首都高でピットイン

アヘッド 高速道路 SA PA

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「首都高でパーキングエリアに入ったことってある?」そう尋ねられて「あるよ」と答える人はどのくらいいるだろう。

text:村上智子 photo:菅原康太 [aheadアーカイブス vol.131 2013年10月号]
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首都高でピットイン

首都高でピットイン

旅行や出張などで長距離を運転する場合、高速道路での休憩スポットを行程のひとつに組み込むことは多い。最近では、それを楽しみに走る人もいるくらいだという。

対して首都高は、どうも通り抜けるもの、と思われがちだ。分岐や合流、渋滞など、道路状況がめまぐるしく変わるから「とにかく先に進まねば」と急かされるのかもしれない。現に先ほどの質問を周囲にしてみたところ「えっ、パーキングあったの?」との反応が返ってきた。

試しに数えてみると、首都高のPAは計20ヵ所。東名高速道路がSA・PA上り下りあわせて44ヵ所だというから、規模の違いこそあれ、なかなかの数だ。

すべてのPAでトイレ、公衆電話、自動販売機、ETC利用履歴発行プリンターなどが備わっており、中には、オープンテラスや24時間営業のコンビニエンスストアが併設されたり、観光物産フェアを開いたりしている場所もある。

郊外の大規模なサービスエリアのような派手さやエンターテイメント性はないかもしれない。けれど、ユニバーサルデザインや環境への配慮といった取り組みからは、限りあるスペースの中で「誰もが快適に利用できる場所にしたい」との思いが見て取れる。
最近では高速道路のPAやSAのトイレも徐々に整備され、驚くほどきれいになったけれど、実はその流れに先駆けて早くからPAの整備に取り組み始めたのは首都高なのである。

最近では、人工肛門や人工膀胱を有している方が安心して利用できる「オストメイト対応トイレ」の導入も進んでいる。
また、各PAでは無料情報紙「首都高NEWS」(奇数月発行)を配布しており、最新ニュースや著名人インタビュー、クイズなど、ドリンク片手に読みながら首都高に詳しくなれる内容となっている。

もし、渋滞でイライラしたり、凹んでいたり、忙しい移動の合間に時間が空いたら、たまには道を外れ、PAに立ち寄ってみてはどうだろう。中には、レストランの2階から一望できる神宮の森(代々木PA)や、海とレインボーブリッジ(芝浦PA)、ビル群の瞬く夜景(辰巳PA)など、都心ならではの景色を見せてくれる場所もある。

束の間のピットインは、日々のレースを走り続けるためのコツでもあるのだ。
▶︎各PAの情報は首都高HPでご覧になれます。
www.shutoko.jp/use/pa

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