オンナにとってクルマとは Vol.38 足元の王子様

オンナにとってクルマとは

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つけたまま眠れる天然素材のファンデーションが登場したり、お湯だけで落とせるマスカラが大ヒットしたり、現代の女性たちはナチュラル志向が進む傾向にある。肌や身体にダメージを与える可能性のある添加物を排除し、自然の力だけで優秀な効果が得られるものを歓迎する。

text:まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.130 2013年9月号]
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Vol.60 レーサーになろう

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私自身も5年前から、石油に由来する成分を一切使わない化粧品に変えた。その時に、どんな成分が良くて何が悪いのかを教わったので、添加物入りの化粧品にはもう手を出す気にならない。知識は意識をガラリと変えるものだなと、つくづく思った。

近頃、そんな感覚と同じような視点で見ているのが、タイヤだ。11月末から開催される第43回東京モーターショー2013で、住友ゴム工業が「100%石油外天然資源タイヤ」を世界で初めて発表、発売開始するという。

同社はすでにダンロップのエナセーブ97という、石油外天然資源を97%使ったタイヤを発売しているが、それがついに100%になる。エナセーブ97は燃費にも貢献し、雨の日の性能でも高評価だから、今度の新製品も期待できそうだ。「自然の力だけでできた優秀なもの」という、女性の感性にビビビと響くタイヤが、いよいよ誕生する日がくる。

また素材だけでなく性能についても、女性に嬉しい傾向だなと思える新製品に出逢った。グリーンタイヤ、エコタイヤ、低燃費タイヤと呼ばれるものは、もともとミシュランが先駆けだと言われているが、そのミシュランから発売されたプライマシー3は、世界の高級車によく装着されているプライマシーシリーズの新製品だ。これまでは、どちらかと言えばエコや快適性よりも、スポーティな走りに強いイメージのタイヤだった。

それがプライマシー3に試乗してみると、カーブでしっかり踏ん張る感じや、高速での安定感はそのままに、後席の乗り心地や静かさが明らかに良くなっている。しかも、雨の日の性能や低燃費性能も、あたり前のように備わっている。ドライバーには心強く、パッセンジャーや地球には優しく。これもまさに、女性の感性にふわりと響いてくるものだ。

こうしてタイヤを知れば知るほど、真っ黒くて丸いあの姿が、なんだか凛々しく見えてくる。もしかすると先進の優秀なタイヤたちは、クルマや運転に苦手意識を持つ女性を、足元で救う王子様になってくれるのかもしれない。

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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。
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