馬力だけで車を判断するのは間違い!? スポーツカーを選ぶ際に考えるべき3つのこと

馬力はテストの点数じゃない

トヨタ 86

子供の頃、テストで良い点を取れば褒められました。100点を取れば、将来幸せになれるとは限りませんが、ひとつの評価基準だったことは確かです。そして皆さんがクルマを評価する基準のひとつに、馬力があります。

いまでもメーカーがちょっと改良するたびに馬力を上げて、これぞ改良の成果と喧伝し、メディアも「今度の〇〇はこれだけ馬力が上がった!」といった見出しをつけますよね。

でも、スポーツカーの馬力というのはテストの点数じゃありません。馬力が高いからクルマの評価も高くなるかといえば、答えは「NO!」です。とくにスポーツカーとなればなおさらです。

では、スポーツカーを評価するのに、なにを考えるべきなのでしょうか?

パワーウェイトレシオは、馬力だけじゃ決まらない

シビック タイプR EK9

スポーツカーは公道も走るので、そこで楽しく走れないなら意味が無いでしょう。公道では最高速度より加速が重視されるので、馬力よりパワーウェイトレシオ(出力荷重比)が重要になります。

「車重÷馬力=パワーウェイトレシオ(kg/ps)」で計算しますが、スポーツカーとして十分なのは7kg/ps以下といわれます。

たとえば最高出力が120馬力であっても車重が840kg以下なら、そのクルマは十分にスポーツカーとして成立できるということです。90年代までの、シビックやミラージュのようなテンロクスポーツなどが、その典型的な例です。

見方を変えれば、現代のクルマは安全性能向上といった要件を満たすため、膨らんだ車重を補う目的で馬力を向上させたようなものです。

走る・曲がる・止まる。そのクルマは、バランスが取れているか

トヨタ スポーツ800

昔話で恐縮ですが、1965年の船橋CCCレースでの、 ホンダ S600(エスロク)とトヨタ スポーツ800(ヨタハチ)の戦いは「スポーツカーは馬力がすべてか?」という問へのひとつの回答になるのではないかと考えます。

レース用にチューニングされれば70psを発揮したエンジンに、車重695kgのエスロクと、わずか45psのエンジンに軽量(580kg)で空力にすぐれたボディのエスハチ。

このレースでヨタハチをドライブした故 浮谷 東次郎は、一時は最下位まで順位を下げるも、その後エスロクを含むすべての車をブチ抜き、見事優勝したのです。エンジンパワーで劣りながら軽量でかつバランスに優れていたことが、ヨタハチの勝因でした。

仮にスポーツカーは馬力がすべてというのであれば、ヨタハチの勝利は無かったでしょう。

クルマとは突き詰めれば「走る・曲がる・止まる」の3要素で構成されています。エンジンの馬力などは、そのうちの「走る」の一部を構成しているに過ぎません。

セッティングの詰められたサスペンション、軽量かつ十分なボディ剛性、性能に見合ったブレーキといった全体的なバランスの重要性をヨタハチは、我々に教えてくれました。

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