グイドシンプレックスを知っているか

アヘッド グイドシンプレックス ステアリング

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イタリアで60年近く前から身体障害者用運転補助装置の研究開発を行ってきている、グイドシンプレックス。常により扱いやすく、ドライビングの楽しみをよりピュアに伝えるべく模索を続けてる同社の最新型を装着したクルマに、ほんの転がす程度ではあったが触れることができた。

text:嶋田智之 photo:GST、佐野新世 [aheadアーカイブス vol.169 2016年12月号]

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グイドシンプレックスを知っているか

グイドシンプレックスを知っているか

▶︎元WGP500のライダー、青木琢磨氏がaheadとも縁の深い佐野新世とともに、グイドシンプレックス装着のポルシェ911 GT3(SKAD RACING)で、アジアン・ルマンシリーズを闘う。グイドシンプレックスを装着したクルマでも国際格式のレースに出場できる。(写真提供:佐野新世)


まずはステアリングの手前にアクセルの役割を果たす小径のリングが備わり、そのリングを親指で操作するプッシュタイプが取り付けられたアルファ ロメオ4C。

これは〝押す〟という操作が足でペダルを〝踏む〟のと感覚的に近いせいか、アクセル操作には意外なほど違和感がなかった。押していくときに指に伝わる反力が適切で、操作感もいい。

4Cはエンジンの俊敏なレスポンスも生命のひとつだが、操作に対する遅れもない。また一般的なレバー式と異なり両手でしっかりステアリングを握ることができるため、正確に操作しやすいし、ステアリング裏のパドルを指先で弾いてシフトすることも容易だ。

つまり4Cの持ち味は、このシステムを使ってもそのまま楽しむことができる、というわけだ。サーキットに持ち込んでも、何の問題もなくテイストとスピードを引き出すことができるだろう。
もう1台のジュリエッタは、ステアリングの径に合わせた大きさのリングを裏側にピタリと配置し、握った手の指先でリングをスライドさせる(=回転させる)ことでアクセル操作を行うシステムを備えていた。

その指先でリングをスライドさせる操作の感覚も、思ったほど違和感はない。アルファ ロメオだけにときにはフルスロットルだって楽しみたくもなるわけだが、それを念頭に置いてスライド量を大きく取るよう操作すれば、問題なく活発な加速を楽しめる。

逆にエンジン回転を200回転だけ上げたりするような操作も容易だった。指先というのはかなり繊細に動いてくれるのだ。もちろんそれにもリングの動きの滑らかさと適度な重さが大きく関係している。

そして双方に共通しているのは、ダッシュ下側にスイッチが備わっていて、スロットルの効き目を50%に制限できること。おかげで渋滞路や駐車時などの微速域でのコントロールがとてもしやすい。

リングの働きは完全にオフにもできるから、健常者とクルマを共有しやすい。電子信号式を採用したメリットだろう。

2台のアルファ ロメオはスポーティな走りを容易に受け付けてくれるDCT搭載のモデルだが、グイドシンプレックスの今回の2タイプの仕組みは、こうした2ペダル式トランスミッションと素晴らしく親和性が高いということを実感した。

ハンドドライブでスポーツ走行を存分に楽しめる時代が到来しているのだ。
日本でグイドシンプレックスの総輸入販売を手がけているのは株式会社ジー・エス・ティー(アルファ ロメオ横浜町田)。装置の取付販売の他、デモカーも用意されている。また青木琢磨選手のレース活動のサポートも行っている。http://guidosimplex.gst.jp/(写真提供:GST)

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text:嶋田智之/Tomoyuki Shimada
1964年生まれ。エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集長を長年にわたって務め、総編集長として『ROSSO』のフルリニューアルを果たした後、独立。現在は自動車ライター&エディターとして活躍。
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