約40年以上前のサバンナ RX-3に4ローター「R26B」を搭載するとどうなる?

マツダ サバンナ GT

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1971年にデビューしたマツダ サバンナ(RX-3)は、当時無敵を誇っていた日産 スカイラインGT-Rの50連勝記録を食い止めた伝説の車としても知られています。そのサバンナに、ル・マン優勝マシンと同じ4ローターを搭載して全開で走ったら…どんな状態になるのでしょう?
Chapter
マツダ サバンナとは?
サバンナGTに搭載された12A型ロータリー
海外では「ロケット」と呼ばれたサバンナGT
40数年前に発売されたマツダRX-3 に4ローターを積んだらどうなる?
R26Bエンジンとは?

マツダ サバンナとは?

マツダサバンナは、1971年9月に登場したマツダのロータリー搭載車第5弾となった車です。

ファミリアとカペラの間に位置するモデルですが、サバンナはロータリー専用車として市場に投入されました(実際にはレシプロモデルもあったようです)。

そして、デビュー直後の12月に開催された富士ツーリストトロフィーレースで、49連勝していたスカイラインGT-Rを撃破します。

発売当初は、491cc×2の10Aユニットを搭載した4ドアセダンと2ドアクーペのみのラインナップでしたが、1972年9月には、カペラ用573cc×2の12Aユニットと5速ギアボックスを搭載した高性能クーペ「GT」が登場。

GTは、当初輸出向けだったRX-3の国内バージョンに位置づけられる車で、JAFの認定を取得した1972年5月の日本グランプリTS-bレースでは、表彰台を独占。その後もサバンナの活躍は止まらず、1976年までになんと通算100勝という大活躍をみせることになるのです。

サバンナGTに搭載された12A型ロータリー

初期のサバンナには、10A型ロータリーエンジン(982㏄、最高出力105ps)を搭載していましたが、1972年デビューのサバンナGTには、12A型ロータリーエンジン(1,146㏄、最高出力130ps)が採用されました。

ところが、この時期は世界的なオイルショックに見舞われており、排ガス規制が厳しくなっていました。それを受けて1973年モデルのサバンナGTには、排ガス規制対応のための二次空気導入装置(サーマルリアクター)が導入され、最高出力も抑え目の125psになっています。

海外では「ロケット」と呼ばれたサバンナGT

海外向けRX-3の国内バージョン、サバンナGTは、軽量ボディ(900kg以下)に最高出力130馬力の12Aロータリーを搭載し、当時の国産車のなかではかなりの速さを誇っていました。

海外名は、RX-3。ところが、その速さからユーザーの間では「ロケット」というニックネームがつけられたそうです。ちなみに、このニックネームは後継車となるサバンナRX-7のカタログにも引き継がれていました。

40数年前に発売されたマツダRX-3 に4ローターを積んだらどうなる?

こちらは、オーストラリアのオーナーによって4ローターエンジンを積んだRX-3の走行動画です。このエンジンは、別の動画でパワーチェックを行い、374.9kW(503ps)をマークしています。 

車重800kg台のRX-3に500psオーバーの4ローターエンジンですから、遅いはずもありません。

アイドリング時は、少々情けない音にも聞こえますが…、全開になったとたん、ロータリーの咆哮が響き渡ります。

甲高い、澄み切ったロータリーエンジン特有のあの音です。前半のアイドリング時の音からは、まったく想像できない五感を刺激するロータリーサウンドにうっとりしますね。

R26Bエンジンとは?

4ローターのロータリーエンジンは、757Eに搭載されたRE13J、767に搭載されたRE13J改、767Bに搭載されたRE13J改改、そして1991年のルマン24時間レースで総合優勝した787Bに搭載されたR26Bが挙げられますが、今回のRX-3に搭載されているのは、マツダスピードがレース用として販売していたコンプリートエンジン(26B)だと思います。

マツダは1970年からル・マンに挑戦してきましたが、なかなか勝利に恵まれず、1992年からはロータリーでの出場不可となる前年の1991年、背水の陣で臨んだレースで悲願の総合優勝を果たしました。

4ローターR26Bエンジンを搭載するマツダ787Bは、5.0Lターボのメルセデス、前年の勝者であるジャガーと熾烈なデッドヒートを展開。残りわずか3時間というところで、メルセデスの猛攻をかわし悲願の優勝をつかんだのです。

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