まさかの死刑も!?世界の飲酒運転の罰則について

飲酒運転で死刑!?

ネット上の噂で、飲酒運転の罰則でエルサルバドルやブルガリアでは死刑になる、というものがありました。そんな、日本の罰則はまだまだ甘い!?なんて話になってしまいますが...結論からいうと「そんな事実はない」です。

そもそもブルガリアは死刑完全廃止国。都市伝説的に流れたもので誤認されてしまった例といえるでしょう。ネット上でこんな噂が流れるというのは、やはり私達が飲酒運転に対して「重罪」と感じている思いがあるからに違いありません。

各国の罰則事情は?

・日本
酒酔い運転は5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(酒気帯び運転は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)、違反点数は35点、免許取り消し、欠格・停止期間3年、となっています。

・ブルガリア
冒頭で触れたように、飲酒運転は「死刑」という噂が流れてしまったブルガリアですが、実際は飲酒運転をした場合の罰則として、罰金、もしくは3年以内の懲役が科されるということです。加えて言えば、ブルガリアはEU加盟国として、日本の死刑制度廃止を呼びかけています。

・ドイツ
ビールを豪快に飲む国ゆえに、飲酒運転の基準が日本より少し緩い、と言われています。しかしやはり近年は法改正で厳しくなっており、飲酒運転(初犯)は500ユーロ(約8万2000円)の罰金といわれています。

・フランス
ワインをこよなく愛する国、フランスはどうでしょうか。血中アルコール濃度が0.50~0.79 g/lの場合、750ユーロ(約12万円)の罰金 +3点減点。0.80 mg/l以上の場合、2年の禁固刑+ 4500ユーロ(約74万円)の罰金+6点減点+ 最長3年の免停、となっています。

後に各国の数値を上げますが、アルコールテストで0.50mg/l未満のアルコール濃度であれば、何ら注意を受けずに運転できてしまいます。日本では0.30mg/lで飲酒運転になる事考えると、基準はやはり少し緩い、ともいえます。

・韓国
お隣韓国も、マッコリ、焼酎、お酒好きな国。飲酒運転も多いといわれています。最大で3年以下の懲役または1000万ウォン以下の罰金、となっていますが、やはり飲酒運転の問題は大きいようで、今月18日に発表した「公務員懲戒令実施規定」では、公務員による性的暴行や収賄、飲酒運転などに対する罰則を強化することになり、飲酒運転では2回処罰された公務員を免職とするそうです。
 
各国、様々な事件を受けて罰則改定する事が多く、厳罰化していく流れに。

各国の酒気帯び運転基準値にみる民族性

以上のように、各国によって罰則は様々でありますが、流れとしては飲酒運転に対して厳しくなっているのは間違いありません。他方で、飲酒運転の「基準」には大きな違いがあります。以下、各国の血中濃度の数値をみてみましょう。

アルバニア  0.1mg/ml以上
スウェーデン 0.2mg/ml以上 (0.1 mg/l以上)
日本     0.3mg/ml以上 (0.15 mg/l以上)
リトアニア  0.4mg/ml以上
フィンランド 0.5mg/ml以上
イタリア   0.5mg/ml以上
オーストラリア0.5mg/ml以上
デンマーク  0.5mg/ml以上
タイ     0.5mg/ml以上
トルコ    0.5mg/ml以上
アルゼンチン 0.5mg/ml以上
スペイン   0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
フランス   0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
ドイツ    0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
カナダ    0.8mg/ml以上
スイス    0.8mg/ml以上
シンガポール 0.8mg/ml以上
イギリス   0.8mg/ml以上 (0.35 mg/l以上)
アメリカ   0.8mg/ml以上 (0.38 mg/l以上)

この数値だけをみると、日本は飲酒運転の認定基準が世界で3番目に厳しいといえます。この理由について、考えてみましょう。

日本人はお酒に弱い民族

血液中のアルコール濃度については身長体重、年齢等による個人差に加え、体調、摂取後の経過時間により変化があり、「体質」」にも関係があります。日本人はモンゴロイド系民族と呼ばれ、アルコールに弱い特徴があるそう...。日本人の40%はアルコールを分解する酵素ALDH2の働きが弱い「低活性型」、4%が同酵素の全くない「不活性型」である一方で、白人や黒人には不活性型はいないといわれています。

つまり、日本人全般として「お酒に弱い」民族であり、改正により血中濃度基準を厳しくしていくのは、そうした根拠に基づいた事といえますし、当然の事なんですね。

いずれにしても、洋の東西問わず、飲酒運転の痛ましい事故が無くなるよう、願って止まないところです。

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