10年、20年後も、"RX-7やスープラはよかった"と車好きは語るのか?

現在もスポーツモデルはある、しかし…

ホンダ NSX

2015年、2016年はスポーツカー復権の年だった、と言えるかもしれません。ホンダはS660、シビックタイプR、そして本命の新型NSX。ダイハツもコペンの新型をリリース、負けじとスズキはアルトワークを復活。マツダは新型ロードスターをリリース、2.0リッターモデルも投入で活気を見せています。トヨタも好調の86以外にも小型FRモデルをリリースの構え。

しかし、です。現実的な価格で買えるスポーツモデルは86(BRZ)、ロードスター、軽スポーツというのが実情ではないでしょうか。

日産 GT-R

かつてはボーイズレーサー的な立ち位置もあったシビックタイプRは400万円以上で完売、圧倒的なパフォーマンスのGT-Rも約1,000万~、新型NSXにいたっては約2,400万円というプライスタグ。

もちろんその卓越した性能を鑑みれば国産スポーツは「破格」という見方もできましょうが、我々一般人の感覚からするとちょっと手が届きにくい次元にいってしまってるのも事実。正直「かつては良かった…」と回顧してしまうのも無理からぬ話です。

かつてのスポーツカーは求めやすかった?

スポーツモデルが百花繚乱だった時期のモデルの新車価格を少しだけ。
・RX-7(FD3S)…340~400万円
・スープラ(JZA80)…284~474万円
・シルビア(S15)…177万円~276万円
・セリカ GT-FOUR(ST205)…330万円

おおよそこれくらいの価格です。20年以上前のモデルもあるので、現在の市場価格と比較しにくい部分もありますが、大卒初任給は20年前と比して15%ほどの上昇しかしていないのでそれを鑑みれば、実際のところ若者にもかなり手に入りやすいモデルが多かったといえますよね。

スポーツカーは若者向けではなくなったのか?

トヨタ 86

いずれにせよ国産スポーツモデルは今後も増えていくのは間違いありません。しかしその価格はやはり高いモデルが多くなるとも想定できます。その理由は購買層です。

トヨタの86が発表された際の商談会に来たのは40代以上、シニア世代も多かったというのはよく語られる話ですが、実際メーカーサイドとしても購買層としてこうした金銭的余裕のあるシニア世代をターゲットに据えているのは事実でしょう。

そもそもこうしたスポーツモデルは「セカンドカー」としての意味合いも強く、趣味としてのカーライフに向けて訴求するモデルともいえます。

かつて多く存在したボーイズレーサー等は間違いなく若者向けのモデルでした。しかし現在ではそうしたモデルは存在せず、軽自動車でさえもS660を見てもわかるように、豪奢なモデルとなっています。

つまりはかつてより「趣味・嗜好性の高いジャンル」になっているのが事実。現状を直視すれば、やはり「昔のスポーツカーは良かった」となってしまうのはやはり仕方ない事ですね…。

スポーツカーの未来の鍵は税制度が握っている!?

トヨタ スープラ

10年先、20年先も「RX-7やスープラは良かった…」と私達は言っているのでしょうか。もちろん名車であり、素晴らしい思い出があるのは事実ですが、しかしいつまでも過去に引き摺られるのもクルマ好きとしては本意ではありませんよね。

国内メーカーが魅力的なスポーツモデルを作れるか否か。やはり資本主義の国でありますから、若い世代に訴求する廉価なスポーツモデルが商業的に成功できるか…という点にかかっていると考えます。

Mazda RX-7 FD3S

ただし安いスポーツモデルをリリースすれば若者が買う…もはやそんな時代ではありません。若者のクルマ離れが議論に挙がって久しいですが、やはり根源的な問題として「TAX ON TAX」ともいうべき日本の異常な税制度にあります。

日本の自動車税負担は、アメリカと比較して約30倍、イギリスと比べても約2.1倍の数字になっています。(JAF資料より参照)しかも購入時には自動車取得税にさらに消費税がかかってくるという不条理な二重課税もあり、ユーザーとしては憤慨すべき状況にあるのです。

維持しやすい税制度になれば、おのずと若者のマインドもクルマに向かうでしょう。そうなればそういった層に対してスポーツモデル然り、さまざまな提案をメーカーサイドもできる、そんな市場原理が働くわけです。

スポーツカーの未来は税制度と無縁ではない、と断言すると同時に、私達ユーザーも怒りの声を挙げるべきではないでしょうか。

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