神宮の森を見晴るかす 〜首都高・代々木PA

アヘッド 首都高・代々木 PA

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前号の市川パーキングエリアに続いて、今回は首都高・代々木パーキングエリアをご紹介。首都高に20カ所あるパーキングエリアの中で、代々木PAの最大の特徴は? と聞かれたら、恐らくほとんどの人が「“レストラン代々木の森”から臨む首都高の風景です」と答えるだろう。神宮の森の大きな木々を背景に、流れるように目の前を横切って行くS字の道。直線道路でないところがまた絶妙で、いつまで見ていても飽きることがない。

text:ahead編集長・若林葉子 photo:山岡和正  [aheadアーカイブス vol.135 2014年2月号]
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神宮の森を見晴るかす 〜首都高・代々木PA

神宮の森を見晴るかす 〜首都高・代々木PA

▶︎仕事の合間に立ち寄って、しばしこの風景に癒されていく人も多い。


取材は日の高い日中だったのだが、店長の吉川友朗さんには「夜景が最高なんですよ、是非、夜にもう一度来てください」と言われ、厨房の女性からは「夕暮れもいいけど、朝焼けがまたいいのよ。今度、是非、寄ってみて」と言われた。一日のうちどの時間に来ても気持ちのいい風景が見られるPAなのだ。

もちろん“ウリ”は風景だけではない。レストランのメニューにもしっかりと固定ファンが付いている。一番人気は「豆乳スープカレーうどん(ミニライス付き)」。
▶︎一番人気の「豆乳スープカレーうどん」。毎朝このカレーうどんを食べにくる人がいるのだとか。


このメニューが誕生したのにはワケがある。代々木PAは平日はやはり働く男性が7、8割を占めるのだが、休日は打って変わって女性客や家族連れ、カップルなどが圧倒的。ディズニーランドなど行楽の行き帰りに立ち寄る人が多い。だから本当は男性向けのメニューと女性向けのメニューを両方提供したいのだが、厨房が大きくないため、それが難しい。

今ある設備の中で女性のお客様にも喜んでいただけるメニューは作れないか。そんな試行錯誤の中から「豆乳スープカレーうどん」は生まれた。しっかりとスパイスを利かせたカレールーに豆乳でなめらかさを出している。ミニライスを付けたのは最後に残ったスープを掛けてごはんも楽しんでもらうため。期間限定で出したメニューが、お客様の要望で定番メニューに仲間入りした。
名物のカレーうどんを食べたあとは、「森のくまさんハチミツソフト」を是非。はちみつを練り込んだソフトクリームに、岩手産の純はちみつをとろーりと掛けてくれる。意外にもさっぱりしていて後味がさわやか。甘ったるいソフトクリームが苦手な私もぺろりと平らげた。

窓から見える風景がさわやかな代々木PAであるが、そのさわやかさを支えているのは、このPAで働く人たちの努力と創意工夫に他ならない。

▶︎テイクアウトができるドトール・コーヒーショップがあるのも代々木PAの人気の理由のひとつ。
▶︎この夜景を見るためだけに立ち寄る人がいるというのも素直にうなずける。

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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