軽自動車にこそ高性能オイルが必要
更新日:2024.09.09
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高性能オイルは、ハイスペックなクルマにこそ必要とされる。軽自動車には過剰なものだ、そうお思いの方は少なくないはずだ。しかし、その考え方は厳密に言うと不正解である。
text:桜間潤 [aheadアーカイブス vol.118 2012年9月号]
text:桜間潤 [aheadアーカイブス vol.118 2012年9月号]
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軽自動車にこそ高性能オイルが必要
▶︎MOTULでは、オイルに関する知識をホームページで紹介しているのでご覧になってもらいたい。また、下記に電話で問い合わせることもできる。
●テクノイル・ジャポンK.K. 045(592)9629 www.motul.com
確かに、高性能なスポーツカーなどは、本来のポテンシャルを発揮するために、高性能なオイルを入れる必要がある。いっぽう、軽自動車には廉価な低グレードなオイルでいいかというと、実はそうではない。
軽自動車は、660㏄という限られた排気量で、倍以上の排気量のクルマと同等に交通の流れを作らなければならない。結果、高回転まで回して出力を稼がなくてはならず、オイルには、普通乗用車以上に負荷が掛かる。また、小さな排気量を補うターボ等の過給装置が装着されている場合は、熱を持ちやすく、これもオイルにとって負担になっている。
ちなみに私が乗っているジムニーの場合は、3気筒インタークーラーターボエンジンが載っていて、エンジンのレッドゾーンは7500回転に設定されている。交通の流れにスムーズに乗るために、4000回転、ときには5000回転台まで回すことは珍しくない。
エンジンの許容回転域のじつに6割から7割以上を使って走っていることになる。更に、エンジンの体積が小さい分、オイルの入る量も限られているから、オイルの循環率も普通乗用車以上になる。それらのことを考えると、軽自動車にとって高性能オイルが必要となる理由が見えてくる。
話が変わるが、サーキット走行等で負荷を掛ければ、オイルの性能が劣化するのは想像が付くだろう。しかし、じつは日常生活の中でもオイルの劣化を促すことは存在する。例えば、軽自動車にありがちなことだが、近所にちょっと買い物に行ったりすることが頻繁な場合だ。
エンジンが冷えた状態で走り出し、エンジンが温まる前に目的地に着いてエンジンを切る、このようなクルマの使い方がオイルには良くない。というのも、この場合、シリンダー周辺は爆発を繰り返すことにより熱せられる一方、シリンダーから離れたクランクケースなどは暖まっていない。エンジンの中でも部位によって温度差が生じることで、エンジン内部に結露が発生してしまうのである。
結露で生じた水がオイルに混入すれば、オイルの性能は劣化するし、坂が多い環境で常にエンジンに負荷をかけ続ける走りを繰り返せば、これもオイルの劣化を促す。
クルマの取り扱い説明書にはオイルの交換サイクルが書かれているが、そこに記載されている距離というのはあくまで目安に過ぎないのだ。オイルにとってシビアなコンディションが続いた場合は、交換距離を待たずとも、オイル交換をすべきだ。
また、オイルは空気に触れることにより、クルマに乗っていなくても日々酸化して劣化していくことも覚えておいてほしい。このようなことから軽自動車こそ良いオイルをこまめに換える意識を持ってもらえるのが望ましいのである。
●テクノイル・ジャポンK.K. 045(592)9629 www.motul.com
確かに、高性能なスポーツカーなどは、本来のポテンシャルを発揮するために、高性能なオイルを入れる必要がある。いっぽう、軽自動車には廉価な低グレードなオイルでいいかというと、実はそうではない。
軽自動車は、660㏄という限られた排気量で、倍以上の排気量のクルマと同等に交通の流れを作らなければならない。結果、高回転まで回して出力を稼がなくてはならず、オイルには、普通乗用車以上に負荷が掛かる。また、小さな排気量を補うターボ等の過給装置が装着されている場合は、熱を持ちやすく、これもオイルにとって負担になっている。
ちなみに私が乗っているジムニーの場合は、3気筒インタークーラーターボエンジンが載っていて、エンジンのレッドゾーンは7500回転に設定されている。交通の流れにスムーズに乗るために、4000回転、ときには5000回転台まで回すことは珍しくない。
エンジンの許容回転域のじつに6割から7割以上を使って走っていることになる。更に、エンジンの体積が小さい分、オイルの入る量も限られているから、オイルの循環率も普通乗用車以上になる。それらのことを考えると、軽自動車にとって高性能オイルが必要となる理由が見えてくる。
話が変わるが、サーキット走行等で負荷を掛ければ、オイルの性能が劣化するのは想像が付くだろう。しかし、じつは日常生活の中でもオイルの劣化を促すことは存在する。例えば、軽自動車にありがちなことだが、近所にちょっと買い物に行ったりすることが頻繁な場合だ。
エンジンが冷えた状態で走り出し、エンジンが温まる前に目的地に着いてエンジンを切る、このようなクルマの使い方がオイルには良くない。というのも、この場合、シリンダー周辺は爆発を繰り返すことにより熱せられる一方、シリンダーから離れたクランクケースなどは暖まっていない。エンジンの中でも部位によって温度差が生じることで、エンジン内部に結露が発生してしまうのである。
結露で生じた水がオイルに混入すれば、オイルの性能は劣化するし、坂が多い環境で常にエンジンに負荷をかけ続ける走りを繰り返せば、これもオイルの劣化を促す。
クルマの取り扱い説明書にはオイルの交換サイクルが書かれているが、そこに記載されている距離というのはあくまで目安に過ぎないのだ。オイルにとってシビアなコンディションが続いた場合は、交換距離を待たずとも、オイル交換をすべきだ。
また、オイルは空気に触れることにより、クルマに乗っていなくても日々酸化して劣化していくことも覚えておいてほしい。このようなことから軽自動車こそ良いオイルをこまめに換える意識を持ってもらえるのが望ましいのである。
▶︎『AREA86』は、トヨタ86のために設けられた専門ディーラー。最近では新車販売がメインのディーラーでもMOTULをはじめとする高性能なオイルに交換してもらうことができる。
●ネッツトヨタ東京 HUB PORT若林AREA86
03(3410)2386
東京都世田谷区若林3-13-1
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