国産スーパーカーの祖!? マツダRX500を覚えてる?

マツダ RX500

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1970年代は、日本の車作りが急速に進化した時期でもありました。後のスーパーカーブームも、それに付随したムーブメントであったといえます。スーパーカーといえば、欧州の印象が非常に鮮烈であったと思いますが、日本のメーカーも気を吐いたモデルを発表していたのです。その1台が、マツダの「RX500」でした。
Chapter
ロータリーを搭載したスーパーカー「RX500」
なぜRX500は販売されなかったのか?
マツダロータリー50周年の2017年だからこそ、待ち遠しいロータリー復活

ロータリーを搭載したスーパーカー「RX500」

マツダファンなら、マツダが作ったスーパーカーといえば「RX500」と、即答する方も多くいることでしょう。

RX500は、1970年の東京モーターショーで発表されたロータリーエンジンを搭載したコンセプトモデル。とはいえ、実際に走行できるモデルとしてつくられており、量産版の登場が期待された国産スーパースポーツの先駆けでありました。

■マツダ RX500 スペック
エンジン…2ローター(491cc×2) 10A型
最高出力…250ps/7,000rpm
最高速度…200km/h以上
ボディサイズ…全長4,330mm×全幅1,720mm×全高1,065mm、ホイールベース2,450mm
車重…850kg
定員…2名
トランスミッション…4速MT

リアにロータリーエンジンを搭載し、重量バランスは50:50を実現。850kgという車体に250psというスペックのエンジンですから、当時としてはレーシングカーのようなものでした。

なによりこのRX500をスーパーカーたらしめているのが、このウェッジシェイプで描かれた素晴らしいデザインです。リアはワゴンのようになっていますが、これはエンジンルームの確保よりも、空力を意識したものだったのでしょうね。

そして、レーシングカーやスーパースポーツ必須の条件ともいえる、跳ね上げ式ドアも採用されていました。RX500は、ボディ剛性を確保するためにサイドシルが高く設定されているので、こちらのほうが都合が良かったのでしょう。そのボディは、軽量化のためにFRPが採用されていました。

なぜRX500は販売されなかったのか?

ここまでのスペック、そして完成度のモデルであれば、量産、そして販売まであと一歩だった…と考えるところなのですが、残念ながらコンセプトモデルにとどまってしまい、幻の国産スーパーカーとして語り継がれる存在となっています。

量産されなかった理由の一つとして、全幅1,720mmのボディサイズが大きかったということが挙げられていたそうです。

現在の感覚でいえば、コンパクトSUVモデル程度なのですが、コスモスポーツや、トヨタ2000GTの全幅が1,600mmに収まっていたことを考えると、当時としては非常に大柄なボディだったと思い馳せるところです。これは当時の道路事情によるところが大きいのでしょうか。

しかし、このRX500は、後にレースで活躍するミドシップロータリーの源流のようにも思えます。

マツダロータリー50周年の2017年だからこそ、待ち遠しいロータリー復活

※画像はRX-VISION

マツダ初のロータリー搭載車、初代コスモスポーツが登場したのが1967年。2017年は、マツダ ロータリー50周年のアニバーサリーイヤーであり、2017年秋に開催予定の東京モーターショーでは、2シーターの新型ロータリースポーツコンセプトが発表されるともささやかれています。

まだ正式なアナウンスはなく、少々歯がゆいところですが、このロータリーアニバーサリーイヤーをマツダが逃すはずはないと信じたいですね。そしてそれは、次世代への「技術の継承」にも繋がる重要なことだと考えます。

2017年現在は、スカイアクティブDが好評でクリーンディーゼルのイメージが色濃くなっていますが、マツダにはロータリーの灯を消すこと無く続けて欲しい、というのは、ファンのみならず、多くのクルマ好きの願いではないでしょうか。
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