第二の人生へとリサイクル 〜首都高・シンプルバッグシリーズ

アヘッド シンプルバッグシリーズ

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鮮やかな目を惹く黄色に、大胆なグラフィックが印象的なバッグたち。本来別の用途で使われていた素材からできているのだが、写真を見て何だか分かるだろうか?答えは、首都高の道路上に掲げられていた“横断幕”。交通安全へのメッセージや工事のお知らせなどの情報を利用者に知らせてくれる、あの横断幕である。

text:村上智子 [aheadアーカイブス vol.137 2014年4月号]
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第二の人生へとリサイクル 〜首都高・シンプルバッグシリーズ

第二の人生へとリサイクル 〜首都高・シンプルバッグシリーズ

先月、首都高はリサイクルなどをテーマに自社ブランドを展開する企業「タットプロダクツ」とのコラボレーション企画として、これらの商品を発売した。

横断幕はそもそも優秀な材質が使われており、丈夫だし濡れても平気だしおまけに軽い。長く使ってもらうことを視野に「ファッションや流行に敏感な層にとどまらず、年齢性別を問わず幅広く受け入れてもらいたい」とシンプルなデザインに仕上げた。

制作過程では地域貢献として首都圏の社会福祉法人や中小企業に裁断・縫製を依頼。持ち手のロープは裁断で出てきたものを利用した。

さらに首都高らしさを取り入れようと、全部で4種類あるバッグのタイプごとに「YOYOGI」「EIFUKU」などパーキングエリアにちなんだ名前を付けている。一つひとつの工程にこだわって、丁寧に生み出しているのだ。

これまでも首都高では、横断幕のバラエティ感を全面に出した「トートバック」や、工事の案内看板をカッティングして作製した「スケートボード」、タイヤの靴底と横断幕を組み合わせた「サンダル」などユニークなリサイクル・コラボ商品を世に送り出してきた。

いずれも「サーキュレーション首都高」という首都高の廃材有効活用を目的とした環境プロジェクトの一環で、今回の「シンプルなバッグシリーズ」も、それらに続くアイテムとなる。

有効活用と言うが、そもそも年間でどのくらいの廃材が発生するのだろう。

一部を紹介すると、横断幕の場合で約800枚、工事現場のお知らせ用の案内看板だと、約7,000枚にもなるそうだ。見方を変えると、ほかにはない、独自の風合いを備えた材料がこれだけあるということ。アイデア次第で、面白い商品が作れそうだ。

が、捻り出すのが難しい。そこで首都高では個人・法人を問わずアイデアを募り、可能性を秘めた案については、廃材提供から商品化までサポートしているという。

様々な人の力を得て第二の人生を歩むことになった横断幕たち。次は、どんな主のもとへと旅立つのだろう。
▶︎上写真の左から順に、YOYOGI、EIFUKU、YOGA、HEIWAJIMA。使用済みの横断幕を再利用しているため、案内表示の柄は1点1点異なる。
価格は種類により¥4,200〜¥4,800(税抜)。以下のオンラインショップで購入可能。

●タットプロダクツ https://detourlife.stores.jp
●商品問い合わせ:tel.03(5838)2035
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商品詳細