを経営している。いずれもライトウェイトスポーツの名手。加藤さんは編集長の神尾を通した縁であり、篠原さんは、実はモンゴルラリーで仲良くなった私のラリー仲間である。

とは言え、篠原さんがロードスターに乗るのはこの日の予選が初めて。しかし本人はいたってリラックスしている様子。予選結果は、加藤さんがぶっちぎりの1位。篠原さんは2位に僅差の3位。さすがである。

本戦のスタートは私の担当。まず30分を走り、次の30分を篠原さん。後半の40分を私、残りを篠原さんでいく作戦。初回の30分を無事終え、後半の40分ももうあと2、3周というところでスピン、そしてコースアウト。エンジンが掛からなくなってしまい、残念ながら篠原さんにつなげないままリタイアとなってしまった。

「最初の30分は2秒ずつくらいタイムを縮めて行っていたし、クルマの様子を見ながら少しずつスピードを上げていってましたね。後半はかなり速度が上がっていたから、そろそろ注意した方がいいかなと思っていた矢先のスピンでした。でもスピンするところまで行けたということは、決して悪いことではありません。なぜスピンしてしまったかを後で分析して、次に生かしましょう」と加藤さん。

いろいろと課題も明らかになったけれど、出走台数が少なかったせいか、思っていたよりずっと落ち着いて走ることができたのは意外だった。得るものはあったと思う。

レース終了後、無事にエンジンが掛かり、ピットに戻ると、わずか30分しか走れなかった篠原さんは笑顔で迎えてくれた。「来年も一緒に出ようよ」 心優しいチームメイトに恵まれて幸せである。
この日はメディア対抗ロードスター4時間耐久レースの車両のカラーリングの日。私たちを乗せて走ってくれるクルマと初対面。クルマに手を置いて、「よろしく頼むね」と挨拶した。カラーリングが完成すると、レースもいよいよ、と緊張感も高まる。
加藤さんのショップ「TCR JAPAN」でメディア対抗ロードスター4時間耐久レースの作戦会議。4人のメンバーがどういう順番で出走するのがよいか。ガソリンを最後までもたせるにはどの回転数でシフトチェンジするべきか…などなど。会議は深夜まで続く。

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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