MとAMG…それぞれ何が違う?

成り立ちによるキャラクターの違い

M6 グランクーペ

BMW M社とAMGは、もともとモータースポーツに関わる会社でしたが、その成り立ちには大きな違いがありました。BMW M社の前身であるBMWモータースポーツ社は、その名の通りBMWの一部門として産声を上げ、スタートしました。また、モータースポーツとあるように、Mはレースカーとして設計され、市販化されています。現在もグループカンパニーとしてBMWの量産車に関わっています。

一方、AMGはいわゆる外部のプライベートチューナーとしてメルセデス・ベンツのレーシングマシンを手がけ、その成功によって正規ラインナップの高性能モデルの開発・製造を担うようになりました。その後当時のダイムラー・クライスラーに吸収され、2014年からはサブブランドとしてメルセデスAMGの名が使われています。

このように、Mはレースカーとして生まれた車を市販車に落とし込み、AMGはベース車をハイパフォーマンス化させるといった逆のアプローチをとっています。

BMW M3

現在もモータースポーツに深く関わるBMW M社が開発を行うBMW Mモデルと、ダイムラーグループに組み込まれたブランドのひとつであるメルセデスAMGは、それぞれのセグメントやカテゴリーにおいて性能が拮抗するモデルが鎬を削っていたとしても、そのキャラクターには違いがあって当然なのかもしれません。

BMW Mモデルに強く感じるのは、ストイックなまでにモダンハイパフォーマンスカーの尖った魅力を追求する姿勢です。圧倒的にハイパワーなエンジンを搭載しながら、それをしっかり路面に伝えコントロールすることができる素晴らしいハンドリングこそが、“駆けぬける歓び”に繋がるとBMW M社は確信しているのでしょう。

大きな違いはやはり”走り”

BMW M6グランクーペ

それを象徴しているのがM2、M3、M4、そしてM5、M6の後輪駆動へのこだわりですが、トランスミッションにフォーカスすることでもBMW MとメルセデスAMGの違いを読み取ることができます。

AMGの場合、A45は7速デュアルクラッチトランスミッション「AMG スピードシフト DCT」を採用していますが、そのほかのモデルは従来のATをベースにした「AMGスピードシフトMCT(7速AT)」を搭載。

BMW M4

これはトルコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを用い多システムで、これによりMTのような素早いシフトチェンジの実現を目指したシステムです。

これに対してBMW MモデルはSUVのX5M、X6Mを除いて、デュアルクラッチトランスミッションの「7速 M DCT Drivelogic」を組み合わせています。滑らかな変速など上質な乗り味についてはATに軍配が上がるかもしれませんが、BMW MモデルにおいてはDCTのシャープな変速やダイレクト感を優先し、スポーティで気持ちのいい走りにつなげているというわけ。

プレミアムブランドでありながら走りを徹底追求することで、ほかには代え難い魅力をMモデルに与えているのです。

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